財務省が財政制度等審議会(2026年4月23日)において「2040年までに私立大学を少なくとも250校、学部定員にして14万人程度を減らす必要がある」と初めて数値を公表したことは、これまでの「緩やかな市場淘汰」から「国主導の強硬な再編」へとフェーズが変わったことを示唆しています。
私立大学250校削減案、財務省が2040年目標…文科相「機械的判断ではなく分野や地域バランスが重要」 |読売新聞
今後、大学は、「自立経営ができる上位校」「M&Aを通じて生き残るグループ校」そして「市場から退出する廃校」の3つに明確に分かれると推察します。
特に経営者は、財務指標が赤字転落してから動くのではなく、「純資産が十分にあるうちに、どのグループに合流すべきか」という経営判断を2030年頃までに下す必要があると思われます。学生や保護者の視点では、「どの法人(グループ)が運営しているか」が、大学選びの重要な指標となっていくでしょう。
今後加速する大学淘汰、とりわけ学校法人におけるM&A(合併・買収)について考えてみました。(以下の内容はAIが作成したものです。法令の条文番号・事実関係等については、必ずご自身でご確認ください。)
学校法人のM&A・事業承継・設置者変更 総合整理
第1章 概要と背景
少子化と経営環境の悪化
2025年4月、文部科学省所管の日本私立学校振興・共済事業団は、私立大学・短期大学・高等専門学校を設置する学校法人のうち174法人が経営不振に陥っていることを公表した。大学等設置法人全国661法人に対して調査が行われた結果で、全体の約4分の1が2年以上赤字継続または負債が運用資産を超過している状態だった。さらに将来的に経営困難になる可能性がある法人が182法人あり、何らかの経営問題を抱える法人が全体の過半数を占めた。前年同調査では136法人だったため、増加傾向にある。
18歳人口は2024年時点で109万人。文部科学省の将来予測では2035年には96万人まで減少し、100万人を割り込む見通しだ。私立大学の収入の約7割が学生納付金であるため、定員割れは直ちに財務悪化につながる。特に地方の学校法人では影響が深刻で、都市圏への学生流出との相乗効果で経営が立ちゆかなくなるケースが増えている。
このような状況を背景に、学校法人のM&Aや事業承継が以前に比べて現実的な選択肢として検討されるようになってきた。
一般企業のM&Aとの根本的な違い
学校法人には株式や持分という概念が存在しない。一般企業のM&Aのように「株を買えば経営権が移る」という構造がそもそも成立しない。学校法人は私立学校法制定以前に存在した民法上の財団法人をベースに設計されており、寄附された財産の集合体としての「財団」として位置づけられている。
そのため、経営権の移転は理事会の意思決定機関の入れ替えを通じて行われる。具体的には、現行の理事に退職金を支払って退任を求め、新たな関係者を理事に就任させることで、実質的な経営権の移転を行う。これが学校法人M&Aにおける「対価」の中心となる。
また、学校法人は所轄庁(文部科学大臣または都道府県知事)の認可・届出とセットで手続きが進む。当事者間の合意だけでは完了しない点も一般企業とは大きく異なる。
第2章 主なスキームの類型
① 理事交代(ガバナンスの入れ替え)
最も実務的に多く使われる手法。現理事長・理事が退任し、承継側が新たな理事に就任することで実質的な経営権を移転する。株式の移転がないため外部から見えにくく、公開情報として残りにくい。退職金が対価の中心となる。退職金以外の名目で対価が支払われる場合は課税上の問題が生じることがあり、専門家の関与が不可欠。
法律上、理事は5名以上置かなければならず、特定の属性の者のみで構成することもできない。また理事の親族は当該理事を除き1名までしか理事になれない制限がある。これらの制約から、理事会を完全にコントロールすることは制度的に難しい面もある。
