投稿

6月, 2010の投稿を表示しています

批判を恐れない

イメージ
ときには、他の人に批判されることもある。たしかに批判されることは愉快ではない。では、批判されたときは、どういう心構えで対処すればいいのだろうか。次の三つのことを覚えておこう。 批判から学ぶ。 批判が見当違いなこともあるが、ほとんどの場合、相手の主張にはなんらかの真理が含まれているものだ。まずは批判をどう役立てることができるか、よく考えてみよう。 批判好きな人は相手にしない。絶えず他人を批判する人がいる。批判をするのが好きな人は他人のあら探しをするばかりで、ほめることはめったにない。そういう人に批判されても、気にする必要はない。 自尊心を高める。しょっちゅう批判されるのは、自分の自尊心が足りないからかもしれない。あなた自身にも責任があるのだ。 私たちは自分の自尊心のレベルに合致した人たちを引き寄せる。 たとえば、自分が価値のある人間だと思っているなら、敬意を持って接してくれる人と緑ができるが、自分が価値のない人間だと思っているなら、無礼な扱いしかしてくれない人と緑ができる。自尊心を高め、もっといい扱いをされる価値が自分にはあると確信することによって、自分を批判する人よりも支援してくれる人を引き寄せることができるのである。 成長の法則 ジェフ・ケラー ディスカヴァー・トゥエンティワン 発売日:2006-06-15 ブクログでレビューを見る»

教員養成系大学・学部の存在意義

1 教員の資質能力向上に関する中央教育審議会への諮問 去る6月3日、文部科学大臣は中央教育審議会に対し、 「 教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について 」 の諮問を行いました。 諮問理由は、次のように要約されると思います。 中央教育審議会答申「今後の教員養成・免許制度の在り方について」(平成18年7月)を踏まえ、教職大学院制度の創設、教員免許更新制の導入等が実現しているが、 学校現場の抱える課題に必ずしも十分に対応できていないといった指摘もあり、教員一人一人が教職生活の各段階を通じてより高度な専門性と実践的な指導力を身に付けられるよう更なる改革が求められる 。 (参考) 「今後の教員養成・免許制度の在り方について」(平成18年7月中央教育審議会答申)(抄) 教員養成に対する明確な理念(養成する教員像)の追求・確立がなされていない大学があるなど、教職課程の履修を通じて、 学生に身に付けさせるべき最小限必要な資質能力についての理解が必ずしも十分でない こと。 教職課程が専門職業人たる教員の養成を目的とするものであるという認識が必ずしも大学の教員の間に共有されておらず、講義概要の作成が十分でなかったり、科目間の内容の整合性・連続性が図られていないなど、 教職課程の組織編制やカリキュラム編成が、必ずしも十分整備されていない こと。 大学の教員の研究領域の専門性に偏した授業が多く、学校現場が抱える課題に必ずしも十分に対応していない こと。また、指導方法が講義中心で、演習や実験、 実習等が十分でないほか、教職経験者が授業に当たっている例も少ないなど、 実践的指導力の育成が必ずしも十分でない こと。 特に修士課程にこれらの課題が見られる こと。 今後、中央教育審議会総会の下に設置された「教員の資質能力向上特別部会」において、以下の3つの審議事項についての検討が進められることになっています。 教職生活の各段階で求められる専門性の基盤となる資質能力を着実に身に付けられるような新たな教員養成・教員免許制度の在り方について(教職課程の期間・内容等の充実、教職大学院の在り方の検討、課程認定の厳格化など) 新たな教員養成の在り方を踏まえ、教職生活の全体を通じて教員の資質能力の向上を保証するしくみの構築について(教員免許制度の見直し、現...

法人化はその目的を達したか、国立大学を良くしたか

文部科学省によって今年1月から進められてきた「 国立大学法人の在り方に係る検証 」の「中間まとめ(案)」が既に公表され、去る6月17日まで意見募集が行われるなど、現在様々な場所で「法人化」に関する検証作業が行われています。 文科省が国立大学法人の在り方に係る検証結果を公表 (2010年5月29日 大学サラリーマン日記) 「文部科学教育通信」に掲載された記事から、広島大学教授・高等教育研究開発センター長の山本眞一さんの論考「 国立大学の法人化について-検証の視点 」を抜粋してご紹介します。 法人化はその目的を達したか 第一に、国立大学の法人化がその当初の目的を達成したかどうかの視点である。周知のことであるが、国立大学法人は政府の行財政改革と大学改革の両方の側面を持つ。前者は政府の支出と人員の削減を通じて、少ない資源で多くのことを成そうとする「効率化」がその中心にあり、後者は国立大学の自律性を確保することにより、大学経営の「柔軟化」と教育研究の「活性化」を目指すところにその意図するものがある。(途中略) その国の業務を政府直営ではなく、独立行政法人に実施させるところに、法人化の特色がある。中期目標の設定や法人の長の任命などを通じ「司令塔」としての機能を担保した政府が、独立行政法人を「実行部隊」として使うことによって、かつ運営費交付金や事業評価などの手段を活用することによって、効率的な事業の実施が図られる仕組みになっている。しかし、 本来自律的な組織であり、既存の価値観にとらわれない創造性が求められる大学に、政府事業の実行部隊となることを要求するような性急な改革はいかがなものであろうか。 さまざまな駆け引きが政府部内でもあったことは間違いがない。そこで大学の特性に配慮して設計されたものが国立大学法人であった。ある意味で、 国立大学法人は独立行政法人の直裁性を緩和した政治的産物 であるとも言えるだろう。 効率化と柔軟化・活性化 さて、国立大学法人化が「効率化」という面で目的を達成したのであろうか。確かに運営費交付金は効率化の名の下に毎年確実に削減され、またそれにつれて各国立大学の教職員数はその増加が抑制され、かつ学長を中心とする大学経営の仕組みが強化されたという点で、 行財政的改革という見地からは成功 であったと考えることができるだろう。もっとも...

