投稿

5月, 2013の投稿を表示しています

教育再生実行会議 第三次提言

イメージ
去る5月28日、 教育再生実行会議による、第三次提言「これからの大学教育等の在り方について」 が、安倍総理に提出されました。 提言の中では、確実な実行を担保するため、実施主体(国、大学、地方公共団体、企業など)が明確にされています。 このうち、 「大学」が実行すべきこと として提言されている部分について、抜粋してご紹介します。 全体版についてはこちらをご覧ください ○ 本   文 ○ 参考資料     1 グローバル化に対応した教育環境づくりを進める。 ①徹底した国際化を断行し、世界に伍して競う大学の教育環境をつくる。 大学は、優秀な外国人教員の増員や教員の流動性の向上のため、年俸制を始め、教員の能力等に応じた新しい給与システムの導入を図る。また、日本人教員の語学力、特に英語による教育力を向上させ、英語による授業比率を上げる。外国人教員の生活環境の整備・支援(英語による医療、子どもの教育、配偶者の就労支援等)、大学事務局の国際化などトータル・サポートのための体制を整備する。 大学等は、外国の大学や現地企業等との連携により海外キャンパスの設置を進め、海外における魅力ある日本の教育プログラムの実施を図る。 ②意欲と能力のある全ての学生の留学実現に向け、日本人留学生を12万人に倍増し、外国人留学生を30万人に増やす。 大学は、大学入試や卒業認定におけるTOEFL等の外部検定試験の活用、英語による教育プログラム実施等の取組を進め、学生に実践的英語力を習得させ、海外留学に結び付ける。外部検定試験については、大学や学生の多様性を踏まえて活用するものとする。また、英語力の優秀な学生には更なる語学の習得も重要であり、例えば、東アジアにおけるグローバル化への対応として、実践的中国語等の習得を目指すことなども有用である。 大学は、海外の大学との交換留学や単位互換を進めるとともに、秋入学やクォーター制など国際化に対応した学事暦の柔軟化を図る。 優秀な外国人留学生の戦略的な受入れ拡大のため、国、大学等は、ワンストップで留学を可能とする海外拠点を整備し、入学手続の共通化・簡略化を含め、渡日せずに入学許可や奨学金の支給決定をする仕組みを構築する。また、英語による授業、日本語教育、宿舎整備等の生活支援や優秀な外国人留学生の日...

第二期教育振興基本計画の策定

イメージ
山本眞一 氏(桜美林大学大学院・大学アドミニストレーション研究科教授)が書かれた論考 「第二期教育振興基本計画と大学の将来 」( 文部科学教育通信 No316 2013.5.27 )をご紹介します。 第二期計画の取りまとめに向けて 去る4月25日、中央教育審議会は「第二期教育振興基本計画について」を取りまとめ、文部科学大臣に答申した。改正教育基本法第17条には「政府は、教育の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、教育の振興に関する施策についての基本的な方針及び講ずべき施策その他必要な事項について、基本的な計画を定め、これを国会に報告するとともに、公表しなければならない」(同条第一項)とあり、現行の教育振興基本計画(平成20年度~24年度)に続く計画の策定が必要であるからである。答申を受け、今後は政府部内において必要な作業を行い、計画が策定されることになる。 答申は、教育をめぐる現状分析と課題抽出を中心とした第一部と、今後5年間に実施すべき教育上の方策を論じた第二部とに大きく分かれている。そのうち、第一部においては、教育をめぐる社会の現状と課題として、グローバル化や少子化・高齢化など社会の急激な変化の中で、社会活力の低下、経済競争の国際的激化、雇用環境の変容、社会のつながりの希薄化、格差の再生産・固定化など、わが国がさまざまな危機に直面し、加えて東日本大震災から得られた教訓も生かす必要があるとし、教育を通じた社会システム転換の方向性として、「自立」「協働」「創造」の三つの方向性を実現するため、生涯学習社会の構築を旗印にするとしている。 その上で、答申では第一期計画の成果と課題を総括した上で、4つの基本的方向性すなわち、①社会を生き抜く力の養成、②未来への飛躍を実現する人材の養成、③学びのセーフティネットの構築、④絆づくりと活力あるコミュニティの形成を「4つの基本的方向性」として掲げ、これを実現するために、多様性の尊重をはじめ、いくつかの理念の下に改革を進めるよう提言している。これと合わせて、教育投資について、わが国の現状を国際比較も伴いつつ詳細に分析した上で、「将来的には恒久的な財源を確保しOECD諸国並みの公財政支出を行うことを目指す」として、従来よりも踏み込んだ記述をしている。答申全体から滲み出るのは、教育投資を怠ればわが国の将...

