「難有るは、有り難し」という言葉がある。
どうして、「難有る」は、「有り難い」のか。
「難」など何一つなく、平穏無事の連続で、物事が面白おかしく過ぎていく方がいいのではないか。
誰しもそう思う。
しかし、現実の人間社会は、「難」の連続である。
その「難」を受け入れられない人は、「どうしてこんな目に遭わなければならないのだ」と恨めしく思い、ひがみ根性が込み上げてきて、落ち込むばかりである。
逆に、「難」に遭遇した時、「嘆いても嘆いても、何の解決にもならないから、受け入れよう」と考える人は、「難」を生かすことができる。
「難」から逃げるクセがある人は、ちょっとした嫌なことがあっても苦痛に感じ、逃げてしまう。
しかし、後から考えるといつも、「難」を乗り越えた後は、幸運がやってくることに気づく。
だから、「苦難」から逃げてばかりいる人には、幸福がやってこない、ということだ。
そして、いつも「難有る」たびに、ブツブツと不平不満を言って生きる。
「苦難は幸福の門」という言葉を胸に刻みたい。