2014年8月2日土曜日

ぼくたちの場所・来間小中学校フォトプロジェクト

沖縄県・来間島(くりまじま)の小学生たちが、島の日常を写した写真展「ぼくたちの場所」が8月1日(金曜日)から、ギャラリー・アートグラフ(東京都中央区銀座2-9-14 2F)で開催されています。

開館時間は、午前10時~午後6時(木・土曜午後5時まで、日曜休み)、入場は無料です。7日(木曜日)まで開催されますので、お時間のある方はどうぞよろしくお願いします。


写真展:小学生が撮影した沖縄の離島の日常 銀座で(抜粋)(2014-08-01 毎日新聞)

沖縄県宮古島の南西1.5キロにある人口約180人の離島、来間島(くりまじま)の小学生たちが、島の日常を生き生きと写した写真展「ぼくたちの場所」が1日、中央区銀座2のギャラリー・アートグラフで始まる。

同県出身で米ニューヨーク在住の写真家、比嘉良治さん(76)を中心に進める「沖縄来間島・来間小中学校フォトプロジェクト」の成果。2011年、宮古島を訪れた比嘉さんは、知人に「来間島の子供の素晴らしい感性を伸ばしたい」と相談された。「デジタルカメラなら維持費もかからない」と、友人らと使っていないコンパクトカメラなど約80台を集め、来間小・中学校の子供たちに贈った。

中学校は今年3月に廃校になったが、写真展では小学校の在校生5人を含む子供10人が撮りためた作品から、約70点を展示する。同小3年の砂川野之花(ののか)ちゃん(8)は「身近な木や花を撮るのが好き」という。


ぼくたちの場所~来間小中学校フォトプロジェクト~





このプロジェクトについて

来間島の子ども達と、島ぐるみで取り組んできたプロジェクトの集大成となる、写真展を開催したい!

はじめまして!砂川葉子と申します。来間島に嫁いで14年、ゴーヤー農家で、3児の母で、来間小学校のPTA会長です。

島にたったひとつの来間小中学校の子ども達が「来間島の今」、「島の日常」をカメラで写し残す活動を支援するために、昨年11月に来間小中学校フォトプロジェクト実行委員会を立ち上げました。(現在、中学校は廃校となってしまいました。)

この度、来間島の子どもたちの素直な目でカメラにおさめた写真の数々は、早くも高く評価され、来間小中学校フォトプロジェクトによる「ぼくたちの場所」展が、銀座の写真弘社様の支援により同社のギャラリー・アートグラフで、8月1日から7日まで開催、その後、大阪、沖縄本島を巡回する運びとなりました!

そのための約60点の作品の現像代と、来間島の子ども達が企画するオープニングセレモニーの費用、諸経費で42万円の資金のファンドレイジングのお力添えをいただければと思っております。



(▲「沖縄の離島の学校にカメラを贈る」運動で、来間島の子ども達にカメラが贈られました!たんでぃがーたんでぃー(ありがとう) )

来間島から世界に発信!

沖縄県の宮古島の南西に浮かぶ人口約180人の小さな島、来間島。

来間島では、子どもたちは島の宝、学校は島のともしび、心臓のような存在です。

2014年3月に島の中学校が廃校になり、過疎化の厳しさが暗い影を落とすこの島に、希望を与えてくれたのは、いつも元気一杯な来間島の子どもたちとカメラでした。

今、来間島では、子ども達と地域住民による「ぼくたちの場所 来間小中学校フォトプロジェクト」が、中学校廃校の寂しさを吹き払い、来間島を世界に発信し、たくさんの反響を呼んでいます。



(▲褒められて満面の笑顔!カメラは子ども達の世界を広げ、写真を通して子ども達は大きく成長していきました。)

カメラで結ばれた絆と学び

2011年、来間小中学校では、沖縄出身でNY在住の写真家・比嘉良治氏らの「沖縄の離島にカメラを贈る運動」により、来間小中学校の子ども達にカメラが贈られ、これまで3年間で8回延べ人数28名(2014年4月現在)の写真関係者やデザイナー、ジャーナリストなどの方々が学校を訪れ写真指導やキャリヤ教育をしてくださいました。