綺麗さを見つける心があるから、好きな色を感じられる

イメージ
ブログ「今日の言葉」から 「 どんな色? 」(2013年5月14日) を抜粋してご紹介します。 昨日エマソンの「美しいものを見つける為に私たちは世界中を旅行するが、自らも美しいものを携えて行かねば、それは見つからないだろう」という言葉をお贈りしたところで、こんな素敵なお話に出会いました。 いつも楽しく読ませていただいている『 みやざき中央新聞 」の2013年4月15日号に掲載のみ記事からご紹介します。 松永さんが生まれつき目の見えないおばちゃんと話したときの会話で、松永さんは目の見えないおばちゃんに景色とか色の話をしてはいけないと思っていました。 ある時、おばちゃんがふいに、「松永さんは何色が好きなん?」と僕に聞いてきたんです。 とっさに言葉が出てきませんでした。そしたらおばちゃんが「私はな、ピンクが好きなんや」と言ったのです。 「見たことないんやろう? なんでピンクが好きって言えるん?」 「小学校のときな、お母ちゃんがピンクの服を買うてくれはってん。それ着たら、みんなが『よう似合う、かわいい』って言うてくれはってん。私、女の子やん、めっちゃ嬉しかってん。だから私、ピンクが大好きになったんや。今でも服を買いに行くやんか。お店の人につい『ピンク系統にして』って言うから、ピンクが多いねん。」 「じゃあ、ピンクってどんな色や思うてんの?」 おばちゃんは、「桜の色やろ?」と言って、ふふっと笑いました。 「私な、春になったら毎年友だちと花見に行くねん。行って桜の花を触らせてもらうねん。そしたらいつも幸せな気持ちになんねん。『これがピンクやな』って思ったら、めっちゃ幸せな気持ちになんねん」 ◇ 見えるから綺麗さを感じるのではなく、綺麗さを見つける心があるから、好きな色を感じられるのですね。 不自由のない状態にあるのであればなおさら、全力を尽くさなければもったいないですね。 LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。 本田直之 ダイヤモンド社 発売日:2012-06-15 ブクログでレビューを見る»

