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経営的視点からみた大学のあるべき姿とは(3)

近年、国立大学の現場は、運営費交付金の削減や評価の強化、新たな業務の急増等で大変疲弊した状態にあり、早急にガバナンス改革、事務改革、人事制度改革、財政改革を本気になって取り組む必要があります。 特に、今後の大学経営にとって、「ガバナンス改革」は重要な課題と思われ、学長以下構成員が一丸となって取り組まなければなりません。しかしながら、一般的に企業における経営の概念として用いられている「ガバナンス」 *1 を、使命・役割が全く異なる大学にそのまま当てはめて考えることは適切ではなく、それぞれの大学に求められる経営の在り方に最適な「ガバナンス」の構築を目指すことが必要ではないかと思います。 ◇ 今日は、日本総合研究所主任研究員の中原隆一氏が書かれた「 大学におけるガバナンス 」(2008年8月25日)をご紹介します。 近年大学改革の流れの中で、大学においてもガバナンスやアカウンタビリティ等の企業の経営概念が適用されてきている。大学進学率が上昇し、多くの人々が大学への関心を深め、大学と社会との関わり合いが拡大していることが背景にある。 ここではコーポレート・ガバナンスの概念を大学に適用することに関しての注意点を検討してみたい。なおコーポレート・ガバナンスについては様々な考え方がなされているが、「最終的には企業が誰のものか」、「どのように企業の活動をコントロールしていくか」に収斂する。本稿においても「大学は誰のものか」、「どのように大学の活動をコントロールするか」の視点を踏まえて、ガバナンスの仕組みを検討してみたい。 大学の組織体としての特異性 筆者は各大学の経営改革や業務改革等をお手伝いする機会があるが、コーポレート・ガバナンスという視点からみると、 大学が組織体として特異な存在 であることをしばしば感ずることがある。どのような点が特異か、以下3点について述べる。 第一は 教職員の意識 である。 わが国の企業では企業と従業員を運命共同体としてとらえる傾向がある。終身雇用制が崩れ弱まりつつあるが、企業は従業員とともにあるという意識は依然根強く残っている。わが国企業のガバナンスにはこの共同体意識が少なからず影響している。共同体意識の下、日常的な運営はトップ主導よりもミドルやボトム主導で行われていることが多く、従業員が企業活動をコントロールしてい...

国立大学法人の07年度決算と08年度補正予算

1 国立大学法人の07年度決算 国立大学法人等の平成19事業年度財務諸表が、平成20年9月10日付で文部科学大臣により承認され本日公表されました。 財務諸表の概要、前年度実績からの主な増減要因等については、以下のURLをご参照ください。 国立大学法人等の平成19事業年度財務諸表について http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/09/08091221.htm (参考)国立大などの利益増 受託研究収益の伸びなど要因 (2008年10月1日 産経新聞) 文部科学省が公表した、法人化している86国立大学と自然科学研究機構など4つの大学共同利用機関の平成19年度決算状況によると、利益総額は前年度より約130億円増の計約903億円だった。 政府方針で運営費交付金が削減されたが、受託研究の収益などが伸びたのが要因。一方で、教員の人件費は2年連続減の約6540億円で、文科省は「減少が続けば、中長期的に教育研究機能の低下につながる」としている。 大学別の総利益は、京都大の約63億円が最高。約55億円の北海道大、約42億円の東北大が続いた。 19年度は、国による出資など実質的に税金で負担した経費を示す「業務実施コスト」が約1兆4084億円となり、国立大などが法人化した16年度より13%減少。財務体質の改善が進んでいることがうかがえた。 研究施設などの減価償却費約3432億円は法人化後の最低で、耐用年数が過ぎた施設の使用を続けていることが要因とみられる。 42ある付属病院は外来患者の増加などで全体は増益となっているが、看護師の人件費や設備投資などがかさみ、昨年度と同じ16病院が実質的な赤字状態だった。 ◇ 各国立大学法人において生じた剰余金のうち、翌年度に繰り越して使用できる金額については、文部科学省の資料によれば、全国立大学法人で合計約506億円であり、10億円以上の大学は、北海道大学(18億円)、東北大学(31億円)、東京大学(15億円)、名古屋大学(22億円)、京都大学(27億円)、大阪大学(26億円)、広島大学(13億円)、山口大学(13億円)、徳島大学(14億円)、愛媛大学(15億円)、九州大学(30億円)、佐賀大学(10億円)、長崎大学(12億円)となっています。 繰越承認に当たって...

