2014年4月15日火曜日

国立大学法人評価で「研究不正防止への取組」を確認

近時、「研究活動における不正」や「研究費の不正使用」が社会問題として大きくクローズアップされています。

文部科学省では、こうした状況を受け、このたび、各国立大学に対し、「平成25事業年度に係る業務の実績に関する報告書」(国立大学法人評価委員会が行う年度計画の達成状況評価のために、各国立大学が毎年6月末までに文部科学省へ提出する資料)の作成に当たって、「研究不正防止に関する取組状況」の記載を求めました。

文部科学省国立大学法人評価委員会事務局からの通知(平成26年4月11日付、各国立大学法人評価担当部課長宛事務連絡)を抜粋してご紹介します。


公的研究費の不正使用等の防止に関する取組状況について

昨今の研究に関する不正事案の発生等を受けて、昨年、文部科学省に「研究における不正行為・研究費の不正使用に関するタスクフォース」が設置され、平成25年9月26日には「中間取りまとめ」が公表され、組織の管理責任の明確化など、今後講じるべき具体的な対応策等が示されるとともに、これを受けて各ガイドライン等の改正を行い、平成26年度から運用されることとなっています。

また、平成25年12月24日付け事務連絡「平成24年度における国立大学法人及び大学共同利用機関法人の業務の実績に関する評価の結果への意見について」でお知らせしたとおり、総務省政策評価・独立行政法人評価委員会からも、国立大学法人評価委員会に対して厳格な評価を実施すべきとする意見が述べられています。

今後の年度評価においては、公的研究費の不正使用の防止及び研究活動における不正行為の防止に関する取組状況について、以下の方法で確認を行います。

1 公的研究費の不正使用について

平成25年度評価では、各法人において当該年度に公的研究費不正使用防止に向けて取り組んだ事項、特に24年度以前に比べて強化を図った事項について、実績報告書の「(4)その他の業務運営に関する特記事項」欄に具体的に記載してください。

また、「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」が平成26年2月18日に改正され、平成26年度から運用されることになっていることから、各法人における新たな基準、指針等を踏まえた体制整備等の状況及び各法人のルールの運用や監査実施等、ガイドラインの内容が適切に履行されているかについては、平成27年度に実施する平成26年度評価から各法人共通で確認します。

2 研究活動における不正行為について

平成25年度評価では、各法人において当該年度に研究活動の不正防止や研究者倫理教育等について取り組んだ事項、特に平成24年度以前に比べて強化を図った事項について、実績報告書の「(4)その他の業務運営に関する特記事項」欄に具体的に記載してください。

また、「研究活動の不正行為への対応のガイドライン」は、「公正な研究活動の推進に向けた「研究活動の不正行為への対応のガイドライン」の見直し・運用改善について(審議まとめ)」(平成26年2月3日)を踏まえ、平成26年度に改正されることとなっていることから、各法人における見直し後のガイドラインを踏まえた体制整備等の状況及び各法人の具体的な取組状況は、平成27年度に実施する平成26年度評価から各法人共通で確認します。