世界に勝てる大学改革

イメージ
安倍総理大臣が、「 成長戦略・第2弾 」についてのスピーチを行いました(5月17日)。 このうち、大学関係部分を、首相官邸ホームページから抜粋してご紹介します。 安倍総理「成長戦略第2弾スピーチ」(日本アカデメイア) (平成25年5月17) 4 世界に勝てる大学改革 人材も、資金も、すべてが世界中から集まってくるような日本にしなければ、「世界で勝つ」ことはできません。 今、世界で活躍しようと考えて、日本の大学を選ぶ若者が、世界にどれだけいるでしょうか? 「世界大学ランキング100」というものがあります。日本の大学は、残念ながら、2校しかランクインしていません。 「日本の大学」ではなく、「世界の大学」へ。 日本の大学は、もっともっと世界を目指すべきです。「日本の大学は、日本人を育てるためのものだ」などという狭量な発想を捨てることが、私の考える「大学改革」です。 (真の意味での産学連携) トップ1・2は、カリフォルニア工科大学、スタンフォード大学です。ピンときた方もおられるでしょう。そう、シリコンバレーです。 大学自身が、ビジネスに深くコミットしています。卒業生がベンチャーを立ち上げるときには、自ら出資するような仕組みもあります。 卒業生の、研究レベルだけではなく、リスクを恐れない「起業精神」の高さが、世界的に評価されているのです。 「象牙の塔」などという言葉は、すでに通用しません。日本の大学も、まずは、自分でビジネスをやるところから始めなければなりません。そこから、真の意味での「産学連携」が生まれるものと確信しています。 大学のガバナンス改革と、自らビジネスに出資することを可能とするよう、規制改革を進めます。 (世界の大学へ) 明日、大分県にある立命館アジア太平洋大学に伺います。ここは、教授陣も、学生も、約半分が外国籍です。東南アジアの国々だけではありません。中東の国々や、ボツワナ、ウズベキスタンなど。世界中から集まっています。 学生生活を通して、世界中の文化にふれることができます。さらには、卒業後の人的ネットワークは、世界に広がっていきます。 まず隗より始めよ。国立の8大学で、今後3年間の内に、1,500人程度を、世界中の優秀な研究者に置き換えます。これにより、外国人教員を倍増...

大学の変革にはガバナンス(統治)の是正が不可欠

イメージ
「大学ガバナンス、人事・予算で学長に権限を(北城恪太郎氏)」(2013年5月2日 日本経済新聞) をご紹介します。 大変的を得た考え方だと思います。 日帰り温泉に行きました:露天風呂 安倍政権が成長戦略と関連する形で、大学改革に力を入れ始めた。新産業を生み出す源として大学にかかる期待は大きいが、高等教育の世界でも強まる国際競争への対応が十分とは言い難い。多くの国立大、私立大の運営に携わってきた経済同友会終身幹事の北城恪太郎氏(日本IBM相談役)は、大学の変革にはガバナンス(統治)の是正が不可欠と話す。 --日本の大学がガバナンスの課題を抱えていると訴えてきました。 「大学には立派な見識を持つ学長が多くいると思う。しかし、そうした学長は十分なリーダーシップを発揮しにくい状況に置かれている。問題は大きく分けて2つある。まず、学長の選び方に問題がある。さらに、選ばれた学長に十分な権限が与えられていない。これらを解決しない限り、大学の改革には長い時間がかかってしまう」 教授会見直しを --どこから手を付ければよいですか。 「まず、教授会の位置付けを変える必要がある。ほとんどの大学では、教授会が重要事項の決議機関になっている。学部長を実質的に選ぶのも教授会だ。多くの場合、学長は教授会が選挙で選んだ人物を学部長に任命する仕組みになっている」 「つまり、学長が優れたビジョンを持っていて『学校をこうしたい』と思っても、教授会よりも先に発表すると『承認していない』という話が学部内から出て前に進めなくなってしまう。企業では社長がまず方針を打ち出してから社員を動機づけするものだが、大学は事情が異なる」 --具体的な打開策は。 「まず、教授会が決議機関でないことを法律で明示すべきだ。学校教育法93条は『大学には、重要な事項を審議するため、教授会を置かなければならない』としている。これを削除し、『教授会は、教育、研究に関する学長の諮問機関とする』と明記すればよい。現在の条文にある『審議』は、ほとんどの大学で『決議』と解釈されている」 --学長の人事権はどう確保しますか。 「学部長選挙を廃止して、学長が各学部長を直接選び、任命できるようにすべきだ。もちろん、実際の選任では、各学部の意見を聞いてよいと思う。企業でも社長が事業部長を選ぶ際に...

