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財務省の論理は国民に理解されうるものか

去る10月18日、「予算編成に関する政府・与党会議」が設置され、「日本再生重点化措置」要望に係る作業が動き始めるなど、政府の平成24年度予算の編成作業もそろそろ山場を迎えつつあるようです。 そのような中、国立大学協会など文教関係団体の予算獲得に向けた動きも目に付くようになりました。来年度の当初予算は、東日本大震災の復興予算の確保をはじめ、取り巻く経済財政状況も加味した極めて厳しいものになることが当然ながら予想されるため、文部科学省関係予算、とりわけ高等教育関係予算も、これまでのように、“結果としてはそこそこ満足いくものになった”というわけにはいかないように思われます。 さて、国の予算を実質的に編成する力を持っているのはご存じのとおり「財務省」ですが、編成に当たって財務省はどのような考え方を持っているのかを知っておくことは、予算の要求省庁のみならず、一般国民にとってもとても重要なことではないかと思います。特に教育予算の動向は、家計にも大きな影響を与える可能性が高く注視しておく必要があります。 そこで、今回は、財務省主計局主計官の神田眞人さんが、財務省の広報誌「ファイナンス」(2011年6月)に寄稿した論考「 強い文教、強い科技 序説-客観的視座からの土俵設定- 」を抜粋してご紹介したいと思います。 この論考、どれだけの国民の皆さんが目を通されたかはわかりませんが、個人的な感想をまず申し上げれば、様々なバックデータを基にした論理展開に、いちいち納得はできるものの、何か釈然としない後味の悪さが残るものでした。主張は、相変わらず一貫して財務省特有の経済原理主義に基づくもので、裕福な家庭に育ち、高い教育をうけてきた官僚的発想としてはこんなものだろうという感じがしました。厳しい社会経済情勢の中で、明日の仕事や生活をどうしていくかといったことに日々悩む国民の目線からはほど遠い内容だったと思います。 財務省をはじめ、霞が関のお役人さん方は、我が国の将来を背負う素晴らしい仕事を、昼夜の別なく懸命に行っておられると思います。しかし、今回の論考は、よく言われる机上論で物事を考えたもの、現場をおもんばかる気持ちを感じ取ることができないものではなかったかと思います。財務省の主計官という立場にあり、このような内容にならざるを得ないのかもしれませんが、数理的な発想だけではなく...

動物実験に係る体制の整備を

動物実験の適正な実施や実験動物の飼育及び保管については、文部科学省が行った「 研究機関等における動物実験に係る体制整備の状況等に関する調査 」により、一部の国立大学において動物実験に係る体制整備が不十分である現状が判明しています。 これらのことから、昨日(10月27日)付で、国立大学協会から各国立大学宛、動物実験に係る体制整備の徹底について、以下のような依頼が行われていますのでご紹介します。 動物実験に係る体制の整備について(依頼) 動物実験の適正な実施や実験動物の飼育及び保管に関しては、「 研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針 」(平成18年文部科学省告示71号)に基づき適正に実施することが求められております。 この実施状況について、本年6月に文部科学省が「 研究機関等における動物実験に係る体制整備の状況等に関する調査 」を行い、一部国立大学において、必要な学内規定の策定やそれに基づく組織や計画の策定、また、教育訓練の実施、自己点検評価、情報公開等への取組が不十分な状況が散見されます。 現在、文部科学省から9月28日付でこの指針に沿った体制整備について依頼がされている所ですが、本委員会としても、改めて動物実験や実験動物の飼育及び保管の適正な実施について強くお願い申し上げます。 また、政府の中央環境審議会動物愛護部会で、動物愛護管理の制度の見直しに係る検討が行われており、国立大学に関する論点としては、実験動物生産業者の動物取扱業への業種追加の検討、3Rの更なる推進(代替法、使用数の削減、苦痛の軽減の実効性確保の検討)、動物実験施設の届出制等の検討が含まれています。 今後、検討結果をもとに本年11月にパブリックコメントを行った上で、12月に「動物愛護管理のあり方検討報告書」として決定し、必要がある場合には、報告書の内容を反映した「動物の愛護及び管理に関する法律」の改正を、平成24年の通常国会に提出することとなっております。 前述の大学における基本指針の対応が不徹底な状況が続けば、この改正に合わせて、動物実験等に関し厳しい制約や運用を求められる可能性が高く、すべての大学・研究機関の研究活動に大きな影響が出て、国際競争が著しい中、わが国の研究力の大幅な低下も懸念されますので、重ねて体制整備の徹底を頂きますようお願い申し上げま...

