2017年8月17日木曜日

総理、あなたはどこの国の総理ですか

「ノーモア ヒバクシャ」

この言葉は、未来に向けて、世界中の誰も、永久に、核兵器による惨禍を体験することがないように、という被爆者の心からの願いを表したものです。その願いが、この夏、世界の多くの国々を動かし、一つの条約を生み出しました。

核兵器を、使うことはもちろん、持つことも、配備することも禁止した「核兵器禁止条約」が、国連加盟国の6割を超える122か国の賛成で採択されたのです。それは、被爆者が長年積み重ねてきた努力がようやく形になった瞬間でした。

私たちは「ヒバクシャ」の苦しみや努力にも言及したこの条約を「ヒロシマ・ナガサキ条約」と呼びたいと思います。そして、核兵器禁止条約を推進する国々や国連、NGOなどの、人道に反するものを世界からなくそうとする強い意志と勇気ある行動に深く感謝します。

しかし、これはゴールではありません。今も世界には、15,000発近くの核兵器があります。核兵器を巡る国際情勢は緊張感を増しており、遠くない未来に核兵器が使われるのではないか、という強い不安が広がっています。しかも、核兵器を持つ国々は、この条約に反対しており、私たちが目指す「核兵器のない世界」にたどり着く道筋はまだ見えていません。ようやく生まれたこの条約をいかに活かし、歩みを進めることができるかが、今、人類に問われています。

核兵器を持つ国々と核の傘の下にいる国々に訴えます。

安全保障上、核兵器が必要だと言い続ける限り、核の脅威はなくなりません。核兵器によって国を守ろうとする政策を見直してください。核不拡散条約(NPT)は、すべての加盟国に核軍縮の義務を課しているはずです。その義務を果たしてください。世界が勇気ある決断を待っています。

日本政府に訴えます。

核兵器のない世界を目指してリーダーシップをとり、核兵器を持つ国々と持たない国々の橋渡し役を務めると明言しているにも関わらず、核兵器禁止条約の交渉会議にさえ参加しない姿勢を、被爆地は到底理解できません。唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への一日も早い参加を目指し、核の傘に依存する政策の見直しを進めてください。日本の参加を国際社会は待っています。

また、二度と戦争をしてはならないと固く決意した日本国憲法の平和の理念と非核三原則の厳守を世界に発信し、核兵器のない世界に向けて前進する具体的方策の一つとして、今こそ「北東アジア非核兵器地帯」構想の検討を求めます。

私たちは決して忘れません。1945年8月9日午前11時2分、今、私たちがいるこの丘の上空で原子爆弾がさく裂し、15万人もの人々が死傷した事実を。

あの日、原爆の凄まじい熱線と爆風によって、長崎の街は一面の焼野原となりました。皮ふが垂れ下がりながらも、家族を探し、さ迷い歩く人々。黒焦げの子どもの傍らで、茫然と立ちすくむ母親。街のあちこちに地獄のような光景がありました。十分な治療も受けられずに、多くの人々が死んでいきました。そして72年経った今でも、放射線の障害が被爆者の体をむしばみ続けています。原爆は、いつも側にいた大切な家族や友だちの命を無差別に奪い去っただけでなく、生き残った人たちのその後の人生をも無惨に狂わせたのです。

世界各国のリーダーの皆さん。被爆地を訪れてください。 遠い原子雲の上からの視点ではなく、原子雲の下で何が起きたのか、原爆が人間の尊厳をどれほど残酷に踏みにじったのか、あなたの目で見て、耳で聴いて、心で感じてください。もし自分の家族がそこにいたら、と考えてみてください。

人はあまりにもつらく苦しい体験をしたとき、その記憶を封印し、語ろうとはしません。語るためには思い出さなければならないからです。それでも被爆者が、心と体の痛みに耐えながら体験を語ってくれるのは、人類の一員として、私たちの未来を守るために、懸命に伝えようと決意しているからです。

世界中のすべての人に呼びかけます。最も怖いのは無関心なこと、そして忘れていくことです。戦争体験者や被爆者からの平和のバトンを途切れさせることなく未来へつないでいきましょう。

今、長崎では平和首長会議の総会が開かれています。世界の7,400の都市が参加するこのネットワークには、戦争や内戦などつらい記憶を持つまちの代表も大勢参加しています。被爆者が私たちに示してくれたように、小さなまちの平和を願う思いも、力を合わせれば、そしてあきらめなければ、世界を動かす力になることを、ここ長崎から、平和首長会議の仲間たちとともに世界に発信します。そして、被爆者が声をからして訴え続けてきた「長崎を最後の被爆地に」という言葉が、人類共通の願いであり、意志であることを示します。

被爆者の平均年齢は81歳を超えました。「被爆者がいる時代」の終わりが近づいています。日本政府には、被爆者のさらなる援護の充実と、被爆体験者の救済を求めます。

福島の原発事故から6年が経ちました。長崎は放射能の脅威を経験したまちとして、福島の被災者に寄り添い、応援します。

原子爆弾で亡くなられた方々に心から追悼の意を捧げ、私たち長崎市民は、核兵器のない世界を願う世界の人々と連携して、核兵器廃絶と恒久平和の実現に力を尽くし続けることをここに宣言します。