教育の機会均等

イメージ
「26条 教育の機会均等」(2013年5月2日 朝日新聞) をご紹介します。 日帰り温泉に行きました:浴室 奨学金返済 足かせ 「勉強は好きですか?」と聞くと、40代半ばの男性は照れ笑いを浮かべながら、はっきり答えた。 「好きですね。知らなかったことを知ることが楽しいんです。今でも『勉強したい』と思う時がありますよ」 道内で生まれ、東北地方の高等専門学校でロボットづくりを学んだ。やがて人と人との関わりに興味を持つようになり、首都圏の大学で経営工学を研究、大学院で社会学の修士号も取った。博士課程に進み、研究者になるつもりだった。だが今は、奨学金850万円、利息50万円、延滞金260万円の計1160万円の返済に苦しんでいる。 高専時代から旧日本育英会の奨学金を受けていた。博士課程に入ると奨学金が減り、研究と生活の両立が難しくなった。大学からの学費の督促に精神的に追い詰められ、2年目に通学できなくなって除籍された。当時の記憶がすっぽりと抜け落ちているが、「死んだ方が楽じゃないか」と思い詰めたことは覚えている。 北海道の親元に戻り、職業訓練でパソコン操作を学ぶ人たちに技術を教える仕事に就いた。年収は手取りで250万円ほどだったが、少額でも奨学金を返し始めようと思った。 日本育英会は2004年、独立行政法人「日本学生支援機構」に変わっていた。「毎月いくら返せるの? 3万円?」。女性職員からあきれたような口ぶりで言われた。 毎月10万円ずつの返済を求められたが、それではとても生活ができず、昨年から裁判になった。男性が返せなければ、連帯保証人の父親と保証人の兄が支払わなければならない。「年金生活の父と家族を養っている兄に迷惑はかけられない」と、男性は現実的に支払える額で返済する方向で和解する道を探している。 景気低迷の影響で親が教育費を払いきれず、日本学生支援機構によれば、昼間部の大学生の2人に1人が奨学金を受けている。就職環境も厳しく、卒業して社会人になれば返済できるとは限らない時代だ。 奨学金制度も変わってきた。日本育英会時代の奨学金は無利子の「第1種」が中心だった。日本学生支援機構になってからは、年利最大3%の利子が加わる「第2種」が増え、今では全体の4分の3を占める。奨学金の返済を3...

積善の家には必ず余慶あり

イメージ
ブログ「 今日の言葉 」から 「 挨拶 」(2013年4月30日) をご紹介します。 日帰り温泉に行きました:入口 あいさつをしたのに返ってこない時、そのあいさつは無駄になっていない。 にっこり微笑んだのに無視された。その微笑みも無駄になっていない。 与えたのに返ってこないものは、全部『神様のポケット』に入っている。 (みやざき中央新聞 平成25年3月25日号) ◇ 相手が返してくれないから、自分もしない という寂しい考え方ではなく、 「せめて自分くらいは」という気持ちで挨拶や微笑みを配ってみる。 恥ずかしい気持ちもあるでしょう。急にどうしたの?と言われることもあるでしょう。 でも挨拶や微笑みがしっかり出来る人とやらない人とでは、自分にとっての理想の人はどちらですか? 勇気がいることかもしれませんし、続けるには根気のいることでしょう。 でも人として一番の基本ですよね。 「積善余慶(せきぜんよけい)」という言葉があります。 自分がした良いことは、自分にではなく、自分の子孫に返って来ますよ、という意味です。 中高年、登りきってもいないのに下り坂 (PHP文庫) 綾小路きみまろ PHP研究所 発売日:2012-08-03 ブクログでレビューを見る»