経営的視点からみた大学のあるべき姿とは(2)

近年の大学を取り巻く厳しい状況を打開し乗り越えていくためには、大学本来の使命である教育、研究、社会貢献等を包含した広義の「経営改革・強化」に力を入れていくことが必須であることは、大学関係者のみならず、大学経営の原資たる「税金」を納めておられる国民の方々の一致した見解ではないかと思います。 しかし、大学には、従来から一般民間企業とは異なる様々な「特殊性」が存在し、この特殊性が「経営」を改革・強化する上で大きな障壁となっていることも事実です。 この「特殊性」の代表的なものが、憲法23条によって保障された「学問の自由」の精神に由来する「大学の自治」というものです。ちなみに、平成18年12月に改正された教育基本法第7条では、「大学は、学術の中心として、高い教養と専門的能力を培うとともに、深く真理を探求して新たな知見を創造し、これらの成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するものとする。大学については、自主性、自律性その他の大学における教育及び研究の特性が尊重されなければならない。」と規定されています。 このように、大学における学問の自由を保障するために、法律上「教育、研究の特性への配慮」が求められており、そのために法人化された国立大学では、学長の選考、教員の任免、中期目標の策定、法人評価の実施等において、大学の自治に配慮した仕組みが作られています。 しかしながら、大学内部に目を移してみると、実はこの 「学問の自由に裏打ちされた大学の自治」が、いつの間にか、いわゆる「部局自治」「教授会自治」といった名の下に、本来の趣旨が曲解され、効率的、円滑で責任のある大学経営に多大の支障を来たす間違った運用がなされている ことが少なくありません。 (参考) http://daisala.blogspot.jp/2008/01/blog-post_6890.html 大学は今、教育の質を高め、世界的競争に打ち勝つためにはどうしたらいいのか、真剣に考えなければならない緊急事態に立たされています。しかし、 現実には「学部あって大学なし」「教授会が最高の議決機関」的発想や慣習が未だにはびこり、結果的に、それが勇気を持ってリーダーシップを発揮しようとする学長の足かせとなり、改革に向けて懸命に努力している心ある構成員のモチベーションをことごとく潰している という実...

沖縄 2008 ・ 牧志公設市場

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那覇滞在の折、牧志公設市場を散策しました。 市場は、戦後の小さな闇市から始まり、今では「沖縄の台所」といわれるまでに発展してきたそうです。約400もの店舗がひしめきあうように軒をつらね、不思議な魅力と活気に満ち溢れています。 市場には、新鮮で色鮮やかな魚や、豚の足(テビチ)や豚の顔の皮(チラガー)まで沖縄の食文化に欠かせない様々な食材がずらりと並んでいます。迫力のある食材ばかりで圧倒されてしまいます。 建物の中では、ラブチャー(アオブダイ)やミーバイ(ハタの一種)など、南国を象徴する色鮮やかな鮮魚が店の軒先に所狭しと並んでいます。2階の食堂に持っていって調理してもらうこともできます。 沖縄近海で獲れた色鮮やかな魚たち お肉屋さんには、足ティビチ(豚足)、骨付き肉やチラガー(豚の顔の皮)など、沖縄料理に欠かせない豚肉のあらゆる部位が売られています。 チラガーと呼ばれる豚の顔 建物の2階は食堂街になっています。 市場で買った食材を調理(有料)してくれる店もあるようです。