2025年4月施行の改正私立学校法により、理事選任機関の設置・監事および評議員の選任基準が厳格化され、特定の利害関係者の割合制限が導入された。内部統制システムの整備も義務化され、財務諸表・事業報告書の詳細な公開も義務付けられた。これにより、経営権の移転に関して従来以上の透明性と手続きの厳格さが求められる。
② 設置者変更(学校単位・学部単位の移管)
学校法人は解散させず、学校または学部だけを別の学校法人に移管する手法。一般企業でいう「事業譲渡」に近い。
設置者レベルでは私立学校法上の特段の手続きは生じないが、学校レベルでは学校教育法に基づく設置者変更の認可(所轄庁)が必要となる。また双方の法人において、寄附行為における設置学校の定めを変更する手続きが必要。
2019年の制度改正により、それまで認められていなかった「学部単位」の設置者変更が可能になった。従来は学部廃止・新設という双方の手続きが必要だったが、制度改正後は教員組織やカリキュラムをそのまま継続することを前提に申請書類が簡素化された。申請から認可まで5か月。
文部科学大臣認可が必要となるのは大学・短期大学・大学院レベルの設置者変更。高校・専門学校・幼稚園等は都道府県知事認可であり、本章の実績一覧の対象外。
③ 吸収合併(法人ごとの統合)
私立学校法第126条以下の規定に基づき、学校法人間で合併が可能(2025年4月施行の改正私立学校法により、旧52条以下から条文番号が変更)。吸収合併と新設合併の2種類があるが、実務では吸収合併が多く使われる。
吸収合併では存続法人が消滅法人の権利義務をすべて承継する。手続きとして、各法人での理事会承認(理事の3分の2以上の同意が必要)、債権者異議申述手続、所轄庁の認可が必要。なお2025年4月施行の改正私立学校法により、大臣所轄学校法人等の合併には評議員会の決議も別途必要となった(第150条)。また登記が効力の発生要件とされている点は会社法上の合併と異なる。
学校法人間でのみ可能であり、株式会社等の他の法律に基づく法人とは合併できない。
第3章 売り手・買い手のメリットと留意点
売り手側のメリット
最大のメリットは廃校を回避して教育事業を継続できる点。定員割れが続いて経営破綻すれば、学生は転校・転入を強いられ、教職員は職を失う。M&Aを通じて教育機関を存続させることで、学生・保護者・教職員への影響を最小限に抑えられる。また、後継者問題を抱える法人にとっては、引退後の学校の安定的な継続が担保される。
買い手側のメリット
新たに大学を設置するには文部科学省の認可が必要で時間もかかる。既存の認可を持つ学校法人を承継することでその手続きを省略できる。また既存の施設・土地・ブランドをそのまま活用できる点も大きい。特に医療法人が看護・医療系学校法人を承継するケースでは、人材育成と人材確保を一体的に実現できるメリットがある。
主な留意点
非営利性の制約
学校法人は非営利法人であり、配当も残余財産の分配もできない。株式会社のように投資回収を前提とした設計がしにくい。学校法人への「出資」という概念がなく、経済的利益を得る手段が本質的に限られている。
公益性の責務
教育の継続性を確保することが最優先。在学生は学校の教育方針に賛同して入学しているため、M&A後の教育方針変更は在学生・保護者・同窓会から強い反発を招きやすい。運営者が変わることで教育方針が変わることへの丁寧な対応が不可欠。
関係者への説明責任
学校法人M&Aでは教職員・学生・保護者だけでなく、同窓会と保護者会が大きな影響力を持つ。合併の合意発表後に同窓会が反対運動を展開したケース、同窓会の反対で合併交渉を断念したケースもある。合意発表前からの根回しと丁寧な説明が成功の鍵となる。
財務再建の現実
経営者が変わるだけでは財務再建は進まない。施設の老朽化・設備投資の必要性・修繕費は後から顕在化するリスクが高く、デューデリジェンス段階での把握が重要。学校特有の事前調査(教育面:設置基準・教員配置・カリキュラム、財務面、法務面)を行う専門家の関与が必要。