国立大学法人の2010年度評価結果

昨日(10月27日)、文部科学省に設置された国立大学法人評価委員会の総会が開催され、「国立大学法人等の平成22年度に係る業務の実績に関する評価の結果」が決定しました。 評価結果については、既に文部科学省のホームページにおいて公表されています。 評価方法、評価の審議経過、評価結果の概要等 各国立大学法人等の評価結果 評価結果のポイント(国立大学法人評価委員会総会配付資料から) 国立大学法人評価は、国立大学法人評価委員会が、大学等の教育研究の特性に配慮しつつ、各法人の教育研究や業務運営等の状況について、法人ごとに定められた中期目標・中期計画の達成状況を評価するもの。今回は、第2期中期目標期間(平成22~27年度)の初年度である、平成22年度の業務実績に関する評価結果について、業務運営等の状況を中心に取りまとめたもの。 評価結果は、「業務運営の改善及び効率化」「財務内容の改善」「自己点検・評価及び情報提供」「その他業務運営(施設設備の整備・活用等、安全管理、法令遵守)」の各項目とも、すべての法人が中期計画の達成に向けた進捗状況が、「特筆」「順調」又は「おおむね順調」である。また、中期目標の前文に掲げる「法人の基本的な目標」に沿って、計画的に取り組んでいることが認められる。 法人の特色や個性を活かした業務運営の改革の中で、注目事項として以下のような事例がある。 各種サーバーを学内共有サーバーへ集約してサーバーを大幅に削減し、稼働率を向上させたことにより、消費電力を48%削減 大学が保有する工業技術等の知的財産を活用した自己収入の増加に取り組んだ結果、知的財産収入が大幅に増加 地元企業との共同により開発した「非燃焼型医療廃棄物処理機(医療廃棄物を燃やさず処理する世界初の装置)」を導入・本格稼働し、CO2排出量の従来比31.3%の削減、感染リスクの軽減等を推進 東日本大震災からの復旧・復興に向け、各法人において様々な取組を実施しており、特に、緊急支援物資を被災地に直接届けるために練習船を出航させたほか、現地に医療支援拠点を設置して被災地における医療支援活動を行うなど、震災発生直後から迅速な支援活動を実施 また、課題事項として以下のような事例がある。 大学院博士課程又は専門職学位課程において、一定の学生収容定員を未充足 研究...

グローバル人材の育成-自ら考え、感じ取り、行動すること

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南カリフォルニアに住む中産階級の高校生サラの作成したドキュメンタリーフィルム「ナマステ」(途上国ネパールの暮らしをカリフォルニアの若者の視点で紹介)を視聴しました。 サラは、初めて訪れた途上国、ネパールで、人々の温かい心と素朴な暮らし、貧しいが、にぎやかで笑いの絶えない生活に触れ、人間にとって本当に必要なものは何か、豊かさとは何か、幸せとは何か、について考えさせられます。 21世紀を幸福に生きるためには、サラのように、自ら考える、感じ取り、行動することが大切です。 出典:「グローバル人材」日本教育大学院大学長 熊平美香( 文部科学教育通信 No278 2011.10.24 )

魅力的価値による差別化

「 強みを徹底することで差別化を 」(日本私立大学協会私学高等教育研究所研究員 岩田雅明氏、 文部科学教育通信 No.277 2011.10.10 )をご紹介します。 競合校と比較し分析する 前稿で競合校を知ることの重要性と、その認識方法について述べたが、競合校と戦うために必要となる、競合校に優っている自学の強みを把握するためには、競合校の内容を詳しく知る必要がある。競合校も自分の強みはアピールしていると思われるので、パンフレットやホームページを見ることで、かなりの部分は把握できるであろう。ただし、学内の雰囲気や教職員の意欲といった大学の風土等に関しては、実際にその大学に行ってみないと伝わってはこないものである。このため、競合校を実際に見に行ってみることを、ぜひお勧めしたい。 企業の場合、競合他社を視察するというのはよく行われていることのようであるが、大学の場合には、モデルとなるような実績を挙げている大学の見学というような企画は実施されてはいるが、競合する大学を見に行くということは、あまり行われていないように思われる。私自身、出張に行った際に時間ができると他の大学に行ってみることがあるが、学生の服装や髪形、表情などといったことから、その大学の状況が相当程度に伝わってくるものである。そしてそれは、往々にして大学がアピールしている内容と合っていないことがあるように感じられる。また細かい点ではあるが、学内に貼られている「○○禁止」などといった注意事項も、その大学の現状をうかがうことのできるものの一つである。 このようにして競合校の内容を把握することができたならば、それを自学と比較し、分析することである。この際に、比較の視点をどのように定めるかが問題となる。さらに伸ばしていく必要のある強みや、補強すべき弱みは、受験生や保護者といった大学の顧客が選択の基準として重要視している事項に関わるものでなければ意味がないのであるから、比較の視点も受験生や保護者が重要視している事項ということになる。一般性のある重要視事項として挙げられるものは、入学の難易度、学費(支援制度)、資格取得、学ぶ内容や手法、就職状況といったものであろう。競合校と比較する際には、入り口に関する事項、中身に関する事項、出口に関する事項に分け、比較・分析してみると分かりやすい。 大学の競合校に対...