効果的な研究支援に向けて

先日、文部科学省の予算監視・効率化特命チーム実務グループから、「研究費・プロジェクト系教育経費の効果的予算措置に向けた現状分析の実施に関するアンケートについて」と題する依頼が各国立大学法人に届きました。 依頼の趣旨は次のようなものです。 文部科学省においては、鈴木副大臣を主査とする予算監視・効率化チームの特命事項として、研究費・プロジェクト系教育経費の効果的予算措置の在り方について検討を深め、今夏の概算要求と併せて「予算制度改革要求」として、関係省庁に働きかけを行うこととしております。 この検討に当たり、本年6月3日から6月30日まで、文部科学省HP上の「熟議カケアイ」において「研究費を使いにくくしている問題点は何か」をテーマとして、熟議をスタートしております。これまでの熟議の中で、各研究機関(大学含む)の研究者の方々から、「研究機関では無駄な事務手続きや書類作成が多い」「クレジットカードが使えない」「各大学の旅費規程が国の規定を準用しており、国際会議等で必要な資金を支出できない」等の問題点が指摘されております。 文部科学省では、熟議上でご指摘いただいた問題点について、国の制度上の課題として現状分析を行うと同時に、各研究機関(大学含む)における現状の把握及びこうした制度を採用している理由について把握させていただくため、今回のアンケート調査を実施させていただくこととしております。 なお、今回の調査については、我が国の研究機関の中核をなす機関としての国立大学法人及び研究開発法人を対象として、アンケートを実施させていただいております。 アンケートは大きく次の4つから構成されています。 1 研究機関におけるクレジットカードの導入について 問題意識 研究機関におけるクレジットカード導入を望む研究者等からの指摘が数多く寄せられている(書籍の購入でクレジットカードを使用できない等)。既に国内外の一部の研究機関ではシステムの導入が進んでいるところ、その他の機関では何故導入が進まないのか疑問の声が挙がっている。 確認したいこと あなたの法人では、研究資金の使用にあたり、クレジットカードを導入していますか? クレジットカードを導入していない法人にお聞きします。すでに一部の研究機関でクレジットカードが導入されており、技術的には当該システム導...

大学の教育情報の公開(2)

先日、大学の教育情報の公表を義務付ける学校教育法施行規則等の改正が、今月中にも公布されることについてご紹介しましたが、去る6月16日付で、文部科学省から、各国公私立大学長ほか関係諸機関長宛に、改正の内容等についての正式な通知がありました。 以下、抜粋し(必要に応じ注釈を加え)ご紹介します。 改正の趣旨 大学等が公的な教育機関として、社会に対する説明責任を果たすとともに、その教育の質を向上させる観点から、公表すべき情報を法令上明確にし、教育情報の一層の公表を促進すること。 改正の概要及び留意すべき事項等 第一 学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)の改正の概要と留意点 1 大学(短期大学、大学院を含む。)は、次の教育研究活動等の状況についての情報を公表するものとすること。(第172条の2第1項関係) (1)大学の教育研究上の目的に関すること。(第1号関係) これは、大学設置基準(昭和31年文部省令第28号)第2条(本省令による改正前の第2条の2)等 *1 に規定されているものであること。その際、大学であれば学部、学科又は課程等ごとに、大学院であれば研究科又は専攻ごとに、短期大学であれば学科又は専攻課程ごとに、それぞれ定めた目的を公表することや、平成19年7月31日付け文部科学省高等教育局長通知「大学設置基準等の一部を改正する省令等の施行について」で示した事項に留意すること。 (2)教育研究上の基本組織に関すること。(第2号関係) その際、大学であれば学部、学科又は課程等の、大学院であれば研究科又は専攻等の、短期大学であれば学科又は専攻課程等の名称を明らかにすることに留意すること。 (3)教員組織、教員の数並びに各教員が有する学位及び業績に関すること。(第3号関係) その際、教員組織に関する情報については、組織内の役割分担や年齢構成等を明らかにし、効果的な教育を行うため組織的な連携を図っていることを積極的に明らかにすることに留意すること。 教員の数については、学校基本調査における大学の回答に準じて公表することが考えられること。また、法令上必要な専任教員数を確保していることや、男女別、職別の人数等の詳細をできるだけ明らかにすることに留意すること。 各教員の業績については、研究業績等にとどまらず、各教員の多様...