国立大学法人若手職員勉強会

近年、大学における事務職員の役割が重視されるとともに、事務職員の職能開発に大きな関心が寄せられるようになりました。このため、各種職能団体や各大学では、多様な研修プログラムを設定するなど、SD(スタッフ・ディベロップメント)に力を入れてきています。 また、国公私立を問わず、自分達自身で職能開発に取り組む意識の高い事務職員グループや団体も出現 *1 しており、大学職員の輝く未来を予感させてくれます。特に、大学を取り巻く厳しい現状を踏まえれば、10~20年後の大学経営を支える若手職員には、とりわけ強い期待が寄せられています。 今日は、国立大学に勤務する若手職員の能力開発、引いては国立大学の経営向上・継続的な発展を支援するために、独立行政法人国立大学財務・経営センターが実施している「国立大学法人若手職員勉強会」をご紹介します。 この勉強会は、昨年度(平成19年度)から始まった全国規模の研修会ですが、勉強会の企画そのものから若手職員が行うという自主性を重んじる大変素晴らしいものだと思います。現に昨年参加した若手職員からは、刺激のある意義のある勉強会だったとの報告を受けています。 このたび、今年が2回目となるこの勉強会の実施要領が公表されました。「 白ら考え、行動できる職員を目指して 」という副題の付けられた勉強会の概要は次のようなものです。 1 目 的 国立大学等の経営向上及び継続的な発展を支援する。 2 背 景 国立大学等は、法人化後もその果たすべき使命は基本的に変わるものではないが、内的環境・外的環境ともに変化が早く、予測しにくい環境下にある。一方、法人化後の国立大学等の経営にあっては、事務職員の役割と責任は極めて大きいものになっている。そのため、個々の職員における資質・能力の向上が肝要であり、国立大学等全体の組織・経営環境の改善や各国立大学等の将来構想の構築などに資することが期待されている。 3 目 標 国立大学等とそれを取り巻く環境等について主体的に学ぶ 国立大学等職員として働くモチベーションを刺激する 自らのキャリア形成を意識する機会とする 所属機関内のみならず他機関の職員とのネットワークを構築する契機とする 成果をそれぞれの機関へとフィードバックする 4 対象者 若手事務職員(概ね経験年数3年から10年程度...

経営的視点からみた大学のあるべき姿とは(1)

国立大学法人の本質的な課題の一つに「経営」があります。 これまで約5年間、国立大学は「運営」はやっても「経営」はやってきていないという厳しい指摘を耳にすることがよくあります。 国立大学時代の「運営」をそのまま続けているだけで、「経営」を知らない・できない学長、理事の経営陣に対する苦言も多く聞かれます。勿論このことは、経営陣を支えるべき幹部事務職員にも言えることでもあります。 国立大学法人の「経営」とは何か。正直言って、具体的に明確にこういうことだと自信を持って答えることが残念ながら私にはできません。 そこで、今更の感はありますが、今日から数回に分けて「大学の経営」に関して書かれた考察をご紹介しながら、少し「経営」について考えてみることにしました。 まず今日は、日本福祉大学常任理事の篠田道夫氏が書かれた 「戦略経営の確立に向けて-今なぜ戦略的な経営が求められるか-」 (抜粋)をご紹介します。 私大を巡る厳しい競争環境 大学をめぐる環境の厳しさには、二つの側面がある。外部的には規制緩和と市場化による競争激化であり、内部では、その結果としての教育や経営の困難さの増大である。各種の参入規制の撤廃により、毎年10校ほどの大学が設置され、また国立大学法人化が定着するにつれ、私大との間での学生争奪戦は激しさを増している。二大都市圏にある大学を除くと、定員を満たせない大学のほうが多数を占めるという異常事態が進行している。株式会社立大学や海外大学日本校の新たな参入もある。第三者評価の義務付けは改革を励ます半面、問題がある大学を浮き彫りにする機能も併せ持つ。COE、GPなどの競争的な資金の拡大は、採択されるか否かが資金獲得だけでなく社会的評価に連結する仕組みをますます強化させている。さらには定員割れしている大学への補助金減額幅を従来の15%から50%近くに拡大する厳しい措置も進められている。 競争により大学改革を促進する政策からさらに一歩踏み込んで、市場評価を得られない大学の退場を促す方向への展開が進んでいる と見ることができる。 実際、学校法人の倒産も増加し、また半世紀ぶりに大学間同士の合併の動きも始まった。赤字法人は拡大し、大学で30%を超え、短大では50%近くとなっている。定員割れで補助金がカットされた大学・短大は、全体の2割を超え196校に上る。 ...

