その人は「それは自分にもわからないが、こういう人は絶対に成功しないという条件はある」と答えられ、次の四項目を挙げられた。
一つは、言われたことしかしない人
二つは、楽をして仕事をしようとする…そういうことが可能だと思っている人
三つは、続かないという性格を直さない人
四つは、すぐ不貞腐(ふてくさ)れる人
省(かえり)みて、深くうなずけるものがある。
多くの人生の達人が教える人間学のエキスは、いつ、いかなる状態においても、常に精神を爽(さわ)やかに奮(ふる)い立たせることの大切さである。
精神爽奮(せいしんそうふん)。
いつも颯爽(さっそう)とした気分でいること。
そこに幸運の女神もほほえんでくるということだろう。
「言われたことしかしない人」は、気づきの少ない人。
気づきや好奇心がないから、自ら動こうとはしない。
指示待ち人間でもある。
リーダーとは最も対極にある人。
「続かないという性格を直さない人」は、忍耐や我慢が出来ない。
よき習慣を身につけることこそが続けるコツ。
どんな凡人も、長く続けることができれば、本物になる。
「すぐ不貞腐(ふてくさ)れる人」は、自分が甘えていることに気づかない。
不貞腐れることによって、自分の欲求を、言わなくても分かってほしいとアピールする。
だから、気に入らないことがあると、すぐに不貞腐れる。
「精神爽奮すれば則(すなわ)ち百廃倶(ひゃくはいとも)に興(おこ)る」(呂新吾)
精神がさわやかになって奮い立てば、多くのものが一斉に健全さを取り戻す。
その反対に、身体が弛緩(しかん)すれば、すべてに緩(ゆる)みが出て、ダメになっていく。
「いつも颯爽とした気分でいること」は、とても大事だ。
いつも颯爽とした気分でいること|人の心に灯をともす から