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3月, 2009の投稿を表示しています

政治家の金銭感覚

世界経済が低混迷する中、また、国内においては、様々な制度疲労に起因する国民生活の厳しい現実が連日のように報道されている中、政治家は目前に迫った選挙をあらゆる思考の中心に据え、守るべき相手を国民ではなく自分自身として行動しています。 今日食べるものもない、寝る場所もない多くの職のない人々、独力では生きていくことのできない老人や病人、そういった人達を介護しなければならないために職を失ったり、殺人を犯さざるを得ない状況に追い込まれる人々、こういった弱者を一人でも多く救い、生きる希望や術を提供することが政治家や官僚の義務であり、優越した権力や安定した賃金を付与されている所以なのではないでしょうか。 このような観点、つまり苦しい日々を何とかしのいで懸命に生きている人々の目線で次のような記事を目にした時、あなたは、どのようにお感じになりますか? このお金の使い方によっては・・・。 首相外遊、5回で6億6千万円(2009年3月10日 産経新聞) 政府は10日の閣議で、麻生太郎首相が昨年9月の就任直後に国連総会出席のためニューヨーク入りした訪米から今年1月の訪韓(日韓首脳会談)まで計5回の外国訪問で、約6億5800万円の経費がかかったとする答弁書を決定した。最高額を計上したのは昨年11月のペルー(アジア太平洋経済協力会議)で約2億2200万円。1月下旬のスイス(ダボス会議)、2月のロシア・サハリン(日ロ首脳会談)、ワシントン(日米首脳会談)の3訪問は「まだ精算が終了していない」としている。民主党の喜納昌吉参院議員の質問主意書に対する答弁。 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090310/plc0903101726006-n1.htm

日本研究とアフガン支援と亭主関白

数多くのニュースを見たり聞いたりする毎日ですが、心温まるニュースは意外と少ないものです。この日記では、時折、目についた明るい話題をご提供しようと以前から「ためになる話・いい話」のカテゴリーを設けています。 今回は、最近の話題として3つほどご紹介します。相互の関係は全くない話ですが・・・。 日本研究のかげり(2009年3月6日 朝日新聞論説委員室から) 海外での日本研究が予想以上のスピードで退潮しつつある。 国際日本文化研究センター所長の猪木武徳氏が、隔月刊誌、「をちこち」(国際交流基金刊)の特集でそう嘆いている。 米国人の優れた日本史学者が米東部の有名大学から任用を拒まれた。独ヘッセン州ではマールブルク大学日本研究所の閉鎖が決まった。日本研究がかつてほど重要とされなくなっているらしい。 こうした例は、おそらく氷山の一角なのだろう。欧米では、日本研究の拠点を中国を加えた東アジアの研究施設に再編する動きが進んでいるという。 ただその一方、個別の研究をみると、日本人以上に日本をよく知る外国人研究者が次々と生まれている。 やくざの親分と知り合い、裏社会の実相を見たイスラエル人学者。全国のジャズ喫茶店主を訪ねて異文化との出会いについて対話を重ねた米国人学者。「をちこち」にその活動が紹介されている。 徳之島の闘牛、奥飛騨の獅子舞、講談などの話芸と、テーマの多彩さには目を見張る。かっこいい「クール・ジャパン」発見の試みも目立つ。 こうした若手の日本研究者の活動を支えようと、日本財団は、オックスフォードなど英国の12の大学に資金を出し、日本研究の講師ポストを設けた。 「将来の日本研究の水準を下げてはならないと思い、決断した」と田南立也常務理事。不況で苦しいのはわかるが、政府や企業も続いてほしい。 アフガン神学校建設に寄付 伊藤さんの両親が基金から(2009年3月10日 共同通信) アフガニスタンで昨年8月に殺害された非政府組織(NGO)「ペシャワール会」(福岡市)の農業支援スタッフ伊藤和也さんの両親が10日、アフガン復興に役立てるため設立した基金の中から、同国東部に建設中のマドラサ(イスラム神学校)の備品購入費約200万円を同会に寄付した。 静岡県掛川市に住む伊藤さんの父正之さん(61)と母順子さん(56)は福岡市を訪れ、伊藤さんの活動を紹介する写真展の開幕式典に出席後、寄付...