新総理と国立大学法人との関係

本日、麻生総理大臣が誕生し、新たな内閣が発足しました。 閉塞感漂う国政、国策、外交の打開にあらゆる努力を傾注していただき、私達国民はもとより、世界の日本として、将来に夢を持てる国づくりを目指していただきたいと思います。 さて、麻生新総理大臣は、昭和63年12月に文部政務次官(~平成元年6月)、平成2年3月に自由民主党文教部会長(~平成2年12月)をされておられますが、こてこての文教族ではなさそうですし、大学や教育行政とはおおよそ無関係だろうと思っておりましたが、なんと、「国立大学の法人化」に関わっておられたことを知りました。 まずは、 国立大学が法人化されるに至った主な経緯 をおさらいします。 平成11年4月 閣議決定「国立大学の独立行政法人化については、大学の自主性を尊重しつつ大学改革の一環として検討し、平成15年までに結論を得る。」 平成12年5月 自民党・政務調査会が「これからの国立大学の在り方について」を提言 平成12年7月 文部科学省の調査検討会議が検討を開始 平成13年6月 遠山文部科学大臣が「大学の構造改革の方針」を発表 国立大学の再編・統合を推進 国立大学を国立大学法人に移行 大学に競争原理を導入し重点育成  平成14年3月 文部科学省の調査検討会議が「新しい「国立大学法人像」について」(最終報告)を取りまとめ 平成14年6月 閣議決定「国立大学の法人化と教員・事務職員等の非公務員化を平成16年度を目処に開始する」 平成14年11月 閣議決定「競争的環境の中で世界最高水準の大学を育成するため、「国立大学法人」化などの施策を通して大学の構造改革を進める。」 平成15年2月 国立大学法人法案等関係6法案を国会に提出 平成15年7月 国立大学法人法案等関係6法が成立(10月施行) 平成16年4月 国立大学法人に移行 以上のような経緯を経て国立大学は法人化されることになります。 このうち、いわゆる「遠山プラン」として知られる「大学構造改革の方針」、引いては、文部科学省調査検討会議の最終報告である「新しい「国立大学法人像」について」の基となったものが、平成12年5月に自由民主党政務調査会が提言した「これからの国立大学の在り...

大学マネジメントセミナーレポート

去る9月10日(水)に、学術総合センター一橋記念講堂(東京)において、国立大学協会が主催する「平成20年度大学マネジメントセミナー(財務編)」が開催されました。 このセミナーは、国立大学の財務担当役員、担当幹部職員等を対象に毎年行われているものですが、今年は例年に比べ、民間企業出身の講師陣の気合の入った辛口が出席者の気持ちを引き締める場面が多かったような気がします。 特に印象深かった3人の方の講演内容のポイントをご紹介します。(聞き取りメモにより記載していますので、講演者の意図が正確に反映されていない部分があるかもしれませんがご容赦ください。) 国立大学の財務について-なぜ財務戦略が必要なのか-(筑波大学理事・副学長 吉武博通) 吉武さんは、新日本製鐵株式会社から筑波大学に入られた元民間人の方です。 国立大学が新たな発展プロセスをたどるためには、独自の「構想力」「実行力」が必要であるとともに、自らの存在意義を社会・国民に的確に示すことが必要である。 大学を強くする最も手っ取り早い方法は、大学を社会に「さらす」こと、恐れずに自分を「さらす」ことである。 自らが置かれている現状を直視した上で、「ビジョン」(15年程度の将来像)を描き、ビジョン達成までの道筋である「戦略」(経営戦略、財務戦略、情報戦略等々)を明らかにした上で、「PDCA」サイクルを回しながら、「着実に改善」を重ねること(「改革」より「着実な改善」)が重要である。 戦略の中でも最も重要な財務戦略の構築に当たっては、「金」だけを見るのではなく、「人、もの、金、時間が真に有効に活用されているか」について、従来の発想にとらわれず抜本的に見直し、最も効果的な活用を目指して、大胆な組み替えを行うことが重要である。そのためには、財務部門や会計業務に携わる職員が、戦略的な部門や職員に変わらなければならない。財務担当職員は、会計検査院、文部科学省、規則等を振りかざし、「適正性」を追求し「効率性」を無視している。財務担当職員が従来の枠組みにとらわれていると大学はだめになってしまう。戦略的財務部門・職員は、人事部門、教務部門、学部等とコミュニケーションを図り、学生のニーズ、教育研究現場の視点からの発想、効率性と適正性は車の両輪との信念、学問や社会の将来に対する洞察と大学職員としての当事者意...