普段は大人しく、どちらかというと家で本を読むのが好きという女子児童ののは、カメラにすっかり魅了され、カメラを持って島を走り回るようになり、周囲を驚かせることもありました。

年齢、学年を問わず、カメラは子ども達の世界を広げ、「心の目で見る」素晴らしさを知り、島の子どもたちは写真を通して大きく成長していきました。




(▲3月17日から27日まで宮古島空港にて「ぼくたちの場所」展を開催。大変な反響と励ましの言葉を頂きました。)

廃校…それでも未来に向かってすすもう!

そんな折、全国的に進む学校統廃合の流れの中、宮古島市でも学校統廃合問題が取り沙汰され、PTAとともに、来間島住民も存続を願って参りましたが、その声は届かず、残念ながら2013年9月来間中学校の廃校が決定となりました。



(▲来間中学校最後の卒業生のしんちゃんにいにい、島民みんなで泣いて、泣いて、笑って泣いて、涙だだだだだ(=涙そうそうの宮古島方言))

島の人、風景、草花、動物、そして廃校までの学校での日々、「来間島の今」、「島の日常」の記録を残そう。

来間島の子どもたちは、地域住民、学校とともに撮影を続け、その数はこの半年余りで2000枚以上になります。

これらをデジタル化し収集、来間島の歴史として保存し、12月には、Facebookの運用開始、3月末に宮古島空港にて来間小中学校の子ども達による写真展を開催し、多くの方の共感を呼び、地域の学校教育や離島の現状を知っていただく機会にもなりました。

いつも見守ってくれているオジイ、オバア、自然、ありがとう!



(▲子ども達とおばあのこの距離感。カメラを感じさせない人間関係、心のつながりが写真にも表れてます。)

今では、子どもたちがカメラを持って素通りしようものなら、「なんでおじぃを撮らんでいくかあ!?」と突っ込みをいれられることも。

来間中学校最後の卒業生のしんちゃんにいにいは、「レンズを通して見ると、いつもの島が違って見える。いつも見守ってくれるオジイ、オバア、美しい自然、自分がどんなに恵まれた環境に居るかを感じた」と話します。

常日頃からの、子ども達と来間島島民の方々の温かい心のつながりと、来間小中学校と島が一体化している教育環境であらからこそのご理解とご協力があり、子ども達はのびのびと育ち、自分らしく写真を撮り続けることができたのだと思います。

子供たちが見つけた島の宝。成長の軌跡を見て欲しい

カメラを首から下げて、立ち止まったり、しゃがみこんだり、のぞきこんだり、そして何かを見つけてカメラを構える子ども達の姿は、颯爽としていて、凛としていて、神々しいくらい。ただ、心のままに感じるままに、自分らしく、夢中でシャッターを切る子ども達。子ども達がカメラにおさめたそれらは、子ども達自身が再発見した「島の宝」であると思います。

来間島の子ども達が見つけた宝を、いっぱいいっぱい集めて、宝箱を開くと笑顔なれるような写真展にしたい。島のたったひとつの学校の廃校に揺れ、悩み苦しみ、心を痛めてきたけど、乗り越え、新たに歩きだした来間島の子ども達にとっての夢舞台になればと願っています。

東京展および巡回展を通して、島というコミュニティの中で育まれた子ども達の素直で、優しく強いまなざしで見つめた「来間島の日常」、子ども達が見つけた「島の宝」を多くの方々い見ていただきたい。

写真を通してふるさとを見つめ、島を見つめ、子供たちが生きる力を育んできた軌跡を感じていただけたらと思います。



(▲『見て見て撮った写真を一番に見せてくれるのがとても嬉しい私(実行者)です。)琉球新報社提供

どうぞ、子どもたちの夢、来間島の夢である、東京、大阪、沖縄本島での写真展、「ぼくたちの場所」展の開催の夢を叶えさせてください!!