私たちは、自分にちょうどいい人に囲まれています

イメージ
ブログ「 人の心に灯をともす 」から 「 自分にちょうどいい人 」(2013年5月1日) をご紹介します。 アメリカの大リーグのピッチャーが、記者から「イチロー選手をどう思いますか」と質問を受けることがあります。 その時にもし「彼なんか簡単に打ち取ることができますよ」と答えて、ホームランを打たれたら、その人は格好がつかなくなるでしょう。結果的に、その発言が自分の評価を下げることになります。 ほとんどの人がイチロー選手のことを「とても素晴らしい選手で、こんなに天才的なバッターはいない。百年に一人ぐらいの逸材だと思う」と褒めます。 そう言うのは、「自分も認めた天才」から打ち取ったら、自分が格好いいということになるからです。 アメリカ人は、このような褒め方を損得勘定として使いこなしているように思えます。相手を褒めれば褒めるだけ、自分の価値が高まるということをわかっている。イチロー選手から三振を取った時、褒めた自分の価値が高まることを知っているのです。 講演会の後などに「姑(しゅうとめ)はイヤな人なんです」と相談に来る人がいます。このように、自分のすぐそばにいる人の愚痴や悪口を言うことは、自分の価値を低めているということに気がついたほうがいいかもしれません。 夫、子ども、会社の人、友人・・・ まわりの人すべてが素晴らしい人に囲まれている、と言ったとしましょう。聞いている人はその人のことを、その素晴らしい人たちに見合った人だと思うのではないでしょうか。 愚痴や泣き言を言ったり、まわりの人の悪口を言うことで、いちばん損をしているのは自分。なぜなら、悪口を言ったその相手と自分は、同じレベルだと公言していることになるからです。 夫、子ども、会社の人、友人・・・。私のまわりにいる人は、みんな素晴らしいと褒めれば褒めるほど、その素晴らしい人たちと同じように、あなたも素晴らしい人なんだと繋がっていく。 人の悪口を言わない人には、悪口を言わない友人が集まってきますし、人の悪口ばかりを言っている人には、悪口ばかりを言う友人が集まります。 毎日が嬉しくて楽しい、と思っている人は、そう思って過ごしている幸せな友人に囲まれるということ。 私たちは、自分にちょうどいい人に囲まれています。 自分の選んだ、学校や会社、友人や、配偶者の悪口を、外...

働く意味

イメージ
ブログ「 今日の言葉 」から 「 ベストを尽くす 」(2013年4月25日) をご紹介します。 首相官邸の庭で泳ぐこいのぼり ベストを尽くせば、思いもよらない奇跡が自分の人生に、あるいはだれかの人生に起こるのです。 ヘレン・ケラー ◇ いつ読んでも大きな勇気をもらえる大好きな言葉です。 苦難を乗り越えたヘレンの言葉だからこそなおさらでしょう。 幸せの秘訣は出し惜しみしないこと。 次に取って置こうかなと考えずに出し切ると、必ず新しいことが入ってくる。 手を握ったままでは新しいものは掴めないのと同じこと。 仕事もそう。 「働く」とは、労働の対価を得るためだけではなく、「傍(はた)を楽にする」ために自分の力を出し切ることなのです。 だから何のためにということがとても重要になってくるのです。 ゆるい生き方 ‾ストレスフリーな人生を手に入れる60の習慣〜 本田直之 大和書房 発売日:2010-05-22 ブクログでレビューを見る»

