2022年12月4日日曜日

記事紹介|一喜一憂しない

嫉妬も、不満も、グチも、すべては他人との比較から生まれる。

しかし、情報化社会はどんどん進み、SNSなどで他人の情報は瞬時にわかるようになり、比較することはますます増えている。

たとえば友人が、「海外旅行に行って楽しんでいる」「おいしそうな料理を食べている」「たくさんの友達とワイワイしている」「イベントに参加している」等々。

比較しない唯一の方法は、ボーっとすることであり、力を抜いて生きること。

つまり、鈍(にぶ)くなることだ。

それは…

時に、間が抜けていたり、不器用だったり、バカになれたり、茫洋(ぼうよう)としてつかみどころがなかったり、と自分を飾ることをしない。

鋭(するど)すぎる人は、人から好かれない。

すぐに、人と比較して、イライラしたり、ピリピリしたりしてしまうからだ。

それは、「閑古錐(かんこすい)」という禅の言葉と同じ。

閑古錐とは、古くて先がまるくなり、使えなくなった錐(きり)のこと。

禅では、真の修行者のことを閑古錐という。

俗に「人間がまるくなる」などというが、破天荒(はてんこう)だった人が老境にさしかかり、穏やかな熟年になっていくことがある。

穏やかなのに迫力さえ感じさせる、閑古錐の円熟味。

他と比較をせず、評価に一喜一憂しない人…

閑古錐の円熟味をめざしたい。

(出典)老子哲学は「所詮、物事は相対的」|人の心に灯をともす