2023年7月7日金曜日

記事紹介|ただ黙々と、歩いて往ける人

 【道】

長い人生にはなあ

どんなに避けようとしても

どうしても通らなければ

ならぬ道というものが

あるんだな

そんなときはその道を

黙って歩くことだな

愚痴や弱音を

吐かないでな

黙って歩くんだよ

ただ黙って

涙なんか見せちゃダメだぜ

そしてなあ

そのときなんだよ

人間としての

いのちの根が

ふかくなるのは


【雨の日には雨の中を 風の日には風の中を 】

暖かい春の陽ざしを

ポカポカと背中に受けて

平らな道をのんびりと歩いてゆく-

そんな調子のいい時ばかりではないんだな

あっちへぶつかり

こッちへぶつかり

やることなすこと

みんな失敗の連続で

どうにもこうにも

動きのとれぬことだってあるさ、

当にしていた

友達や仲間にまで

そッポをむかれてさ

どっちをむいても

文字通り八方ふさがり-

四面楚歌ッてやつだな

それでも

わたしは自分の道を自分の足で

歩いてゆこう

自分で選んだ道だもの-

雨の日には雨の中を

風の日には風の中を

涙を流すときには

涙を流しながら

恥をさらすときには

恥をさらしながら

口惜しいときには

「こんちくしょう!!」と

ひとり歯ぎしりを咬んでさ

黙って自分の道を歩きつづけよう

愚痴や弁解なんて

いくら言ったッて

何の役にも立たないもの-

そしてその時にこそ

目に見えないいのちの根が

太く深く育つ時だから

何をやっても思うようにならない時

上にのびられない時に

根は育つんだから-

雨の日には雨の中を

風の日には風の中を-

出典:雨の日には雨の中を|人の心に灯をともす