急がれる介護者ケア

老齢化社会が進む中、不治の病である認知症と闘っている方々も増加の一途をたどっています。 認知症と診断された方々はもとより、介護する方々も日々大変なご苦労をされています。私自身、認知症の家族を持つ一人として、少しでも介護する方々のお役に立てることができればと考え、この日記を通じて時折目についた認知症や介護に関する情報の提供をさせていただくことにしました。この日記の趣旨には合いませんが、社会保障、医療、介護、福祉の課題としてお読みいただければ幸いです。 ◇ アルツハイマーには漢方!・・・阪大の研究で効果分かる(2009年3月3日 読売新聞) 幻覚や妄想などアルツハイマー病の周辺症状にも処方される漢方薬「抑肝散(よくかんさん)」に、症状の原因と考えられる脳の神経細胞死を抑える効果があることが、大阪大の遠山正彌教授、松崎伸介助教らの研究でわかった。 漢方薬の効能の仕組みに迫る成果として注目される。 松崎助教らが着目したのは、細胞内のたんぱく質の形を整える小胞体にある遺伝子で、遺伝性のアルツハイマー病患者に変異が多いプレセニリン1(PS1)。PS1が変異した小胞体は、神経伝達に重要なカルシウムの濃度変化に対応できず機能が低下、不完全なたんぱく質が蓄積して細胞死が起きる。 実験では、PS1を変異させた実験用の神経細胞を使い、小胞体内のカルシウム濃度を変化させる薬剤を投与。約60%が死滅したが、抑肝散を加えると死滅率は約25%に減った。 抑肝散は子供の夜泣きや疳(かん)の虫などを抑えるために使われてきた漢方薬。遠山教授は「患者の多くを占める老年性アルツハイマー病も小胞体の機能低下が関係しており、今回の結果と同様の仕組みで周辺症状を抑えている可能性が高い」と話している。 http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090303-OYT1T01098.htm 介護殺人:保険利用も半数防げず 昨年発生分 本紙調べ(2009年3月3日 毎日新聞) 在宅介護を受ける65歳以上の高齢者が家族に殺害される「介護殺人」で、08年に起きた事件の少なくとも約半数が介護保険制度を利用しながら防げなかったことが、毎日新聞の調べで分かった。介護保険では介護される人(要介護者)の状態を判定し、サービスを自己負担1割で提供して...

不祥事根絶に向けた求められる姿勢

大学の不祥事に関する報道の絶える日がありません。入試ミスやハラスメントなど様々な不祥事が発生し、それぞれに発生した理由がありますが、教職員自身の責任感、緊張感の欠如もその大きな要因の一つです。有効な再発防止策を作り、それを教職員の心に刻み込む努力が求められることはもとよりですが、不祥事を起こした教職員の責任を明確にすること、つまり、社会に対してきちんと説明ができる処分を行うことも重要な防止策の一つではないでしょうか。 特に国立大学法人の場合、ややもすると不祥事を秘匿する従来からの役人体質や慣習から抜けきっていないことが未だに見受けられますし、結果として社会の常識に照らして極めて寛容すぎる対応になっている場合があるように思われます。 このたび、京都市にある龍谷大学では、学生の成績を間違えて記録した職員を停職という厳しい処分にしました。詳細な内容は承知していませんので、処分の妥当性についての言及はできませんが、国立大学法人の場合、一般的にこのような事務的なミスによって職員が、いわゆる懲戒処分を受けることはめったにありません。しかし、その甘さが、同様のミスを繰り返す緊張感のなさを誘引しているのかもしれません。怠慢によるミスと判断できるようなケースについては、大学は毅然として処分を行い大学の構成員並びに社会に対してきちんと透明性をもって説明をすべきでしょうし、その姿勢そのものが社会から信頼を得る王道なのではないでしょうか。 成績入力でミス、職員停職処分(2009年3月13日 京都新聞) 龍谷大(京都市伏見区)の法学部で、男性職員が学生4人の成績入力でミスをし、停職1カ月の懲戒処分を受けていたことが、12日に分かった。大学は成績記録を訂正し、学生に謝罪したという。大学によると、2007年前期の成績を入力する際に職員が誤り、4人の一部科目の点数について間違えて成績が記録された。職員は上司にミスを報告しなかったことから同年9月に処分を受けた。 また、今年2月、別の男性職員が電子メールで別人になりすますなどして知人のプライバシーを侵害したとして、停職1カ月の懲戒処分を受けたことも分かった。大学は被害者に謝罪した。刑事告訴はしない方針。大学は「職員の規律を徹底したい」としている。