終わらぬ戦世、まだ見ぬ平和

地上戦で多くの住民が巻き込まれた沖縄戦から65年。沖縄は今日(23日)、犠牲者を悼む「慰霊の日」を迎えました。65年前の沖縄戦で日本軍の司令官が自決し、組織的戦闘が終わった日、とされています。 最後の激戦地となった沖縄県糸満市摩文仁(まぶに)の丘・平和祈念公園には早朝から遺族らが次々と訪れ、沖縄戦の犠牲者らの名を刻んだ「平和の礎(いしじ)」に手を合わせ、「平和の鐘」が鳴り響きました。 本土を守るために、沖縄はずっと犠牲になってきました。今でも本土のための犠牲は続いています。本土の人々が戦争の心配もなく安心して暮らせているのは、故郷を基地に消された沖縄の人々のおかげです。 私達は、日本軍と一体となって戦ってきたのに”捨て石”にされてしまった沖縄の人々の苦しみと平和を求める声を、他人事のように無視する”愚か者”であってはいけません。 昨年も同様の日記を書いていました。 命どぅ宝-沖縄戦を忘れない(2009年6月24日大学サラリーマン日記) 今日の戦没者追悼式典では、普天間高校3年の名嘉司央里(なか・しおり)さん(17)が「 変えてゆ く 」と題した平和の詩を朗読しました。 米軍普天間飛行場を抱える宜野湾市に生まれ育った名嘉さんが5月末に書き上げ、県内の小中高校生の1851点から選ばれたそうです。 今日もまたはじまる いつもの日常 当たり前に食事をして 当たり前に好きなことを学んで 当たり前に安心して眠りにつく そんな普通の一日 今日もまたはじまる いつもの日常 当たり前に基地があって 当たり前にヘリが飛んでいて 当たり前に爆弾実験が行われている そんな普通の一日 一見「平和」に思えるこの小さな島 そこにいつの間にか当たり前ではない 当たり前であってはならないものが 入り込んでしまっていた 普通なら受け入れられない現実を 当たり前に受け入れてしまっていた これで本当にいいのだろうか 平凡な幸せを感じなが ら ただただ「平和」を望む今 簡単にこの違和感を 無視していいのだろうか 黒いたくさんの礎 刻まれるたくさんの名前 そこで思い知る 戦争が残した傷跡の大きさ深さ 何も幸せなど生まれなかった 何も手に入れたものなど無かった すべて失ったものばかりだった 忘れてはなら...

国立大学法人評価が大幅簡素化

今年度から始まる第二期中期目標期間における国立大学法人評価(以下「法人評価」)が大幅に簡素化されるようです。 文部科学省は、去る6月17日(木曜日)に、全国立大学法人の評価実務担当者を召集し、第二期中期目標期間における法人評価の改善点について説明を行いました。 本来であれば、第二期中期目標期間開始前の3月には、評価の実施要領を定める予定だったようですが、折りしも、文部科学省で「国立大学法人の在り方に関する検証」作業を進めていたこともあり、評価の在り方を含む検証の結果を踏まえることとし、実施要領の確定がこの時期になったようです。正式には、来る6月28日(月曜日)開催の国立大学法人評価委員会総会において決定されるようです。 法人評価の改善については、これまでの第一期中期目標期間(以下「第一期」)を通じ、国立大学法人や担当者から”評価負担が重い”など、評価方法等の改善を求める多くの声が文部科学省や国立大学協会に寄せられていました。 文部科学省は、今回の見直しに当たり、このような評価実施現場からの声を重視することともに、各法人において、評価の実施体制がほぼ整備され自己・点検評価が実施されていることを踏まえ、法人の自主性・自律性を尊重しつつ、教育研究の特性や評価負担の軽減に配慮し、より効率的な評価とするため大幅な簡素化を図ることにしたようです。 一方、文部科学省は、このような大幅な簡素化により、各法人において、評価の重要性の否定や後退につながることがないよう、改善の趣旨を踏まえた着実な自己点検・評価の取組みを行うよう求めています。 このたびの改善のポイントについて、文部科学省が作成した資料に沿ってご紹介します。 1 「暫定評価」は実施しない。 第一期のように、いわゆる「暫定評価」は実施せず、中期目標期間終了時(平成28年度)のみ中期目標期間評価を実施する。 これにより、第一期において実施した「暫定評価結果の運営費交付金への反映」はできなくなるため、3年目終了時の評価(平成25年度実施)の結果を活用する。 国立大学法人の総意として国立大学協会等から「暫定評価」の復活要望があれば検討する。 2 教育研究の中期目標期間評価を効率的に実施する。 学部・研究科等の現況分析は大幅に簡素化し、現況分析の結果を中期目標の達成度評価に十分に活用する...

