2011年12月16日金曜日

成功は成功の母である(土光敏夫)

大きな事業でも小さい仕事でも、一つの成功がそれだけでとまってしまうことがある。どうしてそうなるかといえば、企業にしろ個人にしろ、その成功の上にアグラをかき鼻を高くしてしまうからだ。一回限りの成功は、まだほんものの成功とはいえない。第一の成功が呼び水となって、第二第三の成功を生みだしてこそ、企業の成長、個人の成長がある。それゆえ「成功は成功の母」である。

大きな事業でも小さい仕事でも、一つの失敗がそれだけで命取りになることがある。どうしてそうなるかといえば、企業にしろ個人にしろ、その失敗にくじけ尻尾を巻いてしまうからだ。一回限りの失敗は、実はまだ失敗とはかぎらぬ。肝心なことは、その失敗を足がかりとして将来にどう生かすかである。とことんまで失敗の原因を窮め、同じ失敗を二度と繰り返さないことだ。そうすると「失敗は成功の母」となる。(経営の行動指針)