悩んだり、迷ったりする、というのは本来は、どちらを選択してもいいということ。
しかし、だからと言って、それをコインかじゃんけんで決める人は少ない。
そして、長い間、悩み、迷うことを繰り返す。
つきつめていくと、どんな悩みも迷いも、二者択一の選択になる。
やるかやらないか、右か左か、上か下か、AかBか。
人生は選択の連続だ、進学、就職、転職、独立、結婚、出産、離婚というドラマチックなものだけでなく、コーヒーか紅茶か、ラーメンかうどんか、ドーナツを買うか買わないか、というような日常における小さな選択は数多くある。
迷ったとき、それをコインで決められないとしたら、それは50対50の比重ではないということ。
たとえば、「では、Aにしたら」と言われて「Bならいいけど、Aはいや」と思うなら、Bにすればいい。
葉隠の中に「大事の思案は軽くすべし」という言葉がある。
大きなことを決めるときは、むしろ軽くやれ、ということ。
大事の思案を軽くできる人は、普段から肚を練って、自らを磨いている人だ。
大事は思わぬときにやってくる。
急に言われて決めなければならないこともある。
そんなとき、うろたえず、速やかに判断し、決断できる人は覚悟ができている人。
どちらを選んでも大差ないと思ったら、軽く決めること。
それを小林正観さんは、「迷ったときは、どちらに風が吹いているか、川が流れているかを宇宙にお任せしてみる」という。
それが「ご縁を感じたほうをやる」ということ。
迷ったときは「どっちでもいい」…
すべてのことは、やってみなければわからないのだから。