事業仕分けがもたらす国立大学法人への影響

独立行政法人国立大学財務・経営センター は、先の「事業仕分け」(第二弾)において、国立大学法人への施設費貸し付け業務や調査研究など主要事業全てについて「廃止」と結論づけられました。 このことにより、各国立大学法人にはどのような影響があるのでしょうか。 去る5月24日・25日に開催された「国立大学法人等財務管理等に関する協議会」において、文部科学省高等教育局の永山賀久国立大学法人支援課長は次のように語ったようです(文部科学教育通信 No245 2010.6.14から抜粋)。 ◇ 国立大学財務・経営センターは、国立大学が法人化した後の病院の施設整備や医療機器の資金調達などを代行してきたが、貸し付け事業が廃止されると、各大学が個別に資金調達することになる。 その場合、財政資金を借りられるか否かが大きな問題だ。財政資金の利率は国債と同じだが、これがもし借りられず民間から資金調達するとなると利率は上がり、仮に1%上がったとすると、施設費負担は全体で年間65億ほどアップすると試算される。 当然ながら、大学間の体力差が直接資金調達に影響してくるし、大学の事務負担も増えることになる。 また、国立大学等が移転などの時の土地の売却益の一部を同センターに集め、全国の国立大学等に交付している施設費交付事業について見ると、附属病院のあるなしに関係なく各大学に平成21年度で総額55億円、平均すると6000万円ほど交付されている。 この「施設費交付金」がなくなると、国立大学の建物を改修して維持するための費用が不足する状況になりかねないなど、少なからぬ影響が出てくる。 これらは現段階では最終決定ということではなく、今後、事業仕分けの結果を受け文科省で時間をかけて検討することになるのだが、各大学関係者はこの動向を注意して見守る必要があるだろう。 ◇ このほか、国立大学協会では、去る6月3日に 「国立大学財務・経営センター事業の廃止は、国立大学法人の運営に甚大な影響。格別のご配慮を。」 と題する声明を発しています。 http://www.janu.jp/active/txt5/kenkyuu100603.pdf これまで国立大学財務・経営センターが、国立大学法人全体の発展に果たしてきた役割は、事業仕分けによっていとも簡単に切り捨てられるようなもの...

大学と新成長戦略

政府は、昨日(6月18日)、今後10年間の経済運営の指針となる「新成長戦略」を閣議決定しました。絵に描いた餅にならないよう、政治の実行力が求められます。 大学関連部分を抜粋します。 科学・技術力による成長力の強化 人類を人類たらしめたのは科学・技術の進歩に他ならない。地球温暖化、感染症対策、防災などの人類共通の課題を抱える中、未来に向けて世界の繁栄を切り拓くのも科学・技術である。 我が国は、世界有数の科学・技術力、そして国民の教育水準の高さによって高度成長を成し遂げた。しかし、世界第二の経済大国になるとともに、科学・技術への期待と尊敬は薄れ、更なる高みを目指した人材育成と研究機関改革を怠ってきた。我が国は、今改めて、優れた人材を育成し、研究環境改善と産業化推進の取組を一体として進めることにより、イノベーションとソフトパワーを持続的に生み出し、成長の源となる新たな技術及び産業のフロンティアを開拓していかなければならない。 研究環境・イノベーション創出条件の整備、推進体制の強化 このため、大学・公的研究機関改革を加速して、若者が希望を持って科学の道を選べるように、自立的研究環境と多様なキャリアパスを整備し、また、研究資金、研究支援体制、生活条件などを含め、世界中から優れた研究者を惹きつける魅力的な環境を用意する。基礎研究の振興と宇宙・海洋分野など新フロンティアの開拓を進めるとともに、シーズ研究から産業化に至る円滑な資金・支援の供給や実証試験を容易にする規制の合理的見直しなど、イノベーション創出のための制度・規制改革と知的財産の適切な保護・活用を行う。科学・技術力を核とするベンチャー創出や、産学連携など大学・研究機関における研究成果を地域の活性化につなげる取組を進める。 科学・技術は、未来への先行投資として極めて重要であることから、2020年度までに、官民合わせた研究開発投資をGDP比の4%以上にする。他国の追従を許さない先端的研究開発とイノベーションを強力かつ効率的に推進していくため、科学・技術政策推進体制を抜本的に見直す。また、国際共同研究の推進や途上国への科学・技術協力など、科学・技術外交を推進する。 これらの取組を総合的に実施することにより、2020年までに、世界をリードするグリーン・イノベーション(環境エネルギー分野革新)やライフ...