求められる責任と権限の明確化

少し古い記事ですが、国立大学法人福岡教育大学の事務職員・寺田浩一氏が 文部科学教育通信(No276 2011.9.26) に寄稿された記事をご紹介します。 この記事は、「大学のガバナンスの強化に向けた取組事例」として連載されているものの一部ですが、「効率的で責任のある大学の意思決定体制の構築」のためには、何が必要なのかを現場の目線から厳しく指摘しています。 大学内部の状況をすべてオープンにしての寄稿であり、現職の職員として所属する大学の実態を赤裸々に活字にすることは相当勇気のいることです。事例を紹介する場合は、得てしていいことづくめの内容になってしまいますし、大義名分ばかりになりがちな記事は、現場にとってはさほど役にたたないことが少なくありません。その点、この記事は、本当に悩んでいる職員にとっては役に立つのではないかと思います。多くの大学に共通しそうな部分を抜粋してご紹介します。 求められる責任と権限の明確化 一般的に、大学には会議が多い、あるいは多くなりがちと言われる。その原因を、ある識者は、教員が意思決定に関わり過ぎていること、またそのことを良とする風土が大学にあるためと分析している。教員の自治意識の高さが全員参加的な会議を生み、各教員の個性を尊重した民主的な決定が重要であるとの考えが会議を多くし、長くしているという。 教育研究に関する重要事項を審議する教育研究評議会が、学生への教育や分野横断的な研究など教学分野について徹底して議論することは大いに意義のあることであり、大学としても歓迎すべきことである。しかし、大学の管理運営に関わる課題について、4~5時間もの時間を要する会議を繰り返すことは、さほど有益なこととは思えないし、制度上も求められていないのではないだろうか。会議が出席者(列席を含む)の貴重な時間やコストの犠牲の上に成り立っていることを構成員は十分認識し、意思決定の手段が目的化することのないよう会議の効率的運用に努めなければならない。 第二期中期目標期間では、ガバナンスの強化、つまり迅速で責任ある意志決定体制の構築が特に求められている。会議においては、社会、特に保護者や学生に対して恥ずかしくない議論をすべきであり、生産性のない議論を続けるべきではない。非生産的な会議や議論が大学の経営効率化を阻害する大きな要因となることは周知のとおりである。国からの税金投...