「先生たちの」東大病

イメージ
教育評論家の 梨戸茂史 さんが書かれた「教育ななめ読み- 東大病 」( 文部科学教育通信 No314 2013.4.22 )をご紹介します。 近頃の東大は少しおかしくないですか? 「秋入学」に「推薦入試」。国際化を目指した「秋入学」は、最近、学長が「事実認識としては困難だ」とか言い出し、尻すぼみ。 3月15日の毎日新聞 によると「推薦入試16年度から導入 二次試験後期日程は廃止」とあった。募集人員は約100人。佐藤慎一副学長は「特定の領域に深い見識を持っているなど、前期日程とは違うタイプの学生を確保し、多様性を高めたい」と説明した。出願は、各高校の推薦状と調査書に加え、特定の学問分野への関心を証明する論文などの提出を求める。各校が推薦できるのは1~2人で、浪人生も対象となる。前年11月に願書を受け付け、12月に面接を複数回実施して絞り込み、翌年1月の大学入試センター試験で規定以上の成績を収めた受験生を合格とする。ここに「しばり」があるのは学力保証になるでしょうね。合格者には、1~2年生から大学院の授業への参加を認めるなど、能力をさらに伸ばす配慮をするそうだ。そん所そこらのAO入試や推薦入試とは大違い。高校時代から、すでにある特定の学問分野に優れた能力を持つ人物などを念頭に置いており、その分野の教官が調査書や面接などによって専門的な見地から審査すると言うから、ねらい目はそこにある。いわば「(学問の)一芸に秀でた人材の発見」だ。 しかし、問題はある。「不得意科目が一科目でもあると落第になる」というタイプの「センター試験」を基準にして足切りをするのだから、東大の「推薦入学」は、その目的(不得意科目があっても一芸ないし三芸に秀でるタイプを合格させる)には、まったく不適との意見。また、「後期試験」の廃止は、試験当日に風邪などで受験できなかった学生を救済できない。後期試験の倍率を潜り抜けた優れた学生を落としてしまう。 さらに、一般に推薦試験では「面接」が重視されるが、それはアインシュタインやエジソンみたいなタイプの天才は不合格となる恐れがある。特に理系なら「引きこもり」くらいが研究者向きかもしれない。一番の問題は「推薦」の基準。「あいまいさ」が残る。これを認めないと成立しない。面接官の好き嫌いもOKでしょう。ちょっと変化球?な意見では、面接で有利なのは、「...

沖縄が日本であり続けるために

イメージ
「憲法を考える 沖縄が日本であるために」(2013年5月1日東京新聞社説) をご紹介します。 日本国民は憲法の下、基本的人権が等しく保障されなければなりません。しかし、国内にはそう言い切れない現実を抱える地域もあります。沖縄県です。 4月28日、国会近くの憲政記念館で、政府主催の「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」が開かれました。61年前、サンフランシスコ講和条約が発効して、日本が敗戦後の占領体制から再び独立を果たした日です。 同時に、沖縄県、奄美群島、小笠原諸島は日本から切り離されました。沖縄県民には1972年5月15日の本土復帰まで続く、苛烈な米軍統治の始まりでした。 ◇生命は虫けらのごとく 式典に沖縄県の仲井真弘多知事の姿はなく、高良倉吉副知事の代理出席です。同時刻、米軍普天間飛行場のある宜野湾市では式典への抗議大会が開かれていました。 この日を境に強いられた苦難を考えれば、沖縄が「記念」する気持ちになれないのは当然です。 安倍晋三首相は式辞で「沖縄が経てきた辛苦に深く思いを寄せる努力をなすべきだ」と訴えました。 自民党の衆院選公約では主権回復を「祝う」式典が、沖縄の苦難をすべての日本国民が考える契機となるのなら-。式典に意義を見いだせますし、そうすべきです。 激烈な地上戦の戦場となった沖縄では、本土復帰まで米軍統治が続きます。人命や人権が全く守られない強権的な軍政や治外法権、米軍基地を造るための「銃剣とブルドーザー」による土地の強制収用、脆弱(ぜいじゃく)な経済基盤による貧困。 後に沖縄県知事となった故西銘順治氏は衆院議員当時、復帰前の国会でこう訴えます。 「日本の憲法の適用もない。米国統治下に置かれながら米国の憲法で規定された人権は何ら擁護されていない。沖縄人の生命は虫けらのごとく扱われている」 ◇9条掛け軸に助けられ 沖縄の人々にとって本土復帰は国民主権、基本的人権の尊重、戦争放棄を三大原則とする日本国憲法への復帰になるはずでした。 かつて読谷村長、沖縄県出納長を務めた山内徳信さんは、村長時代から執務室に、憲法9条の全文を毛筆でしたためた掛け軸を掲げています。参院議員の今もです。 山内さんは村長当時、読谷補助飛行場などの米軍基地の返還を粘り強い交渉で成し遂げました。 山内さん...