うまくいかないやり方を改める

イメージ
前項ではポジティブに思考することの重要さを述べたが、では、ポジティブな思考をするためにはどうしたらいいのだろうか。 朝起きたらポジティブな本を読むようにしよう。また、人とつきあうときも、あなたを失望させるような人ではなく、あなたを励まして勇気づけてくれる人を選ぼう。 次に、目標を達成するための方法論を検証する必要がある。製品やサ~ビスを売り出すためにひとつのやり方を試してみたが、3か月たっても結果が出ず、売上が改善する見込みがない。その場合、なぜそのやり方がうまくいかないのかを検証し、新しいやり方に切り替える必要がある。それは当然のことのように思えるかもしれないが、そうでもない。 多くの人はうまくいかないやり方に固執するものだ 。 変化を起こすことは、最初のうちは心地よくないかもしれない。しかし、成功をおさめたいなら、うまくいかないやり方をやめて改善することが大切だ。 成長の法則 ジェフ・ケラー ディスカヴァー・トゥエンティワン 発売日:2006-06-15 ブクログでレビューを見る»

大学の教育情報の公開(1)

この日記でも既にご紹介していますが、大学が公的な機関として、社会に対する説明責任を果たすために、教育情報の公表を義務付ける学校教育法施行規則等の改正が、今月中にも公布されることになっています。 施行は、来年の4月からのようですが、大学は、これから、公表すべきとされた情報の整備や公開体制の準備に忙しくなりそうです。 情報公開の促進に向けた体制整備を(2009年10月17日 大学サラリーマン日記) 学校教育法施行規則(文部科学省令)の一部改正の概要 について、文部科学省が作成した資料から抜粋してご紹介します。 1 改正の趣旨 現在、学校教育法及び大学設置基準等において、大学等の教育研究活動等の状況について、積極的に情報を公表することが規定されているところであるが、大学等が公的な教育機関として、社会に対する説明責任を果たすとともに、その教育の質を向上させる観点から、公表すべき事項を法令上明確にすることが求められる。 このため、中央教育審議会大学分科会の審議を踏まえつつ、学校教育法施行規則等の一部を改正し、教育情報の公表の一層の促進を図ることとする。 2 改正の内容 (1)大学は、次に掲げる教育研究活動等の状況についての情報を公表するものとする(学校教育法施行規則第172条の2を新設)。 大学の教育 研究上の目的に関すること 教育研究上の基本組織に関すること 教員組織及び教員の数並びに各教員が有する学位及び業績に関すること 入学者の選抜に関する方針及び入学者の数、収容定員及び在学する学生の数、卒業又は終了した者の数並びに進学者数及び就職者数その他進学及び就職等の状 況に関すること 授業科目、授業の方法及び内容並びに年間の授業の計画に関すること 学修の成果に係る評価及び卒業又は修了の認定に当たっての基準に関すること 校地、校舎等の施設及び設備その他の学生の教育研究環境に関すること 授業料、入学料その他の大学が徴収する費用に関すること 大学が行う学生の修学、進路選択及び心身の健康等に係る支援に関すること また、教育上の目的に応じ学生が修得すべき知識及び能力に関する情報の公表を、努力義務として定める(同条第2項)とともに、情報の公表は、適切な体制を整えた上で、広く周知を図る ことができる方法によって行うものとする。(同条第3...

必読! 熟議カケアイ:文科省からの出向人事の問題点

文科省政策創造エンジン”熟議カケアイ”のうち、「国立大学法人の課題やその改善方策は?」を読んでみました。 このうち、興味を持ったのは、「文部科学省から国立大学法人への出向人事」に関する議論。 ”熟議”には文部科学省の方も参加されていますが、現場の実態がよくわかっておられない点、現行制度をなんとか守ろうとするお役所意識から抜け切れていない点において、私の判定では負け。 意見のやりとりを読む限りにおいては、制度と実態の乖離(国立大学法人の人事への文部科学省による介入が、国立大学法人の運営に支障をきたしていること)についての自覚が不足しているような気がします。 現に、法人化後、国立大学の幹部事務職員(転勤族)の人事権が各学長に委譲されたにもかかわらず、未だにその人事は、文科省の意向に沿って(というより実際は文科省が配置計画を作成し各学長に打診し了解を得る方法によって)行われています。 また、文科省出身者(課長補佐経験者)が、国立大学法人の業務・運営に資する能力ややる気を有するか否かとは無関係に、将来の理事・事務局長候補者として、給与面を含めて優遇されるしくみが残ったままであり、”熟議”における議論を読んでおわかりのように、国立大学法人(現場)には、大きな不満や反発が蓄積しています。 今、国立大学法人という現場で何が起こっていて、何が問題で、その原因は何で、どうすれば組織や業務の活力につながるのか・・・、文部科学省は、”熟議”に参加した方々(特に、個人的には、kenq.infoさん)の素晴らしい提案に真摯に耳を傾ける必要があります。 国立大学法人は、国民のための高等教育機関です。文部科学省のためにあるのではありません。 ”熟議”のうち共感したコメントを時系列に抜粋してご紹介します。 まとめ(案)についての指摘事項 freudeさん SHARK(文部科学省)さん 管理職の多くはもともと大学の職員だったわけですが、現場の職員に比べて、若くして管理職として大学に着任するのですから、政府やそれに伴う高等教育政策の動向、大学制度については文部科学省から出向してきていれば当然熟知していると現場の人間は考えます。 しかしながら「郷に入れば郷に従え」の精神が希薄、2-3年の期間なので、何も起こさないで実質的な任期を全うしたいという役人的...

