4月初旬、米国では多くの大学受験の結果が発表された。米国の大学受験は年々ヒートアップしており、今年のカリフォルニア州立大学全体の受験者数は21万人を超え、これは10年前と比べると70%近く増加している。特に海外からの受験者数は10年で倍増しており、米国内の高校生は世界中の優秀な学生との競争にさらされている。 この傾向はハーバードやプリンストン大学などのアイビーリーグや、MITやスタンフォード大学などの有名私立ではさらに極端で、倍率は30倍以上とも言われる。合格率は3~4%の世界だ。異常とも言える競争は大学入学後も続く。夏にインターンの機会を得たり、さらにはその後の就職や大学院に進学したりするためには、今度は大学の成績も良く、目立った課外活動もなくてはならない。 特にシリコンバレーのようなスピードの速い環境にいる学生の中には学位をとりながら起業するような生徒も多い。その多くは、学校でのプロジェクトがきっかけで、学んだことをアウトプットすることを支援する先生や外部講師など仕組みが整っている。 確かにこの事例は全米でも上位2%くらいの学生の話ではあり、誰もがこの競争環境に入る必要もない。ただ、 グローバルに評価を受けるような大学になるには、世界中から優秀な学生をひきつけ、良い競争環境を創り、リーダーシップを発揮して学術的な成果を追求したり、社会課題の解決に貢献できる人材を生み出したりする必要 がある。果たして、日本の大学にそのような機運はあるのか。 欧米型が全て理想ではないが、 今後日本の学生が国際競争力を身につけるためには、いくつか改善点 がある。 まずは入学時点での理系文系の区分をやめること だ。米国の大半の私立は大学3年生で専攻を決める。情報科学や工学を主専攻にして哲学や歴史、音楽を副専攻にするような生徒、その逆も多い。もはや時代は変わっており昔ながらの産業区分や仕事を理系と文系で分ける時代ではない。 次に、大学4年間できちんと勉強し、よい経験をする仕組みを作ること だ。米国の学生はボランティアやインターンを通じて、社会を理解し、自分がどのような一員になるのかをイメージする環境が整っている。 残念ながら今の日本の仕組みだと、企業が学生インターンを積極的に受け入れる環境はない。従って、大学を終えて、就職して初めて、「あの時もっと勉強しておけば」と後悔する学生が多い構図...