運のない人は、「自分はそこそこ努力しているんですが、うまくいきません。どうしたらいいんでしょう」と言います。
この言葉自体、おかしいのです。
本当に努力している人は、「努力しています」とか「こんなに努力しているのに」とは言いません。
そういうことを言わない人のほうが、実際はたくさん努力しているのです。
「努力しています」と言うのは、「努力したから許してね」という甘えになります。
または、「こんなに努力しているのに、なんでうまくいかないんだ」と、逆恨みが起こります。
本当に努力している人は、自分の努力と工夫がまだ足りないと考えています。
「努力しています」という言う人は、ほかの人の努力や工夫が見えていません。
「自分のほうが努力している」「自分はこれだけやっているのに」と文句を言うのです。
日本人が好きな英語のフレーズに「do my best」があります。
運のある人は「do my best」とは言いません。
「I'll do my best」は、やる前から言いわけをしています。
「全力を尽くしますから、結果がでなくても許してくださいね」ということです。
運のある人は、「やるだけやってみます」とは言いません。
ひと言、「やりましょう」とだけ言います。
ゴールを目指して、ひたすら突き進むのです。
「自分は努力しています」という言葉と、自分は「一生懸命やってます」、「大変なんです」、「頑張ってます」という言葉は同じ。
「努力」も、「一生懸命やっている」も、「大変なんです」、「頑張ってます」も、みんな、まわりの人が言ってくれる言葉。
まわりがその頑張りを認めるからこそ、「頑張っているね」と声をかけてくれる。
世界中を見渡してみれば、自分よりもっと、努力している人や、一生懸命やっている人は、ゴマンといる。
それを知らずに、「努力しています」と言うのはとても恥ずかしい。
そう思うなら、「自分はまだまだだな」と謙虚になれる。
どんな努力も厭(いと)わない人でありたい。
「努力しています」という言葉|人の心に灯をともす から