オランダ人の見た幕末の長崎

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大学図書館には、図書の閲覧や貸出しのほかにも、いくつかの重要な機能がありますが、貴重な資料や史料の収集・公開もその一つではないかと思います。特に歴史のある大学の図書館には、時代の変遷や当時の文化や風俗などをうかがい知ることのできる大変価値のあるものが多く保存されており、これらを一般に公開することによって、専門的な研究を進めるだけでなく、教養教育、生涯学習にも役立つことが期待され、各大学の積極的な取り組みが求められるところです。 幕末から明治期の激動の時代、開国の舞台の一つとなった九州・長崎にある国立大学法人長崎大学附属図書館には、貴重資料コレクションが保存されてあり、大学では所蔵しているコレクションを”電子図書館システム開発”の一環として電子化し、「長崎デジタルアーカイブズ」として公開しています。このうち特に印象深かったものを3つほどご紹介します。 1  幕末・明治期日本古写真コレクション 1860-1890年代(幕末から明治期)にかけて、上野彦馬やベアト等の写真家により日本各地で撮影された写真を収集したもので、その多くは当時の職業絵師により美しく彩色されています。時期的には、日本写真史の草創期にあたり、歴史的価値が高い資料であり、また当時の日本社会をうかがい知る貴重な史料といえます。内容は外国人居留地や観光地を中心に日本各地の風景・風俗を写した約7000点のオリジナル写真で、国内最大級のコレクションなのだそうです。 大浦川右岸の居留地建物群。丘の上のピンクの建物は東山学院。川沿いの建物の看板には「M. H. Cook, SAIL MAKER, Cooks HOTEL」と読める。この一帯には外国人のバーやホテルが立ち並んでいる。 中島川に架かる一覧橋(手前)と古町橋(奥)。橋の上に街灯が見え、人力車、シルクハットの男等が写っている。左手の寺は光永寺。中島川に架かる石橋群の二つが写されている。 2  幕末・明治期日本古写真超高精細画像データベース 上記「幕末・明治期日本古写真コレクション」には、極めて鮮明な写真が数多くあり、写真細部には、当時の都市・風景・風俗等に関する膨大な情報が埋め込まれています。 この古写真細部の情報を活用するため、コンピュータ画面上で、5倍から10倍に拡大しても鮮明に見ることができる...