国立大学法人の中期目標・中期計画

国立大学法人の第1期中期目標・中期計画(平成16~21年度)については、各大学ともその達成に向け、現在懸命な努力が続けられているところです。また、今年6月末までに、各大学の平成19年度の業務実績とともに、中期計画期間中(平成16~19年度)の業務実績が国立大学法人評価委員会に提出され、平成19年度の評価結果については、つい先日、評価委員会の素案が各大学に示され、各大学からの意見等の申し立てが終了したところです。一方、中期評価については、年度末までに確定することになっています。 さて、いわゆる法人評価のベースとなるのが、実際は大学が作成し、形式上文部科学大臣が設定することとされている中期目標と、中期目標を達成するために各大学が作成する中期計画であるわけですが、現在、各大学は第1期中期計画の達成作業とともに、平成22年度から始まる第2期中期目標・中期計画の策定作業に汗を流しています。 各大学とも第1期中期目標・中期計画の総括・検証を行いながら、来るべき第2期中期目標・中期計画期間中の戦略策定に頭を悩ませる日々が続いているのではないかと思います。 この悩ましい第2期中期目標・中期計画の策定指針については、第1期における様々な反省を踏まえ、これまで文部科学省と国立大学協会が中心となって、制度設計を行ってきましたが、いよいよその形が大学現場にも見えてきました。 今日は、今月末にも文部科学省から各国立大学に示される予定の第2期中期目標・中期計画の項目等について、事前に入手した資料から主なポイントをご紹介したいと思います。 1 第1期からの主な変更点 中期目標・中期計画の対象となる事項をより明確化したこと 達成度を明確に評価できるよう可能な限り中期計画の記載の具体化を図ったこと 中期計画の「記載事項の例」を示さないなど例示を簡略化したこと 最小単位の項目数の目安を設定したこと 国際化の項目等一部記載事項の追加を行ったこと等 2 上記による効果(第1期と比較した場合の想定されるメリット) 各大学の目標の明確化・重点化により、各大学の個性化や機能分化がより促進されること 国立大学法人評価の精選化・重点化により、質の高い評価を行えること 目標・計画や評価に関する作業量が大幅に減少すること等 3 今後の予定されるスケジュール 平成2...

これからの職員研修の在り方

先日、ここ数ヶ月の間に事務職員として採用された方々と懇談する機会がありました。 採用時の研修を終え、仕事に慣れることに大変な日々を過ごしているようです。 国立大学が法人化して5年目に入りましたが、最近では、大学職員への就職希望者も多く国立大学法人採用試験の競争倍率も高くなっているようです。 確かに、最近採用された皆さんのスキルとやる気は、国立大学の将来を託すにふさわしい潜在能力の高さを感じさせてくれますし今後の成長がとても楽しみです。 しかし、一方で、これまでの経験から申し上げれば、社会の常識との乖離が甚だしく、極めて閉鎖的、独善的な大学の体質、その体質に年齢を重ねるにつれどっぷりとつかり、いわゆる「ゆでがえる」になってしまっている役人的事務職員が少なくなく、そういった上司や先輩を見て育ち、次第に初心を忘れモチベーションを維持できなくなる多くの若い職員を見てきたことも事実です。 そういった人達を限りなく少なくしていくためには、まず、彼らの上司や先輩に当たる管理職員の部下を育てる能力を徹底的に鍛え、OJTを通じて将来を担う職員を成長させていくことが必要です。その上で、社会や時代のニーズ、大学の経営戦略に沿った効果的な研修をPDCAのサイクルで回していくことが必要になってきます。 最近では、大学経営における職員の役割の重要性や在り方が問われ、見直されつつありますし、効果的なSDの研究も進められています。 今日は、今から2年ほど前に、現職の大学職員(北陸先端科学技術大学院大学企画課法規係長(当時)林透 氏)が、これからの国立大学職員の研修の在り方について書かれた考察(国立大学マネジメント APR 2006 / Vol.2. No1掲載)を抜粋してご紹介したいと思います。 はじめに 2004年度の法人化以降、国立大学法人を取り巻く環境は大きく変動しつつあり、各法人が独自性を打ち出すための施策が徐々にではあるが、目に見える形で現れつつある。しかし、職員(事務職員)の在り方については、旧態依然のところが多く、未だ積極的な改善が行われているとは言えない。国立大学マネジメント研究会設立に際し、2005年8月15日付け日経新聞に掲載された本間政雄京都大学理事(当時)の言葉は非常に印象的である。 教学に関する教員の高い識見と事務職員の大学経営に関す...