菅首相の所信表明演説

菅直人首相は、本日午後、衆参両院本会議で、就任後初の所信表明演説を行いました。人材育成関係を抜粋します。 3 閉塞状況の打破―経済・財政・社会保障の一体的建て直し 【「強い経済」の実現】 まず「強い経済」の実現です。一昨年の金融危機は外需に過度に依存していた我が国経済を直撃し、他の国以上に深刻なダメージを与えました。強い経済を実現するためには安定した内需と外需を創造し、富が広く循環する経済構造を築く必要があります。 では、どのように需要をつくり出すのか。その鍵が「課題解決型」の国家戦略です。現在の経済社会には、新たな課題が山積しています。それぞれの課題に正面から向き合い、その処方せんを提示することにより、新たな需要と雇用の創造を目指します。 この考え方に立ち、昨年来、私が責任者となって検討を進めている「新成長戦略」では、「グリーン・イノベーション」「ライフ・イノベーション」「アジア経済」「観光・地域」を成長分野に掲げ、これらを支える基盤として「科学・技術」と「雇用・人材」に関する戦略を実施することとしています。 これらの成長分野を支えるため、第5の 「科学・技術立国戦略」 の下で、我が国が培ってきた科学・技術力を増強します。 効果的・効率的な技術開発を促進するための規制改革や支援体制の見直し を進めます。 我が国の未来を担う若者が夢を抱いて科学の道を選べるような教育環境を整備 するとともに、 世界中から優れた研究者をひきつける研究環境の整備 を進めます。 イノベーション促進の基盤となる知的財産や情報通信技術の利活用も促進 します。 第6の 「雇用・人材戦略」 により、 成長分野を担う人材の育成を推進 します。少子高齢化に伴う労働人口の減少という制約をはね返すため、若者や女性、高齢者の就業率向上を目指します。 さらに非正規労働者の正規雇用化を含めた雇用の安定確保、産業構造の変化に対応した 成長分野を中心とする実践的な能力育成の推進 、ディーセント・ワーク、すなわち人間らしい働きがいのある仕事の実現を目指します。女性の能力を発揮する機会を増やす環境を抜本的に整備し、「男女共同参画社会」の実現を推進します。 人材は成長の原動力 です。 教育、スポーツ、文化など様々な分野で国民一人ひとりの能力を高めることにより、厚みのある人材層を形成 ...

リスクを自分からとる

イメージ
大成功をおさめている人たちは、たいていリスクを自分からとる。彼らはプロジェクトに取り組む前にリスクを計算し、十分に準備をするのである。もちろん最初からうまくいくとはかぎらない。たとえばウオルト・ディズニーは夢を追い求めてリスクをとった。失敗を繰り返して何度も倒産を経験しているが、それでもリスクをとることをやめなかった。 成功しようとするなら、絶えずリスクをとる必要がある。新しい仕事を始める、新しい会社を興す、新しい地域に引っ越す。これらのことは、大なり小なり、すべてリスクを伴う。未知の領域に挑めばリスクをとることになるが、多くの場合、そうすることによって人生は向上する。 リスクをとることを拒んでいるかぎり、現状を維持するのが関の山だ。それはエキサイティングではない。人間は学習し成長していくのが本来の姿である。伝統を守ることは大切だが、リスクをとって新しいことに挑戦すれば、その恩恵は必ず得られる。恩恵とは、自分に何ができるかがわかることだ。リスクをとることへの許容度は人によって異なる。リスクをとることに不安を感じるなら、あまり大きなリスクはとらないほうがいい。しかし、 まったくリスクをとらないというのは、じつは最も大きなリスクだということは覚えておいたほうがいい 。 科学技術は日進月歩の勢いで進歩し、ビジネスの世界は急激に変化している。学習し成長することを拒むなら、あなたのスキルは時代遅れになりかねない。自分ではリスクを避けているつもりでも、市場価値のあるスキルを持っていないという点でたいへん大きなリスクを背負っていることになる。柔軟性を持ち、新しいことに心を開くことが、現代社会では価値のある資質だ。 成長の法則 ジェフ・ケラー ディスカヴァー・トゥエンティワン 発売日:2006-06-15 ブクログでレビューを見る»

