2010年9月1日水曜日

IR : Institutional Research を考える(1)

去る8月23日(月曜日)に、同志社大学(今出川キャンパス)において、同志社大学・北海道大学・大阪府立大学・甲南大学の4大学主催によるIRに関するワークショップが開催されました。

このワークショップは、「平成21年度 文部科学省 大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム 相互評価に基づく学士課程教育質保証システムの創出-国公私立4大学IRネットワーク」に位置づけられた事業として実施されたものです。

近時、教育の質保証を確保していくために「IR」をどう生かしていくのかが重要になってきています。我が国におけるIRの確立、IR人材育成に向けた一定の方向性を示した意味のあるワークショップではなかったかと思います。

プログラム

戦略的大学連携事業紹介

山田礼子 氏(同志社大学高等教育・学生研究センター長、社会学部教育文化学科教授)

事業概要(連携の取組みIRシステムについて連携実施体制
事業内容(学生調査ワークショップ
事業紹介リーフレットはこちら
http://www.irnw.jp/pdf/leaflet.pdf

山田礼子センター長による説明



基調講演 IRの実践:単純なデータを意味のある情報へ(Practices of Institutional Rearch :Turning Data into Information)

ランディ・スウィング 氏(アメリカIR学会(AIR)エグゼクティブ・ディレクター)
  • IRは意思決定者の助けになる存在。サポートする役割を担っている。
  • アメリカの大学では、IRオフィス、IR人材とも増加傾向。技能、分析能力向上が図られてきている。
  • 次の3つのバランスが必要
    • Institutional Reporting & Policy Analysis
    • Planning, Enrollment & Financial Management
    • Assessment, Program Review, Effectiveness Accreditation
  • IRは退屈だが重要。数えるだけでなく、調査データのコーディネーションが重要。技能・分析能力を高め、スキルを発揮すること。報告偏重にならないように。など

ランディ・スウィング氏による説明




説明資料




ワークショップ 学生調査活用入門-データの読み方・示し方

杉谷祐美子 氏(青山学院大学教育人間科学部教育学科准教授)

ワークショップの目標
  • 学生調査を活用する意義を理解できる
  • SPSSによって、度数分布表を作成できる
  • SPSSによって、クロス集計表を作成できる
  • 作成した表を読み取ることができる
  • 表を読み取る際の注意点を理解できる
  • Excellによって作成した表から棒グラフを作図できる
会場のパソコン教室


同志社大学のご紹介

初めて訪問した同志社大学でしたが、重要文化財に指定された歴史的建築物が5つも並ぶという素晴らしいキャンパス環境でした。

130年の同志社の歴史と伝統を現代に伝え続ける学舎たち

今出川キャンパスは同志社大学の誕生の地であり、130年にわたる歴史そのものといえます。
キャンパ ス内の礼拝堂、彰栄館、有終館、ハリス理化学館、クラーク記念館は国の重要文化財にも指定されている明治の建造物で、その後大正や昭和初期、近年に建てら れた学舎と美しい調和を見せています。さながら明治以降の大学教育の歩みを語る生きた博物館といえるでしょう。総面積82,000㎡のキャンパスでは、約13,000人が学生生活を送っています。(同志社大学ホームページから)

同志社大学今出川キャンパスマップ
http://www.doshisha.ac.jp/access/ima_campus.html

おもむきのある地下鉄今出川駅の出入口



通用門(東側)




キャンパス内の緑豊かなメインストリート




彰栄館(重要文化財)





礼拝堂(重要文化財)




ハリス理化学館(重要文化財)








クラーク記念館(重要文化財)












有終館(重要文化財)



明徳館(基調講演の会場)








薩摩藩邸跡の碑(西門)
大河ドラマ「竜馬伝」でも紹介されました