教育の本質は、人間が自立する手段、もしくは技術を与えることにある

「 教育改革は、企業や社会が取り組むべき課題である 」(出口治明:ライフネット生命保険株式会社代表取締役社長、ダイヤモンド・オンライン)からの抜粋をご紹介します。 大学院の充実が喫緊の課題ではないか 人類が未だ経験したことのない困難で複雑な課題を解決していくためには、優秀な頭脳が必要であることは言うまでもあるまい。 このような観点でわが国の教育を考えたとき、大変、気になるデータがある。それは、高等専門教育機関である大学院在学者の人口千人当たり人数である。文部科学省が公表している「教育指標の国際比較 2011年版」によると、わが国の2.13人(2010年)に対して、アメリカはフルタイムの在学生が4.74人、パートタイムの在学者を含めると実に8.77人(2007年)に上る。英国は、フルタイムで4.09人、パートタイムを含めると8.33人、フランスでは8.11人(2008年)、お隣の韓国では6.29人(2009年)と、いずれもわが国の3倍から4倍の水準を示している。 国際機関やグローバル企業の経営陣はドクターやマスターが当たり前と言われて久しいものがあるが、長い目で見れば、大学院の充実こそが、わが国の国際競争力を向上させ、課題解決に向けてブレークスルーをもたらす有益な人材を育てる第一歩となるのではないだろうか。わが国は、少なくともリーダー層に関しては、低学歴国であるという自覚をはっきりと持つべきだ。 では、大学院充実のためには何をすればいいのか。答えは、はっきりしていると考える。要は、学部卒ではなく、大学院卒がわが国では尊重されるという事例を身を持って示せばそれでいいのである。 たとえば、まず国が率先して、国家公務員採用一種試験(およびそれに準ずる高等試験)の受験資格を学部卒から大学院卒に引き上げてはどうか。国が将来の幹部候補生は大学院卒を原則とすると割り切れば、一定のタイムラグをもって、間違いなく民間にも波及していくだろう。その場合、英米にならって「年齢フリー」をセットすることが望ましい。大学から大学院に直行するルートだけではなく、むしろ社会人を経て大学院に進学するルートを始めからしっかりと確保しておくことが肝要である。 一般に、改革は供給サイド(大学)からではなく、需要サイド(政府・企業)から始める方が、はるかに効果が上がる。教育も決してその例外ではあるまい。政府や企...

国立大学への支援に向けた世論形成

例年のことではありますが、昨日(10月18日)、国立大学協会から全国の国立大学長あてに平成24年度予算の確保に向けた取り組みの要請が行われました。 その内容は、国立大学の機能強化等の取組みについて、国立大学協会が示した次のような要望書を使って、関係各方面からご理解をいただくための活動を各大学が行うよう求めるものです。 これから年末まで、各大学はこの要望書や独自に作成したPR資料を携えて、国会議員や自治体の首長などへの陳情の旅に出かけることになります。 国立大学の機能強化について 国立大学が、日本の希望ある未来と世界の人々が希求する安定的で持続的な社会の構築を導く原動力として中核的な役割を果たすためには、国立大学の機能強化が不可欠です。 各国立大学は、高度な教育を受け、国際社会と人類全体に貢献する志を持った卓越した人材を育成する責任ある機関として、各大学それぞれの個性・特色を活かし、機能の強化を図るための指針を、本年6月の国立大学協会総会においてとりまとめ、「 国民への約束 」と副題をつけて公表いたしました。 わが国の再生と持続的発展を実現するために、国立大学は、「ナショナルセンター機能の徹底的強化」、「リージョナルセンター機能の抜本的強化」、「有機的な連携共同システムとしての機能強化」に取り組んでまいります。 東日本大震災後の状況の中で、大学の教育・研究には、被災地の復興、日本再生の柱の一翼として大きな期待が寄せられているとともに、諸外国が教育・研究の振興を重要施策の一つに置いて国際間の競争が一層激化しているという重要な局面において、上記の国立大学の機能を更に強化していきたいと考えています。 そのために、不断のマネジメント改革を行うとともに国立大学の教育・研究・社会貢献に関する活動を可視化し、国立大学の責務を十全に果たしていけるよう、ステークホルダーや国民への働きかけを行っていくことを引き続き進めてまいります。 国立大学を巡る状況が厳しさを増す中、これまで以上に国立大学へのご支援ならびにご指導を賜るようお願い申し上げます。

信頼関係の構築-ある学長のつぶやき

国立大学法人のガバナンスは、完全に有無を言わせない抑圧政治を敷くか、信頼関係の樹立によるしか手は無いような気がしています。学内にガバナンスの強化に資する様々な制度をいくらつくっても、信頼関係が無ければ必ずどこかで火を噴くことになります。結果として、改革が消極的となり、大学の評価を下げてしまうことになります。 もう一点の課題は、学部長や研究科長のスタンスです。法人化で理事や副学長の設置が制度化されたため、学部長や研究科長は内向き(学部や研究科の方を向くよう)になりました。法人化前は、学部長や研究科長は、学長を支えていたのに。いかに学部長や研究科長の協力を取り込むか、理事や副学長との関係において、位置づけや役割分担をどのように整理していくかが大きな課題です。