スケジュール管理
新学期(4月)をまたぐかどうかで現場の混乱度が大きく変わる。行政手続きには一定の時間がかかるため、逆算したスケジュール管理が重要。理事長の退任・就任、寄附行為変更、設置者変更など複数の行政手続きが並行して進む。
都道府県をまたぐ移管の困難さ
補助金の関係から、他都道府県の法人が当該県の学校を引き受ける場合、所轄庁が難色を示すケースがある。その県の補助金が他県の法人の運営に充てられることへの懸念が背景にある。
対価の課税問題
理事交代型で退職金以外に何らかの名目で対価が支払われる場合、課税上の問題が生じやすい。事前に税理士・弁護士と十分に検討する必要がある。
第4章 文科省公式データによる設置者変更実績(大学・短大・大学院)
以下は文部科学省「大学設置・学校法人審議会」の答申PDFから取得した、大学等の設置者変更認可の全件記録。対象は文部科学大臣認可が必要な大学・短期大学・大学院のみ。高校・専門学校・幼稚園等は含まない。
平成31年度(2019年4月~) 2件
① 筑波学院大学(茨城県つくば市)
旧設置者:学校法人東京家政学院(東京都千代田区)
新設置者:学校法人筑波学院大学(茨城県つくば市)
変更対象:大学 経営情報学部 ビジネスデザイン学科(定員200名)
性格:都内法人から地元法人への経営権移管
② サイバー大学(福岡県福岡市東区香椎照葉)★九州
旧設置者:サイバーユニバーシティ株式会社(株式会社立)
新設置者:株式会社サイバー大学
変更対象:大学 IT総合学部 IT総合学科(定員425名)
備考:会社名変更に伴う形式的な設置者変更。株式会社立のまま。
令和2年度(2020年4月~) 1件(学部単位)
① 関西国際大学 現代社会学部(兵庫県神戸市中央区)
旧設置者:学校法人神戸山手学園(神戸山手大学)
新設置者:学校法人濱名学院(関西国際大学)
変更対象:現代社会学部 観光学科(120名)・総合社会学科(80名)
備考:2019年の制度改正による学部単位の設置者変更の適用第一号。翌日に両法人が合併し「学校法人濱名山手学院」を設立。学部移管と法人合併を組み合わせたスキームの先例。
令和3年度(2021年4月~) 2件
① 明和学園短期大学(群馬県前橋市昭和町)
旧設置者:学校法人平方学園(前橋市昭和町)
新設置者:学校法人共愛学園(前橋市小屋原町)
変更対象:短期大学 生活学科(定員100名)
性格:同市内での法人間承継
② 福岡国際医療福祉大学 福岡看護学部(福岡県福岡市早良区百道浜)★九州
旧設置者:学校法人国際医療福祉大学(栃木県大田原市)
新設置者:学校法人高木学園(福岡市早良区)
変更対象:福岡看護学部 看護学科(定員100名)
備考:設置者変更後「看護学部」に名称変更。栃木県の大規模法人から福岡の地元法人に学部を切り出して移管した典型的な吸収分離事例。
令和4年度(2022年4月~) 1件(公立化)
① 周南公立大学(山口県周南市)
旧設置者:学校法人徳山教育財団(徳山大学 経済学部・福祉情報学部)
新設置者:公立大学法人周南公立大学
備考:公立大学法人の設立を前提とした設置者変更。学校法人徳山教育財団は解散。大学名を「周南公立大学」に変更。
令和5年度(2023年4月~) 2件
① 旭川市立大学・旭川市立大学短期大学部(北海道旭川市)
旧設置者:学校法人旭川大学(旭川大学・大学院・短期大学部)
新設置者:公立大学法人旭川市立大学
備考:大学・大学院・短期大学部すべてを一括公立化。学校法人旭川大学は「学校法人旭川志峯学院」に名称変更して存続。
② 天理大学 医療学部(奈良県天理市)
旧設置者:学校法人天理よろづ相談所学園(天理医療大学 医療学部:看護学科70名・臨床検査学科30名)
新設置者:学校法人天理大学(天理大学 医療学部として継続)
備考:天理医療大学は廃止。学校法人天理よろづ相談所学園は解散。同一宗教系列内での学部移管と法人統合。
令和6年度・令和7年度(2024・2025年)