経営人材の発掘と育成

大学経営改革の方向性について書かれた論考 「大学法人の組織的特徴(構造的陥穽)と改革の方向」 (日本総研主席研究員 三宅光頼氏)のうち、今回はシリーズの第4回目(最終回)として、 「なぜ大学組織では、経営人材の発掘と育成が進まないのか」 に視点を当ててみたいと思います。 (第1回目) 大学の存在意義と自治 (第2回目) 戦略とイノベーション (第3回目) マネジメントのオープン化 1 組織の「宿命的構造」 なぜ学校法人組織では、経営側の人材の発掘と育成が進まないのでしょうか。 理由は明確です。大学は自分自身を開発する手段を有効に持ち得ない宿命的な構造になっているからです。その「宿命的構造」とは、外形的には過度のフラット化構造と細分化構造、そしてトリレンマ構造(教員・職員・会議体)の3つの構造にあり、内容的にはフロー不問、機会不問、リポート(コミュニケーション)不問の3つの機能の不問状態にあります。 機能不問というのは、機能不全ということではなく、そもそも一般的な組織だったら持っていると思われる機能を全く必要とせず存在(存続)し得るという意味です。フラット化構造として、学長(総長・理事長など)の下に法人本部・学部が極めて並列的に特徴なく羅列された組織が多く見受けられます。 細分化構造とは、それぞれの並列組織が研究棟の教職員室としてパーテーション化されて配置されています。これはあらゆる階層のあらゆる組織に及び、ワンフロアー化されています。 そして3つめがトリレンマ構造です。多くの教員は教育サービスの高度化を図ることに専念義務を負っており、その範囲での決定権限は絶大です。しかも大半は自己完結で内部交流がありません。むしろ、外部と開かれていることのほうが多いかもしれません。 一方、職員は事務の処理と合理化の機能を有しておりますが、授業情報も就職情報も教務情報も研究開発情報も、基本は「受注もしくは外注」であり、内製されるものはほとんど皆無です。したがって、ここから企画提言される機会もほぼ皆無となります。 会議体(理事会/教授会など)は、重要な意思決定機関ですが、個々人の教員や職員のポストの独立性がそのまま会議内でも距離感をもって温存され、一体感を伴わない意思決定がなされます。かつての一部上場企業の取締役会そのものの様相です。実態は、そ...

成長戦略-経済財政諮問会議

去る3月3日(火曜日)に、本年第5回目の 経済財政諮問会議 が開催されました。経済財政諮問会議では、今後3回ほど成長戦略に視点を当てた集中審議を行うことにしているようです。 その第1回目である今回は、健康長寿、人財力、コンテンツについて議論されています。議事要旨が公表されていますので、その中から主に文部科学大臣の発言をピックアップしてみます。 1 底力発揮(人財力) ▼岩田議員:内閣府経済社会総合研究所長 論点3は人材育成ということで、小学校から高校、大学、大学院に至るまで、人材を育成するようなプログラムを強化する。特に社会人が、小学校等で教育を強化するための人材として活用できるのではないかということ。あるいは海外の有力大学との交流・連携ということ。日本の大学で圧倒的に弱いと思うのは、大学における外国人の研究者の比率で、4分の1か5分の1と、平均と比べるとかなり少ない。こういったことも含めて人材育成を強化する必要がある。 論点4としては、日本でも博士課程修了者が随分増えている。毎年 1.6万人修了する方が出ている。ところが、就職できる方がそのうちの6割で、残りの4割の方は就職できない。ポストドクターといわれていて、ここにはミスマッチがあるのではないかと考えている。もう少し産学連携の一環として、ポストドクターの方々の職がうまく見つかるような工夫をする必要があるのではないかと考えている。 ▼塩谷臨時議員:文部科学大臣 資料の1ページから御説明する。 (説明資料) http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2009/0303/item8.pdf (配付資料) http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2009/0303/item16.pdf まずは、教育全般については、教育基本法を改正した後、昨年は学習指導要領を改定し、その一部を前倒しして今年からスタートする。 企業あるいはいろんな社会に出て、どうも最近の若い人たちは基本的なところがなかなかできない、再教育しなければならないというところが多く聞かれる。 まずは教育基本法と新しい学習指導要領に基づき、基本的なところを押さえようということで「生きる基本」というものをしっかりと明確にし、道徳あるいは基礎学力、更には...