就職の危機管理無かった大学人

今春卒業者が3年生になった2年余り前から”就職氷河期の再来”といわれている。1986年に始まった内定率調査は、10月から3回の各調査時点で史上最低を記録した。就職環境の悪化は、わが国のみならず先進諸国のリーマンショックに端を発した経済の停滞が大きく影響していることは間違いない。しかし、就職氷河期の再来、すなわち大学生の就職危機の要因はそれだけだろうか。 大学は拡張に拡張を重ねてきた。その結果、大学・短期大学卒業者が同一年齢のおよそ半数にのぼっている。半数がかつてのように”大卒者”としてほぼ同じ処遇を得られる社会はあり得ないと、わたしは認識している。しかし、そうした認識は、規模を拡張すれば今日の危機は必定であるにもかかわらず、大学の教員にも職員にもなかった。大学は、就職の危機管理が欠けていたのである。最大の問題は、眼前の学生に対応していない教育の継続である。規模を拡張した結果、学生の水準が下がったにもかかわらず、伝統的な教授法をとり続けてきた。伝統的な教授法は、すべての大学には通用しないという危機の認識が欠けている。 さらに、産業社会の構造や仕組みは激変している。生産の低賃金国への移転、そして需要地への移転にはじまり、販売やアフターサービスも現地法人への移行が進んでいる。したがって、人材需要は世界の各地に拡散しているのである。 教員は、現実を踏まえ、先を見通して学部・学科の教育方針を徹底的に議論し共通の認識を持って教育に取り組まなければならない。これには入学者選抜も含まれる。もはや、少なからぬ大学で入学者選抜は成立しなくなっている。推薦入試に加えてAO方式入学が蔓延し、事実上の無試験入学者が激増している大学が少なくない。一般入試が始まる前の12月に定員の50%、70%の入学者を確保し、安堵している大学がある。何のために、だれのために安堵しているのか。 一方で、就職部局の拡張、キャリア開発支援授業科目の開設が急速に進んできたし、現在も進んでいる。しかしその多くは、規模の拡張にとどまり、科目数をいたずらに増やしただけである。 大学は、本来の教育をどうするのかを熟慮し、根本的に構築し直さなければその存在価値を失う。大学が構成員の生活を守ることは、教育の成果があってこそであり、それは第一義ではない。 ”教養がある”とは、”危機管理ができる”ことであると...

教員養成の修士化は誰のため

いささか旧聞だが、中央教育審議会・教員の資質能力向上特別部会の6月の会議で興味深い資料が配られた。文部科学省が三菱総合研究所に委託して行った「教員の資質向上方策の見直し及び教員免許更新制の効果検証に係る調査」の集計結果で、教員(14,230人)、校長(6,497人)、保護者(6,286人)、教育委員会(1,151)、教職課程を有する大学(662)、学生(2,385人)から回答を得た。 調査では、教員に必要とされる資質能力として、(a)教師の仕事に対する使命感や誇り、(b)子供に対する愛情や責任感、(c)子供理解力、(d)児童・生徒指導力、(e)集団指導の力、(f)学級づくりの力、(g)学習指導・授業づくりの力、(h)教材解釈の力、(i)豊かな人間性や社会性、(j)常識と教養、(k)対人関係能力、コミュニケーション能力、(l)教職員全体と同僚として協力していくこと-を示し、教員がどの程度充足していると思うか聞いた。 目をひくのは教員の自己評価の高さだ。全ての項目で、「とても充足」と「やや充足」の合計(以下、「充足」と表記)が4分の3を超え、特に(a)と(b)は95%に達した。校長には教員を新任、中堅、ベテランに分けて聞いた。初任者教員に関しては(c)~(h)で「充足」回答は3-4割合だったが、(a)、(b)、(l)は約8割という高評価。授業技術等に不満はあるが、教職への使命感や子供への責任感、協調性は合格という判定だ。中堅教員やベテラン教員では、「充足」が全ての項目で8-9割に達し、特にベテランの評価が高い。教委は教員や校長よりは厳しいが、それでもまずまずの評価。意外なのは大学で、(a)、(b)の「充足」回答は8割合だったものの、(e)、(i)、(k)、(l)は4割合、(d)、(f)、(j)は5割合、(c)、(g)でやっと6割合と圧倒的に辛口の評価だ。 3つのことが気になった。 第1は、示された12の資質能力について、現場の教員や校長、保護者は、大学が思うほどには問題視していないことだ。教育委員会は中間だが、それでも大学ほどではない。現場の自己認識が甘いのか、それとも大学が現場を知らないのか。 第2は、校長の回答の解釈だ。初任者の授業技術等を問題視しながら、中堅・ベテランの評価は高い。昔の方が養成がしっかりしていて優秀な人材が入ってきたからなのか、それともOJTで鍛え...