沖縄 2008 ・ 美ら海水族館

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我が家の沖縄訪問の定番になりつつあるのが沖縄美ら海水族館です。 輝き、神秘、美しさを体感できる素晴らしい水族館だと思います。 カラフルな熱帯魚たち 気持ちよく泳ぐジンベイザメとマンタ ジンベイザメ > 成長すると10~12mになる。魚類の中では最大種。世界の熱帯から亜熱帯の表層に生息する。当館に寄せられる沖縄本島での確認情報は5~6月頃が多い。模様が夏着の甚平に似ていることからジンベエと名付けられたとされている。 大きな身体をしているが動物プランクトン等の小さな餌しか食べない極めて穏和なサメで、ダイバーが近づいても逃げようとしない。サンゴの産卵時期には水面に漂う卵を食べたり、時には立ち泳ぎをしながら水面近くの餌を食べることが知られている。当館でも、給餌解説の際には約100リットルの海水とともに餌のオキアミを大きな口を開けて吸い込む、豪快な給餌シーンを見ることができる。 生態はほとんどわかっておらず、1995年、台湾で捕獲された母ザメの体内から約300個体の胎児が見つかったことで胎生であることが判明した。(沖縄美ら海水族館ホームページから) オニイトマキエイ 幅6.8m、体重2tの記録があるが更に大きくなると推定される。エイ類の最大種。通常、沖縄以南の全世界の温・熱帯海域に生息する。 飼育や餌付けに成功したのは当館が世界で初めて。大きな体をしているが主に小さなプランクトンを食べるおとなしいエイ。下顎の歯は米粒より小さく、上顎には歯がない。泳ぎながら頭の前縁にある大きな口を開けて、頭にあるヒレ(頭鰭)をのばして口の中に餌を流し込むようにして食べる。 通称マンタと呼ばれ、ダイバーにも人気がある。腹の黒い斑紋で個体識別ができる。(沖縄美ら海水族館ホームページから) オキちゃん劇場 青い海をバックにイルカたちがダイナミックなジャンプやダンスを披露してくれます。 沖縄美ら海水族館ホームページ http://www.kaiyouhaku.com/index.html ピザ喫茶 花人逢(かじんぼう) 本島北部・本部町、カルスト地形が広がる山里地方にあ...

中長期的な大学教育の在り方について(諮問)