マネジメントのオープン化

私達が大学の経営改革を進めるに当たっての重要な指針になると考えられる論考 「大学法人の組織的特徴(構造的陥穽)と改革の方向」 (日本総研主席研究員 三宅光頼氏)のうち、今回はシリーズの第3回目として、 「大学の情報共有やオープン化はどの程度進んでいるのか」 に視点を当ててみたいと思います。 (第1回目) 大学の存在意義と自治 (第2回目) 戦略とイノベーション 1 情報共有機能と公開機能に欠けているもの 大学の情報共有やナレッジ共有(オープン化)はどの程度進んでいるのでしょうか。 何をもって情報開示か、どの程度であれば情報開示といえるかを決めることは重要ですが、大学の個々のレベルでそれを議論することは不可能でしょう。形式的に各大学の動きを見ると論文や特許以外では、単位の互換や就職情報など、サービスについての情報公開と共有は急速に進みつつあるといえます。知識のオープン化は進んでいますが、本当の資金のオープン化がまだまだです。 こうした状況を考えると、これからの課題は提供するサービス(授業と研究の成果)のさらなる公開と経営情報の公開ですが、株式会社でない限り投資家に対してコミットメントする必要性がなければ情報公開も限定的となります。 「顧客としての学生とその家族」に対して、「多額の授業料と子供の将来を預けるに足る経営を実施しているか、サービスを提供しているか」といった「健全な投資判断が可能なだけの情報」を提供する必要があります。この点で、もしネガティブ情報を隠すようなことが一度でもあれば、これまでのすべての情報に対する信頼が水泡に帰すことは間違いありません。ネガティブ情報はいくらでも隠し得る内容であり、今のところ、積極的な開示義務があるわけではないため、この点を強化していく必要があります。 こうした情報共有と公開に対しての取り組みにより、大学の経営品質を高めることができ、事業継続させるに足る大学の選別と育成につながり、公的資金や補助金をつぎ込む価値がある大学を選別できるようになります。 2 顧客の視点そして意思決定プロセスの近代化透明化の推進と反映 今の大学に欠けているものは、顧客(メインは学生とその家族)の視点と投資家や国に対する経営情報、経営品質の公開であり、このために実施しなければならないことは、評価の徹底と意思決定プロ...

戦略とイノベーション

大学の経営改革を進めるための方向性について、日本総研の主席研究員である三宅光頼さんが書かれた論考 「大学法人の組織的特徴(構造的陥穽)と改革の方向」 を、いくつかのテーマに分けてご紹介することにしておりましたが、今回はその第2回目として 、「大学は自身の戦略やイノベーションを発信し誘導してきたか」 に視点を当ててみたいと思います。 (第1回目) 大学の存在意義と自治 大学は大学自身の戦略やイノベーションを発信し誘導してきたでしょうか。 戦略策定機能が機能不全になることなく効果的効率的に活動する前提条件は、収益構造、事業構造、業界構造の3つの構造を明確にした上で、自大学のSWOT(強み・弱み・機会・脅威)を経営環境の中で明確にできるとき、戦略策定機能そのものが意味を持つことになります。 第一の収益構造は、収益モデル(何で儲ける)、プロセスモデル(何処で儲ける)、ピープル&パーソンモデル(誰が儲ける)の3つのモデルを明確にすることです。自大学の収益構造は何処にあるかを明確にし、どこ(何)で差別化を行っているかを明確にし、誰がそれを実践しているかを明確にすることにあります。 第二の事業構造は、研究開発機能、営業提供機能、管理配分機能の3つを効果的に再配分、再配置することにあります。その中で役割展開(業務と権限と責任の明確化)と方針展開(マネジメントとリーダーシップの遂行)を進めていくことになりますが、ここで少なくとも「効率的・効果的」、あるいは「成果思考的・時間的・マイルストーン的」なアプローチが実践されていることが前提です。 第三の業界構造とは、大学という高等教育産業が単に産業としてではなく、国家の使命と若者の将来を担う中枢的な機能の一つとして社会の負託を担っているという自覚の中で、健全な競争環境を醸成し、その中で独自色を出す高付加価値経営を実現しているか、という点です。 今日では、高等教育産業においても他のいかなる産業に負けず劣らずグローバルで戦っています。実際に真の高等教育は圧倒的な欧米支配が続いており、日本の高等教育機関は壊滅的なほどに人材流出現象を食い止めることができないでいます。アジアの他の国に対しても産業としての教育機関を売り込むことに苦慮しているのです。そして、更に残念なことは、そのことに「気がついていながら」なんら抜本的な...