国立大学法人の概算要求

国立大学法人から文部科学省に提出される概算要求作業もいよいよ大詰めを迎えています。各大学とも6月17日(木曜日)の提出期限に向けて、調書の最終調整や学内の意思決定等で担当者の方は多忙な日々を送られていることでしょう。 平成23年度の概算要求については、風の便りによれば、政府が取りまとめる「新成長戦略」がその柱となるようですが、今後も税収が伸びるとは思えませんし、国際経済の落ち込みもあり、客観的な情勢は極めて厳しいようです。 このような中、各大学は、国の政策課題や地域の知の拠点として係わる課題等を踏まえ、他大学との差別化をいかに図れるかなど要求事項の更なる精選が求められています。 民主党政権の国立大学法人や高等教育重視の考え方に期待したいと思います。 さて、概算要求に当たって、文部科学省が、国立大学法人評価委員会等の意見を参考としつつ取りまとめ、各国立大学法人に示した「平成23年度の国立大学法人運営費交付金による支援に係る留意点」(平成22年4月20日各国立大学法人学長宛、文部科学省高等教育局長・研究振興局長連名通知)を抜粋してご紹介します。     ◇ 平成23年度の国立大学法人運営費交付金による支援に係る留意点について ■支援の基本的な考え方■ 平成23年度の国立大学法人運営費交付金による支援の基本的な考え方を以下のとおり示す。 1 教育研究事業に対する支援 各国立大学法人における教育研究活動は、各法人の個性や特色に応じて意欲的かつ重点的に取り組まれるものであるが、同時に、社会経済の変化や学術研究の進展等を踏まえた我が国の高等教育政策、学術政策の推進の観点からも、その中核を担う重要な活動であり、次の(1)から(6)までに掲げる事業について必要な支援を行うことが求められる。 その際には、中期目標・中期計画や国の各種政策との関連性・整合性も勘案した上で、各法人の自助努力を求めつつ、各法人における事業の優先度を尊重した適切な支援となるようにすることが必要である。 (1)国立大学法人の個性・特色を生かした教育研究事業への支援 各法人としての役割や使命を果たすため、その個性特色を生かした先導的・萌芽的な取組、各種の社会的な要請、学問バランス等を踏まえた取組を支援 (2)国の政策課題等を踏まえて自主的に取り組まれる教育...

時代錯誤

先日気になる記事を見かけました。日本共産党が6月3日付けで機関紙しんぶん赤旗に載せた 「大学の危機打開へ、『学問の府』にふさわしい改革をすすめる日本共産党の提案」 というものです。 気なる箇所を引用します。 ◇ 2 大学の自主性を弱めた国立大学法人制度をみなおし、大学の「生命」といえる“自治と民主主義”を保障します <学長・理事長の独断専行をうまない民主的な大学運営制度を確立する> 学長・理事長が大学経営に責任をもち、リーダーシップを発揮することは、実行力ある大学運営に必要です。しかし、それが独断専行となればかえって教職員の意欲をそぎ、大学の活力は低下します。国立大学法人制度には、それを防ぐ機能が欠けています。私立大学では、理事長のワンマンによる乱脈な経営によって、財政困難に陥った大学もあります。 こうした独断専行をうまない大学制度の確立が必要です。国立大学法人法、私立学校法を改正して、「大学の重要事項を審議する」(学校教育法)教授会の権限を明確にし、学長の選考にあたって教職員の選挙を尊重する制度を導入しま す。さらに私立大学について、財政を全面的に公開し、監事を評議員会が選任するなど、財政のチェック機能を強めます。 ◇ 「自治」「民主主義」「学長・理事長の独断専行」「ワンマンによる乱脈な経営」「教授会の権限」「教職員の学長選挙を尊重」・・・驚くべき言葉の羅列に個人的には少々嫌悪感すら覚えます。 大学は、今、学長のリーダーシップの下で自主的・自律的な大学経営に努め、魅力ある教育研究や活力ある大学運営を目指した改革を進めていかなければなりませんし、現に懸命に取り組んでいる大学も多く、その実現に向かって汗を流している教職員は大勢います。 そのような中、自ら改革の先頭に立つわけでもない、批判・評論だけで責任を負うこともしない、大学の改革を阻むような行動をとる一部大学人たちが必ずいます。このような人たちが、大学の中で普段発している言葉を肯定するかような提言を常識ある公の政党が国民の前に示していることに大きな疑問をいだきます。 国民から愛される政党にはなるためには、このような現実を見誤った時代錯誤的・退廃的な発想は勇気をもって捨て去るべきではないかと思います。

毎日の時間を最大限に生かす

イメージ
成功しようと思ったら、時間の使い方は非常に重要だ。仕事の状況を尋ねると、「すごく忙しい」とか「バタバタしている」と答える人がよくいる。忙しいことを自慢しているかのようだ。 しかし、忙しいからといって成功するとはかぎらない。大切なのは、どれほど忙しく働くかではなく、結果が出るような生産的なことをするかどうかだ。 毎日、すべきことをリストアップしてその日の計画を立て、照準を定めるといい。あなたがそれを実行しているとしたら素晴らしいことだが、それだけでは十分ではない。リストアップした課題が最も有効な時間の使い方かどうかが重要だ。 たとえ生産的でなくても、自分にとって楽だったり気分がよかったりすることに流れてしまいがちなのが人間だ。だから、自分を律しなければならない。あなたはその日の中で優先順位の最も高いことからしていくように、常に心がける必要がある。 時間をとって明日の活動のリストを作成しよう。明日すべき最も重要なことは何か。ひとつかもしれないし、複数かもしれない。しかし、どんなに多くても5つ以内にすることだ。その中にはあまりしたくないことも含まれているかもしれないが、それは目標達成に役立つはずだ。課題を重要度の順番に紙に書いてみよう。 明日の朝、最も重要な課題から取りかかり、重要度の順に次々と課題を終えていこう。仕事をするときは、一つひとつの課題に集中することが大切だ。そして一日が終わったら、翌日のための新しいリストを作成しよう。 成長の法則 ジェフ・ケラー ディスカヴァー・トゥエンティワン 発売日:2006-06-15 ブクログでレビューを見る»