ハングリーであれ。愚か者であれ-ジョブズ氏スピーチ全訳

世界でもっとも優秀な大学の卒業式に同席できて光栄です。私は大学を卒業したことがありません。実のところ、きょうが人生でもっとも大学卒業に近づいた日です。本日は自分が生きてきた経験から、3つの話をさせてください。たいしたことではない。たった3つです。 まずは、点と点をつなげる、ということです。 私はリード大学をたった半年で退学したのですが、本当に学校を去るまでの1年半は大学に居座り続けたのです。ではなぜ、学校をやめたのでしょうか。 私が生まれる前、生みの母は未婚の大学院生でした。母は決心し、私を養子に出すことにしたのです。母は私を産んだらぜひとも、だれかきちんと大学院を出た人に引き取ってほしいと考え、ある弁護士夫婦との養子縁組が決まったのです。ところが、この夫婦は間際になって女の子をほしいと言いだした。こうして育ての親となった私の両親のところに深夜、電話がかかってきたのです。「思いがけず、養子にできる男の子が生まれたのですが、引き取る気はありますか」と。両親は「もちろん」と答えた。生みの母は、後々、養子縁組の書類にサインするのを拒否したそうです。私の母は大卒ではないし、父に至っては高校も出ていないからです。実の母は、両親が僕を必ず大学に行かせると約束したため、数カ月後にようやくサインに応じたのです。 そして17年後、私は本当に大学に通うことになった。ところが、スタンフォード並みに学費が高い大学に入ってしまったばっかりに、労働者階級の両親は蓄えのすべてを学費に注ぎ込むことになってしまいました。そして半年後、僕はそこまで犠牲を払って大学に通う価値が見いだせなくなってしまったのです。当時は人生で何をしたらいいのか分からなかったし、大学に通ってもやりたいことが見つかるとはとても思えなかった。私は、両親が一生かけて蓄えたお金をひたすら浪費しているだけでした。私は退学を決めました。何とかなると思ったのです。多少は迷いましたが、今振り返ると、自分が人生で下したもっとも正しい判断だったと思います。退学を決めたことで、興味もない授業を受ける必要がなくなった。そして、おもしろそうな授業に潜り込んだのです。 とはいえ、いい話ばかりではなかったです。私は寮の部屋もなく、友達の部屋の床の上で寝起きしました。食べ物を買うために、コカ・コーラの瓶を店に返し、5セントをかき集めたり...

沖縄2011 安慶名敷島

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安慶名敷島(あげなしくじま)は、渡嘉敷、阿嘉、座間味の島々に囲まれた無人島です。座間味島から渡し船(1500円/人)で簡単に行くことができます。透明度が高く、珊瑚も元気なので、素晴らしい海、素敵な魚達に出会うことができます。 渡し舟からのぞむ安慶名敷島 船が着く西側の周辺がベストポイント この船で島に渡りました 真っ白な珊瑚の細かい欠片でできた美しいビーチ ヤドカニも歓迎してくれました 熱帯魚ウォッチングに最適 カラフルな魚達の天国です (関連動画)安慶名敷島のサカナたち(You Tube) 安慶名敷島の場所 大きな地図で見る 沖縄2011 バックナンバー 旧海軍司令部壕(2011年9月27日) 糸数アブチラガマ(2011年9月28日) 斎場御嶽(2011年9月29日) 座喜味城跡(2011年10月2日) 美ら海水族館(2011年10月3日) さんご畑(2011年10月4日) 奥武島(2011年10月5日) 座間味島・古座間味ビーチ(2011年10月6日) 阿嘉島・ニシハマビーチ(2011年10月10日) 安慶名敷島(2011年10月11日)

