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文句や愚痴を言おうが、嘆(なげ)こうが叫ぼうが、事態は少しもよくはならない。
言えばいうほど、気持ちが滅入り、気分が悪くなるだけだ。
文句を言う人の心には、常に比較感がある。
まわりの誰かと比べてばかりいれば、どんなに幸せな人でも、不幸になる。
文句の反対が、言祝(ことほ)ぐこと。
どんな事態におちいっても、言祝ぐことができれば、そこから上昇することはあっても、落ちることはない。
「今ここ」を生きる人は、未来を憂えず、過去を悔(く)やまない。
文句という否定から入る人は、一瞬一瞬という今を生きていない。
言祝ぐということは、肯定すること。
「愛(め)でたい」は、「言祝ぎ」。
どんなときも、言祝ぐことができる人でありたい。