SDの体系化と実践(3)

スタッフ・デイベロップメント(SD)の体系化と実践 (続き) 吉武博通 筑波大学大学研究センター長・大学院ビジネス科学研究科教授著 (リクルート・カレッジマネジメント161 Mar-Apr.2010号掲載) 職員が自らを成長させるための5つの条件 大学職員に求められる能力について述べてきたが、職員がそれらを身につけながら自らを成長させるためには、目的意識、質の高い職務、良き指導・助言者(メンター)、健全な職場環境、評価・処遇の5つの条件が整っていることが望ましい。 目的意識 については、経営の一翼を担う気概を有する職員、ルーティン業務を着実に処理することで信頼を得たいと考える職員、学生に接することに喜びを感じながら親身に相談や質問に応じる職員など、様々であろう。大切なことはそれぞれの生き方や価値観に基づき、自分の持ち味を生かして大学に貢献する、そのような意識をもち続けることである。 職員に仕事を与えるに際しては、 質の高い職務 を適切に課すことを大学として常に心がけておかなければならない。仕事の目的や進め方に疑問を感じながら担当業務を処理している職員は決して少なくない。仕事の目的を明確にし、効率的に処理できる仕組みを整え、適切に職務を配分する。その役目を担うのはマネジャーである。 手本については前述したが、仕事の仕方や働き万の手本となる存在、必要な時に 良き指導・助言 を与えてくれる上司・先輩・同僚がいることは成長を強く後押しする。メンターと呼ばれる存在であるが、思考・行動特性を含む広義のスキルは彼らから学ぶことが多いし、どのような知識を身につけるべきかについても彼らの影響を強く受ける。 これと関連するが、 職場環境の健全性 も重要な条件である。フランクな対話、方針や情報の共有、新しい取組みや改善の奨励、職場内の連携・協力などが行われにくい職場では成長も阻害されよう。 最後は 評価・処遇 である。行き過ぎた成果主義は弊害のほうが多いが、上司や人事部門がきっちり見てくれているという信頼感や安心感がなければ意欲も長続きしない。 人材育成を目的に組織・制度・人事・研修を再構成 これまで述べてきたことからわかるように、職員の多様な生き方や価値観を尊重し、職員が自らの責任において自らを成長させることがSDの基本である。その成長を促すのは...

SDの体系化と実践(2)

スタッフ・デイベロップメント(SD)の体系化と実践  (続き) 吉武博通 筑波大学大学研究センター長・大学院ビジネス科学研究科教授著 (リクルート・カレッジマネジメント161 Mar-Apr.2010号掲載) 変わるためには手本とスキルが不可欠 次は「 スキル 」であるが、3つの要素のなかで身につけるための方法論や道筋が最も見えにくいのがスキルではなかろうか。 責任感、職務知識、規則に基づき正確に処理する能力などは申し分のない大学職員も、新たな問題に直面するとたとえそれが小さな問題でも戸惑いを隠せないという場面を数多く見てきた。また、意識改革の必要性は理解し、何かを変えなければいけないことはわかっていても、具体的にどのように発想を変え、仕事のやり方を変えればいいか、それがわからずに前に進めないというケースも多い。 このような状況に陥るのは、身近に手本がないからである。スポーツでも芸術作品の制作でもものづくりでも見たことがないものを真似ることはできない。先輩たちが規則や前例に従って正確に処理する姿は常に見てきた。だからそのような仕事ぶりは確実に引き継がれる。それ自体は大切なことであるが、変化が激しく、次々と新たな問題が投げかけられる近年の大学の現場には、 新たな発想や方法を生み出すダイナミズムも必要 である。 このような状況に役立つ手本は本当にないのだろうか。学部新設に一からかかわった職員、制度やシステムをゼロベースから作り上げた職員、大きなトラブルを処理した経験を有する職員などは、手本となり得る何かをもっていると思われる。このような職員は後述するメンターになり得る。 これと並行して、大学が重視するスキルを整理するとともに、それをどのようにして養成するかについての方針を明確にすることも重要である。 ここでいうスキルは思考・行動特性を含む幅広い概念であるが、 仕事ごとにその目的を確認し、目的に照らして最も合理的な方法を選択する能力・習慣 仕事の判断や処理に際して拠り所となる価値基準や行動規範 改善や効率化の手法 理解を得やすい文書の書き方や説明の仕方 職場での良好な関係の築き方 組織を超えた連携・協働の方法 などについては、共適するスキルとして、大学全体に浸透させる必要がある。 知識を体系化・構造化し人材育成を計画的...