再審の扉を開け。
刑事司法 / 再審制度改正 「開かずの扉」が動き出す 再審制度改正を、市民の視点で読む 今国会で審議が進む刑事訴訟法改正案。1948年(昭和23年)の制定以来、本格的に手がつけられなかった「やり直し裁判」のルールが、いま大きく変わろうとしています。 2026年6月現在の情報をもとに作成 「自分には関係ない」と思っていませんか。 これはあなたや家族が冤罪に巻き込まれたとき、国が救ってくれるかどうかの話です。 過去の冤罪事件の多くは、普通の人が「たまたま現場の近くにいた」「目撃証言が間違っていた」という些細なきっかけで始まりました。その間違いを正す制度の仕組みが、75年以上にわたりほぼ変わっていなかったのです。 何がどう変わろうとしているのか。なぜ国会で激しい議論が交わされているのか。一般市民の視点で解説します。 「再審制度」とは何か 再審とは、 有罪の判決が確定した事件について、新たな無実の証拠が見つかった場合などに裁判をやり直す制度 です。人間がやる以上、裁判に100%の正解はありません。間違って無実の人を犯人にしてしまう「冤罪」を救うための、最後のセーフティネットです。 現行の刑事訴訟法は 1948年(昭和23年)の制定・翌1949年の施行 以来、再審に関して本格的な法改正が行われてきませんでした。規定は 第435条から第453条までのわずか19か条 にとどまり、証拠開示・審理期間・検察の不服申立てなどに関する明文規定を欠くため、冤罪被害者が裁判のやり直しを求めても扉が開くまでに何十年もかかるケースが続出してきました。この状況を指して 「開かずの扉」 と呼ばれています。 改正案で何が変わるか 政府は2026年5月15日に改正案を閣議決定・国会提出しました。主な柱は2つです。 ① 検察官の不服申立て(抗告)を原則禁止 ...