平成29年長崎平和宣言|2017年(平成29年)8月9日 から

2017年8月16日水曜日

記事紹介|平和な社会を築くために

私はこの任務を誇りを持って旅立ちます。

お父さんお母さん先立つことをお許し下さい。

私は戦争のない世界を、未来の子ども達が創ってくれることを信じて飛び立ちます。


18歳で特攻隊に志願して飛び立った少年の手紙から紹介します。

今日の長崎原爆の日を含め8月は先の大戦について思いを馳せる月です。

政治判断の過ち、正しい考えを持った人がいても

大きな流れに抗えなかった組織の過ちを反省して参考にするとともに、

名もなき多くの市民の犠牲と、未来を信じる心の上に、

我々の今の生活があること、平和があることを忘れないようにする。

『善きことのみを念ぜよ。必ず善きことくる。命よりも大切なものがある。それは徳を貫くこと。』

とは特攻隊員の母として慕われた鳥濱トメさんの言葉です。

トメさんは鹿児島県の知覧飛行場のそばで富屋食堂を営み、多くの若き特攻隊員の出撃前の面倒を見られました。

『平和な社会を築くために、必要なものが三つあると私は思っています。

「勇気」と「行動」と「愛情」です。

「勇気」と「行動」だけでは、戦争に結びついてしまうことがある。

「行動」と「愛情」だけでは、物事を変革するのに怖気づいてしまうことがある。

「勇気」と「愛情」だけでは、きれいごとを言うだけで終わってしまうことがある。

この三つが揃って、初めて物事をなしていくことができるでしょう。』

これは被爆者の笹森恵子(しげこ)さんの言葉です。

日々徳を積み、「勇気」と「行動」と「愛情」の3つをセットにして、

挑戦していきましょう。

平和|今日の言葉 から

2017年8月7日月曜日

記事紹介|競争相手は時代の変化

社会が成熟する中、企業は非連続の成長をせざるを得ない状況です。そこに必要なのは、イノベーションです。

しかし残念ながら、従来型のリーダーシップでは、イノベーションを起こし続けるのは難しくなってきているのです。

これから企業に求められるイノベーションのためには、顧客インサイトをいかに捉えるか、しかも、1人の天才ではなく、集団天才型のチームで「顧客共創」をすることが極めて重要になってくる、というポイントです。

社会実験と市場テストを繰り返すことで、あるいは越境して離れた領域をつなぐことで、顧客の洞察、市場の洞察、社会の洞察を引き出していく。

多様な異能の能力を組み合わせて、顧客も巻き込みながら、既存のバイアスを壊し、新しい顧客価値を共創していく。

そうでなければ、見えてこないニーズ、サービス、プロダクトがあるからです。

それは、デジタル革命の経営に対する影響力が非常に高まっているためです。

ビジネスにも、企業経営にも、テクノロジー理解が欠かせないものになっている中、コンピュータやスマートフォン、インターネット、ビッグデータ、AI(人工知能)、ロボット、自動運転、EV(電気自動車)、ドローン、ブロックチェーンといったテクノロジーをいかに自社の事業開発・組織開発に活かせるかが、企業の稼ぐ力を左右するようになってきています。

こうしたテクノロジーに若い頃から自然に触れている、「デジタル・ネイティブ」世代が、すでに活躍を始めているのです。

この世代こそ、次世代を担うにふさわしいスキルと感性を持っているのです。

これ以外にも「40歳社長が必要である」理由がいくつもあります。

さらにもうひとつ、日々、多くのビジネスパーソンと触れ合う中で伝えなければいけないと感じていたのが、新しい時代のキャリアづくりです。

リンダ・グラットン教授による『ライフ・シフト』でも言及されている通り、現在、50歳未満の人は100歳を超えて生きるだろうと予測されています。

つまり、「人生100年時代」が訪れるわけですが、これはすなわち働く期間も長くなっていくことを意味します。

日本ではこれから、人口減とともに労働人口の減少が進んでいきます。

一方で、テクノロジーの進化や顧客ニーズの高速変化から、ビジネスモデル寿命はどんどん短くなっていきます。

私たちを取り巻く働く環境は激変していくのです。

つまり、これまでのようなキャリアの考え方では、もうやっていけなくなる可能性が高いのです。

それに加えて、すでに日本でも流行語となっている「ダイバーシティ推進」や「働き方改革」も、働く環境を大きく変えていくでしょう。

学生の大企業人気は相変わらずですが、これからは「安定」の意味が変わっていきます。

本当の「安定」とは、安定した会社に勤めることではなく、「いつでもどこでも自分で稼げる人間」になっておく、ということです。

おそらくこれから、新しい時代の「安定的な働き方」をする人、そいう働き方を求める人が増えていくでしょう。

AIの登場も相まって、これまでになかった職種や職業が生まれてくるでしょう。

となれば、リーダーも経営も変わることは必然です。

未来のことは不確実で誰にもわからない、と言われます。

しかし、「これから数年で大変な変化が起きる」ことだけは確かです。

これからの時代に、何が起きるのか。

何が必要になってくるのか。

とりわけリーダーにとって、これからリーダーを目指す人にとって何が重要になるのか。

今は顧客インサイトをつかむのが難しい時代です。

しかも、ニーズは高速変化していきます。


人は大きく分けると、「現状打破」の姿勢の人と、「現状維持」の姿勢の人がいる。

現状打破の姿勢の人は、変化できるが、現状維持の姿勢の人は、変化に乗り遅れてしまう。

なぜなら、自分だけ現状維持しているつもりでも、その間に世間が変わってしまうからだ。

つまり、「競争相手は時代の変化」と言われる所以(ゆえん)だ。

そして、インターネットなどの新しいテクノロジーの登場により、その変化は加速している。

「次の時代は30代から40代の人たちが創っていく」

新たな時代の変化に対応していきたい。

どうして若い人材が抜擢される必要があるのか|人の心に灯をともす から

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