去る9月11日、文部科学大臣は、中央教育審議会に対し、大学教育の将来を見据えた中長期的な在り方についての審議の諮問を行いました。 諮問の理由は次のようなものです。 我が国を取り巻く国内外の状況が急速に変化し、社会構造全体が大きな変革期を迎えている中、豊かな教養と深い専門性を身につけた人材の育成と、様々な社会的課題の解決への貢献等、大学に対する期待と要請は極めて大きくかつ多様となっている。 各大学では、それぞれの教育理念に基づいて、自らの個性・特色を明確化しつつ、教育活動の質の維持・向上に取り組んでいるものの、 進学率の向上と学生のニーズの多様化、18歳人口の減少、国境を越えた大学の教育活動の進展といった状況に伴い、個々の大学による対応にとどまらず、大学教育全体の在り方について見直さなければならない 状況にある。 去る7月1日に閣議決定された「教育振興基本計画」は、現下の教育をめぐる課題と社会の変化の動向を踏まえ、「教育立国」の実現に向け、総合的かつ計画的に取り組むべき施策が示されている。その中では、計画期間中である平成20年度から24年度までの「5年間を高等教育の転換と革新に向けた始動期間と位置づけ、中長期的な高等教育の在り方について検討し、結論を得ることが求められる」とされている。 以上のことから、我が国の大学教育の質を保証し、社会からの信頼の向上を図るため、大学教育の将来を見据えた中長期的な在り方について、国際的・歴史的に確立されてきた大学制度の本質を踏まえつつ、特に、次のような事項を中心に逐次検討していく必要がある。 社会や学生からの多様なニーズに対応する大学制度及びその教育の在り方について グローバル化の進展の中での大学教育の在り方について 人口減少期における我が国の大学の全体像について 具体的な検討項目は、文部科学省のホームページに掲載されてありますが、ここでは主なポイントについてご紹介したいと思います。 1 社会や学生からの多様なニーズに対応する大学制度及びその教育の在り方 大学教育の水準の維持・向上を図りつつ、様々なニーズに適応する学生本位の視点に立った大学教育の実現の方策 一人ひとりの学生のニーズに応じた大学教育が提供され、その質保証がよりきめ細かく行われる「学位プログラム」を中心とする仕組みの導入の是...

沖縄 2008 ・ 世界遺産 今帰仁城

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今年も、我が家の財務省(恐妻)のお許しを得て、夏休みを利用した沖縄ツアーを実行することができました。 我が家の沖縄訪問のポリシーは、「歴史・文化の学習」と「ビーチでのんびり」です。 今年は、名護市に3泊、那覇市に1泊することとし、主に北部を中心に回りました。 今年の北部ツアーの拠点となったのが名護市の「ホテルゆがふいんおきなわ」です。 夏休みの稼ぎ時にもかかわらず、なぜが建物の大改装が行われていましたが、その分お値段もお手軽だったので我が家にとってはとってもラッキーでした。 ホテルは名護湾に面しており景色は抜群。すぐそばには、プロ野球の北海道日本ハムファイターズが春のキャンプを行う名護市民球場や他目的広場、野外ステージなど、さまざまな施設がそろう「21世紀の森公園」があり、ビーチも併設されていました。 ビーチは、プレイビーチとコミュニティービーチ、サンセットビーチにわかれており、どちらも白砂が美しく、ビーチバレーなどの施設も充実しています。バーベキュー広場もあり、通年楽しむことができます。 ホテルからみえる「21世紀の森公園」と「ビーチ」 ホテルゆがふいんおきなわ :  http://www.yugaf.com/ 沖縄滞在2日目は、世界遺産の一つである「今帰仁城跡」を訪問しました。 城跡のある今帰仁村は、沖縄本島の北西部に大きくこぶのように突き出した本部(もとぶ)半島の北部にあります。 かつての琉球では、英雄として語り継がれる尚巴志(しょうはし)王によって国内が統一される以前の時代を三山(さんざん)時代(1400年前後)と呼び、3つの大きな勢力が争っていたそうです。 三山は北山(ほくざん)、中山(ちゅうざん)、南山(なんざん)に分かれ、今回訪問した「今帰仁城」は、北山を支配する按司(あじ:領主)の居城で、その大きさは首里城に匹敵するといわれています。 世界遺産の碑 城内の入口付近 平郎門(いわゆる大手門)と呼ばれる城の正門(復元されたもの)です。 正面の石段を登ると様々な政治・宗教儀式が執り行われた大庭(ウーミヤ)という広場があります。 見応えのある城郭 外周は約1500m、高さ6~10mで、自然の地形に沿って巡らされた様は「万里の長城」を彷彿させます。 ...

