「あらあら。すごい降りで、頭からビッチョリだね。大丈夫かい?」
優しい一言が、どんなに嬉しいか。
我々が届けているものは郵便でも荷物でもなくて、人の心だと思っているので、心の言葉をいただけると何より元気になります。
先日もご紹介した、『「ありがとう」と言われる会社の心動かす物語』(日本経済新聞出版社)からのご紹介です。
郵便局の方が届ける手紙や小包はそのものの価値よりも、そこに込められている送り手の気持ちが本当の届けたい物。
松下幸之助氏のこんな話も有名です。
『ある日、幸之助氏が、工場でつまらなそうな顔をして電球を磨いている従業員に、「あんた、良い仕事してるで~」と言ったそうです。
「毎日、同じように電球を磨く退屈な仕事ですよ。」と愚痴を言う従業員に、幸之助氏は、「本読んで勉強してる子どもらがおるやろ。そんな子どもらが、夜になって暗くなったら、字が読めなくなって勉強したいのにできなくなる。そこであんたの磨いた電球をつけるんや。そうしたら夜でも明るくなって、子どもらは夜でも読みたい本を読んで勉強できるんやで。あんたの磨いているのは電球やない。子どもの夢を磨いてるんや。暗い夜道があるやろ、女の子が怖くて通れなかった道に、あんたが磨いた電球がついたら、安心して笑顔で通れるんや。もの作りはものを作ったらあかん。その先にある笑顔を作るんや。』
皆さんが扱っているものには、誰の、どんな心が乗っていますか。
心を届ける|今日の言葉 から