沖縄2011 阿嘉島・ニシハマビーチ

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阿嘉島は、那覇市から約40Kmの位置にあり、人口は350人ほど、行政区は座間味村になります。島のほとんどは森林原野に覆われていて起伏も激しく、天然記念物に指定されている慶良間鹿も見かけることができるなど、色々と楽しめる島のようです。 今回は、座間味島から日帰りで阿嘉島・ニシハマビーチへ行ってきました。余談ですが、同じ船で昨年お世話になった「 パパイア光太郎 」さんに再会することができました。 座間味島から阿嘉島に行く途中に見える美しい無人島 左:安慶名敷島、右:嘉比島 阿嘉島行き高速艇に並走して手を振るダイバー 阿嘉島と慶留間島の間に架かる阿嘉大橋 阿嘉港のターミナル 阿嘉港の前にある「シロ」の像 座間味島の「マリリン」の像と向き合っているそうです 阿嘉港から車で10分程度のところに、透明度の高いニシハマビーチがあります。”ニシ”は方言で北を意味するそうで、漢字で書くと”北浜”になります。人の手があまり入っていないようなので、無人島のような自然を満喫することができます。遠浅の海には、元気の良いカラフルな魚たちがサンゴ礁に群れて気持ちよさそうに泳いでいます。 白い砂浜と青い海が広がるニシハマビーチ 波打ち際で波に打たれるのも最高の気分です 水の透明度は抜群で、海中景観も素晴らしい 座間味島への帰路に乗った村内航路「みつしま」 (関連サイト) 阿嘉島・ニシハマビーチ(沖縄情報IMA) (関連動画) Aka Island Okinawa(You Tube) 阿嘉島の場所 大きな地図で見る 沖縄2011 バックナンバー 旧海軍司令部壕(2011年9月27日) 糸数アブチラガマ(2011年9月28日) 斎場御嶽(2011年9月29日) 座喜味城跡(2011年10月2日) 美ら海水族館(2011年10月3日) さんご畑(2011年10月4日) 奥武島(2011年10月5日) 座間味島・古座間味ビーチ(2011年10月6日) 阿嘉島・ニシハマビーチ(2011年10月10日) 安慶名敷島(2011年10月11日)

総体は部分の集合とは異なる (ドラッカー)

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社会生態学は、分析ではなく観察に基準をおく。知覚することに基礎をおく。 したがってそれは、いわゆる科学ではない。 捨象してはならないからだけではない。総体としての形態を扱うからである。 総体は、部分の集合と大きさは同じかもしれない。 しかし、部分の集合とは基本的に異なる。 すでに起こった未来―変化を読む眼 P.F.ドラッカー ダイヤモンド社 発売日:1994-11 ブクログでレビューを見る» ドラッカーはなぜ、マネジメントを発明したのか ジャック・ビーティ ダイヤモンド社 発売日:2011-04-15 ブクログでレビューを見る»

沖縄2011 座間味島・古座間味ビーチ

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昨年に続き座間味島を訪問しました。海の美しさに惹かれました。二度目の訪問も期待を裏切らない素晴らしいものでした。 港のそばの木陰に建てられた「太平洋戦争沖縄戦上陸第一歩之地」の碑 1945年4月1日から始まる沖縄本島上陸に向けて米軍は、その補給基地とするために、ここ座間味島、阿嘉島、慶留間島、外地島、そして現在は無人島となっている屋嘉比島を攻撃、上陸しました。座間味島には、3月26日午前9時、この碑のある座間味港近辺に上陸したそうです。 (関連サイト) 沖縄戦での住民集団死・集団自決と捕虜処刑(鳥飼行博研究室) (関連動画)太平洋戦争 沖縄戦(You Tube) 宿泊した「 チャーヴィラ 」 新しくきれいで、管理人さんもとても親切な方でした 座間味島港の夕焼け 夕方はとても静かで、夕涼みに散歩をするのがいい もちろん、古座間味ビーチにも行きました。砂浜からわずか数メートルで、たくさんの熱帯魚に出会える美しい海です。 座間味島の場所 大きな地図で見る 沖縄2011 バックナンバー 旧海軍司令部壕(2011年9月27日) 糸数アブチラガマ(2011年9月28日) 斎場御嶽(2011年9月29日) 座喜味城跡(2011年10月2日) 美ら海水族館(2011年10月3日) さんご畑(2011年10月4日) 奥武島(2011年10月5日) 座間味島・古座間味ビーチ(2011年10月6日) 阿嘉島・ニシハマビーチ(2011年10月10日) 安慶名敷島(2011年10月11日)