外部人材の活用(2)

前回に続き「国立大学法人における外部人材の活用方策に関する調査研究報告書」をご紹介します。 このたび公表された報告書は、昨年度に続く「第2弾」としてまとめられたもののようですが、昨年度のものとは構成が異なり、ほとんどの紙面が、全国の有識者を集め開催した複数回の座談会の模様で占められています。 今後座談会を通じて明らかになった課題や問題点のポイントを整理しお伝えしていきたいと思っていますが、今日は、この報告書の「まえがき」に当たる部分についてご紹介したいと思います。 特に後半の 「外部人材を活用するために必要な10の提言」 は、現在の国立大学の実態が正確に把握されており、また今後の大学経営に役立つ大変示唆に富む内容になっているのではないかと思います。 なお、この報告書については、去る9月1日(月曜日)に国立大学マネジメント研究会の主催により、「法人化後の国立大学運営における外部人材活用方策」シンポジウムが開催されているようです。 詳細はこちら→ http://tanalog.com/anum/2008/09/09/1220941344355.html 1 本調査研究の趣旨と目的 本調査研究は、2006年度に(財)文教協会の助成を受けて行った調査研究の継続・2年目であり、2006年10~11月に全国立大学長及び経営協議会の学外委員、学外理事、監事、学外から登用された経営スタッフ全員に対して行った「外部人材」の活用実態に関するアンケート調査及び「外部人材」による座談会を通じて明らかになった「外部人材」活用上の課題を踏まえ、これらの課題を解決し 、「外部人材」の経験と知識、能力を生かし、透明性が高く、社会的説明責任を十分に果たしうる国立大学運営の実現という国立大学法人化の趣旨を体現するために何が必要かを明らかにする ことを目的としている。 すなわち、2006年度のアンケート結果を見る限り、国立大学側は、経営協議会学外委員、学外理事、監事、学外登用の経営スタッフを活用できているとする回答がいずれのカテゴリーの「外部人材」についても9割以上を占めているが、一方「外部人材」による回答を見ると、経営協議会の学外委員は、「経営協議会の意見を踏まえた大学運営を行っていると思いますか」の問いに対して、「そう思う・どちらかと言うとそう思う」が9割強であるが、監事...

外部人材の活用(1)

このたび、「法人化後の国立大学運営における外部人材活用方策に関する調査研究プロジェクト」(研究代表者:立命館副総長・国立大学マネジメント研究会会長 本間政雄氏)から、「国立大学法人における外部人材の活用方策に関する調査研究報告書」の「第2弾」が公表されました。 簡単に申し上げれば、「外部人材を活用するために何が必要か」が基本テーマとなっているようですが、今日は、この第2弾のご紹介をする前に、その前提となった「第1弾」(昨年度公表)の主な内容をご紹介したいと思います。 上記プロジェクトが行った調査研究の目的・趣旨は次のようなものです。 様々な形で大学外の人材を大学運営に制度的に関わらせることによって、効率的で効果的であると同時に、社会に開かれた大学運営を実現することが国立大学の法人化の重要な目的の一つ。 法律上必置の外部人材(「経営協議会の学外委員」、「学外理事」、「文部科学大臣が任命する監事」)には、それぞれの専門性、知見、経験を発揮して、大学の様々な業務に関し審議、執行、事後チエックという形で大学運営に関与することが期待されている。 本調査研究では、上記外部人材に、副理事、学長補佐など「学長や理事を補佐して大学運営に関する企画・立案、執行に当たる経営スタッフ」、各分野の専門知識・経験・人脈などを評価されて「事務部門に登用されている外部専門家」を加え、国立大学の在り方に関する意見などを聴取。 その上で、国立大学における外部人材登用実態を明らかにするとともに、国立大学側が外部人材を活用できているかどうかについてどのような評価を行っているか、逆に国立大学に登用された外部人材の側が、それぞれの役割を果たす中で法人化の狙いと対比して国立大学をどのように評価しているか、とりわけ課題が何であると考えているかを明らかにする。 プロジェクトがまとめた調査研究報告書では、法人化の意義やその後の問題点が浮き彫りにされています。 その一例として、 「外部人材から見た事務職員の課題」 についてご紹介します。 この調査研究では、学外理事、監事、経営スタッフなど、法人化以降可能となった外部人材として登用された多くの方々にアンケートが行われています。その中に 「現在の仕事に関する満足度」 を問う項目があります。 アンケートの結果は、 学外理事(満足...