2008年2月27日水曜日

生涯学習の振興

「生涯学習」という言葉が世の中で定着して久しいわけですが、このたび中央教育審議会から「新しい時代を切り拓く生涯学習の振興方策について-知の循環型社会の構築を目指して-」(2008年2月19日)と題する答申が出されました。

答申の主旨については、次のように記載されています。


■はじめに(抜粋)

平成17年6月、第3期中央教育審議会は、文部科学大臣から「新しい時代を切り拓く生涯学習の振興方策について」の諮問を受けた。
諮問では、当面、特に審議すべき事項として、
1) 国民一人一人の学習活動を促進するための方策について と、
2) 地域住民等の力を結集した地域づくり、家庭や地域社会における子どもの育ちの環境の改善のための方策について
の2つの事項を中心に、制度の在り方を含め、具体的に検討を行うよう求められた。

今回の答申は、審議で示された数多くの意見を基に、現在の我が国の状況について整理し、その上で、目指すべき施策の方向性や施策を推進する際に必要な視点等を明確にし、国民の学習活動の促進や地域社会の教育力向上等のための生涯学習の振興方策について提言をまとめたものである。
本答申を受けて、生涯学習の振興を図る行政(以下、「生涯学習振興行政」という。)・社会教育行政がさらなる発展を遂げ、「生涯学習の理念」の実現に向けた取組が一層推進されるよう期待している。


答申の中で言及された高等教育関係の記述は以下のとおりです。 

■履修証明制度等の活用 (P22)

平成19年に改正された学校教育法により、大学等が社会人等を対象とした課程(教育プログラム)を修了した者に対して証明書を交付することができる履修証明制度が導入されており、その活用を図ることが重要である。

■大学等の高等教育機関と地域の連携 (P27)

各大学や高等専門学校、専修学校が地域における社会貢献としてそれぞれの特色を活かして行う公開講座等の地域振興に貢献する取組を促すことも、地域社会の教育力向上を図る上で効果的である。

その際、各大学等の教育研究の連携を図り、地域において活躍する人材の育成等、大学等の地域貢献機能の強化・拡大等を国又は地方公共団体が支援することも重要となってくる。

行政が積極的に関わって、大学等と社会教育施設、関係団体等のネットワーク化を推進することも大切である。

また、その際には、大学・地域社会・産業界等の連携を図り、その教育研究の成果等を地域に還元することを目的とする大学コンソーシアムの活用等も考えられる。


《参考》