専用の設置者変更答申なし。この2年間は大学レベルの設置者変更認可案件がなかったか、審査継続扱いとなっている。
令和8年度(2026年4月~) 3件(うち公立化1件)
① 千葉科学大学(千葉県銚子市)
旧設置者:学校法人加計学園(岡山県岡山市)
新設置者:学校法人大城学園(沖縄県名護市)
変更対象:大学・大学院全体(薬学部・危機管理学部・看護学部ほか。薬学科100名、危機管理学科120名、保健医療学科80名、看護学科90名等)
備考:加計学園グループの経営問題が社会的に注目された大学の第三者移管。遠隔地管理・ガバナンス強化・学生確保戦略等の遵守事項・助言事項が多数付帯。
② 広島女学院大学(広島県広島市)
旧設置者:学校法人広島女学院(広島市)
新設置者:学校法人YIC学院(京都府京都市)
変更対象:大学・大学院(人文学部:国際英語学科65名・日本文化学科40名、人間生活学部:生活デザイン学科65名・管理栄養学科70名・児童教育学科90名、大学院2研究科)
備考:経営難に陥った歴史ある女子大の別法人への移管。遠隔地からの管理体制・財務開示強化等の遵守事項・助言事項が付帯。
③ 東北公益文科大学(山形県酒田市)
旧設置者:学校法人東北公益文科大学
新設置者:公立大学法人東北公益文科大学
変更対象:大学(公益学部・国際学部・大学院公益学研究科)
備考:公立大学法人の設立認可を前提。設置者変更後、学校法人東北公益文科大学は解散予定。
実績の総括
10年間の文科省認可(大学レベル)の設置者変更は確認できた範囲で計12件。年に1〜2件のペースで、絶対数は多くない。類型別では公立化が4件(約3分の1)、私立法人間の移管が7件、株式会社名義変更が1件。
九州関連は2件(サイバー大学・福岡国際医療福祉大学看護学部)にとどまり、全国的にみても九州からの案件は少ない。
第5章 国(文部科学省)の政策動向
2024〜2028年「集中改革期間」
2023年9月、文部科学省は2024年度から2028年度までの5年間を「集中改革期間」と位置づけた。文科省の推計によると、大学入学者数は2022年の約64万人から2040年には約51万人に減少する見込みで、私立大学全体の定員充足率は2021年度に調査開始以来初めて100%を割り込んだ。
中央教育審議会の中間まとめ(2024年)
中教審大学分科会「高等教育の在り方に関する特別部会」は、再編・統合、縮小・撤退による規模適正化が不可避であると明記し、大学の決断を後押しする仕組みの整備を提言した。経営が悪化した地方私立大学の公立化についても、安易な設置を避けるよう慎重な検討を求めた。
理系シフト支援(3,000億円基金)
「大学・高専機能強化支援事業」として3,000億円の基金が組成され、デジタル・グリーン等の分野への学部転換等を最長10年・最大20億円まで支援する。私立大学54件が初年度に選定されており、九州からも複数の大学が採択されている。
定員縮小の柔軟化(2025年11月政令案)
2025年11月、文部科学省は私立大学等が収容定員を縮小した後に元の定員数に戻す際の学則変更手続きを簡素化する政令案を示した。従来は再増設時に設置認可手続きが必要だったが、一定条件を満たす場合、文科相への届出だけで変更できるようにする内容。計画的な定員の見直しを支援する趣旨。
私学助成の「アメとムチ」
定員未充足の大学への私学助成の減額・不交付(制裁的措置)を継続しつつ、自主的に規模を縮小した大学への補助金増(誘導策)を並行して実施。加えて、日本私立学校振興・共済事業団のデータを活用して大学が的確な経営判断ができるよう支援するシステムを構築中で、連携・統合を希望する大学向けのデータに基づくマッチング支援も予定している。
私立学校法改正(2025年4月施行)
令和5年改正の私立学校法が2025年4月1日から施行。主な変更点は以下のとおり。
理事選任機関の設置と監事・評議員の選任基準の厳格化、特定の利害関係者の割合制限の導入。内部統制システムの整備の義務化(理事会で基本方針を決定)。財務諸表・事業報告書の詳細な公開の義務付け。