沖縄2011 奥武島

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沖縄本島南部にある奥武島に立ち寄りました。島は、那覇から車で40分ほどのところにあり、沖縄本島(玉城村)と150mほどの短い橋で結ばれており、周囲は約2km、車なら5分もあれば一周できます。 奥武島へつながる橋を渡り終えると正面右にてんぷら屋さんがあり、行列ができ大賑わいでした。早速並んで、さかな、イカ、いも、もずく、野菜を食べてみましたが、とても美味しくドライブの休憩にぴったりでした。奥武島に立ち寄られたときはぜひ食べてみてはいかがでしょうか。 行列のできる天ぷら屋さん 島の西側は景色がよく、海を見ながらボーッとするにはよいスポットです 奥武島の場所 大きな地図で見る 沖縄2011 バックナンバー 旧海軍司令部壕(2011年9月27日) 糸数アブチラガマ(2011年9月28日) 斎場御嶽(2011年9月29日) 座喜味城跡(2011年10月2日) 美ら海水族館(2011年10月3日) さんご畑(2011年10月4日) 奥武島(2011年10月5日) 座間味島・古座間味ビーチ(2011年10月6日) 阿嘉島・ニシハマビーチ(2011年10月10日) 安慶名敷島(2011年10月11日)

沖縄2011 さんご畑

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家族のリクエストに応えて昨年に続き訪問。今回は、昨年工事中だった2つ目の大池「auサンゴの池」を見るのが楽しみの一つでした。 2つ目の大池「auサンゴの池」は今年3月5日(サンゴの日)にオープンしました。この池では、池の中をアクリル窓を通して見ることができ、サンゴと同じ目線でサンゴ礁を体感できます。まるでサンゴ礁を泳いでいるかのように間近で観察ができます。また、色とりどりのサンゴだけでなく、様々な生き物が棲んでおり、いろんな発見ができます。 (関連過去記事) Okinawa 2010  自然を学ぼう-さんご畑(2010年10月15日) 最初につくられたサンゴ池 こちらが2つめのサンゴ池 サンゴがたくさん育っています 魚たちも元気に泳ぎまわっています 海側からみたさんご畑の全景 周辺の海岸 海の美しさにしばらく見とれてしまいました 詳しくはこちらをどうぞ →  さんご畑オフィシャルサイト さんご畑の場所 大きな地図で見る 沖縄2011 バックナンバー 旧海軍司令部壕(2011年9月27日) 糸数アブチラガマ(2011年9月28日) 斎場御嶽(2011年9月29日) 座喜味城跡(2011年10月2日) 美ら海水族館(2011年10月3日) さんご畑(2011年10月4日) 奥武島(2011年10月5日) 座間味島・古座間味ビーチ(2011年10月6日) 阿嘉島・ニシハマビーチ(2011年10月10日) 安慶名敷島(2011年10月11日)

沖縄2011 美ら海水族館

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家族全員の強い希望により毎年訪問しているスポットです。今年もジンベイザメやマンタをはじめ元気に泳ぐ魚たちに癒されました。 過去記事は、こちらをどうぞ。 沖縄2007・ジンベエザメとマンタ(2007年12月16日) 沖縄2008・美ら海水族館(2008年9月20日) 沖縄旅行記2009(9)「ちゅら海水族館」ははずせない(2009年8月31日) Okinawa 2010  自然を学ぼう-沖縄美ら海水族館(2010年10月18日) 「黒潮の海」の大水槽では、15時と17時にジンベエザメの給餌解説があります。 ジンベエザメのダイナミックな食事の様子を見ることができます。 サンゴ礁に生息する様々な生き物が紹介されています。 クマノミ類を集めた水槽など見所がいっぱいです。 イルカたちが楽しいショーを繰り広げる「オキちゃん劇場」 ショーを通して、イルカの生態やイルカの能力についても解説します。 水中のイルカをガラス面から観察できる「ダイバーショープール」 プール清掃ため水が抜かれ、イルカもじっとしているしかありませんでした。 水族館の沖に浮かぶ伊江島に沈む夕日も見事です。 宿泊したオーシャンビューのコンドミニアムホテル「 アルマリゾート 」 瀬底島が正面に見えます。楽天トラベルアワード賞の銀賞を受賞しています。 美ら海水族館の場所 大きな地図で見る 沖縄2011 バックナンバー 旧海軍司令部壕(2011年9月27日) 糸数アブチラガマ(2011年9月28日) 斎場御嶽(2011年9月29日) 座喜味城跡(2011年10月2日) 美ら海水族館(2011年10月3日) さんご畑(2011年10月4日) 奥武島(2011年10月5日) 座間味島・古座間味ビーチ(2011年10月6日) 阿嘉島・ニシハマビーチ(2011年10月10日) 安慶名敷島(2011年10月11日)