これにより学校法人M&Aの手続きはより厳格化され、経営権移転(理事交代)においても従来以上の透明性が求められる。
学部単位の設置者変更(2019年制度改正)
2019年の制度改正により、大学間の学部単位での設置者変更が可能になった。従来は学部廃止・新設という両手続きが必要だったが、教員組織・カリキュラムをそのまま移行することを前提に申請書類・審査が簡素化された。承継後は「同じ学部の継続」として扱われるため、カリキュラム改訂等のスピーディな改組も可能になった。実務上の先例は2020年の関西国際大学事例(本文参照)。
第6章 九州地域の状況と展望
福岡への集中と地方の深刻化
福岡県だけで30校以上の大学が存在し、九州地方の大学の約半数が集中している。65%程度の受験生がそのまま福岡県内の大学へ進学する一方、他の九州各県からも福岡への進学者が最多となっており、福岡以外の地方では学生確保が特に難しくなっている。
九州の主な私立学校法人M&A実績
文科省の設置者変更認可(大学レベル)では九州関連は2件のみ。それ以外に確認できる主な実績は以下のとおり。
九州東海大学(熊本市)は2008年に学校法人東海大学に吸収統合され廃止。グループ法人内での集約事例。東和大学(福岡市、学校法人純真学園)は2007年に募集停止・2011年に廃止し、同一法人が運営する純真学園大学が土地・建物を継承。福岡国際大学は2014年に募集停止・2019年に廃止。保健医療経営大学は2020年に募集停止・2023年に廃止。
高校・専門学校・幼稚園レベルの設置者変更は都道府県知事所轄のため非公開が多く、水面下での実績が相当数あるとみられるが、公開情報での確認には限界がある。
今後の展望
文科省の「集中改革期間(2024〜2028年)」と私立学校法改正による再編促進の流れの中で、九州においても以下の動向が予想される。
規模の小さい私立大学・短期大学の公立化(私立→公立大学法人)は今後も継続する。特に地方自治体が地域の高等教育機能維持のために支援に乗り出すケースが増えることが見込まれる。
私立間の設置者変更・吸収合併は、現在は年1〜2件ペースにとどまっているが、2030年代に向けて加速すると予測される。特に看護・医療・福祉系の学校は医療法人による承継ニーズが高い。
理事交代型の承継は非公開で進むことが多いため実態は把握しにくいが、後継者不在問題を抱える学校法人の件数は年々増加しており、専門のM&Aアドバイザーの活動が活発化している。
第7章 実務上の重要ポイント(専門家関与の視点)
学校法人M&Aを進めるにあたって実務上特に重要な点を整理する。
所轄庁との事前協議を最優先に
所轄庁と協議せず独自判断で手続きを進めた結果、計画修正を余儀なくされたケースがある。特に他都道府県の法人への移管には補助金の問題が伴うため、早期段階での所轄庁との対話が不可欠。
合併・承継後の統合運営体制の設計
経営権が移転した後、いかに組織をひとつにまとめるかが成否を左右する。財務状況と教育水準の両面を継続的にモニタリングしながら、評議員会・教職員・在校生・保護者への早期かつ丁寧な説明を行い、教育の質を守るための具体的な行動計画を策定することが不可欠である。
対価の設計
退職金が主な対価となるが、法人の純資産・建物・土地の時価評価、暖簾代(ブランド価値)も加味した総合的な価値評価が行われる。退職金以外の対価については課税上のリスクを十分検討すること。
専門家チームの構成
学校法人に精通した公認会計士(学校会計基準の理解が必要)、弁護士(私立学校法・学校教育法の専門知識)、M&Aアドバイザーの3者が揃ったチームが理想的。一般の企業M&A専門家では学校法人特有の規制に対応できないことが多い。なお、福岡を拠点とする学校法人専門の公認会計士事務所も存在し、九州地域での相談窓口となっている。
以上

















