2011年7月16日土曜日

科学研究費補助金の減額交付

去る7月1日付けで、「平成23年度科学研究費助成事業(科学研究費補助金)の交付決定について」と題する文書が、独立行政法人日本学術振興会理事長名で、関係各研究機関代表者宛通知されました。

いわゆる科学研究費補助金の交付決定通知です。すでにお読みになった方もたくさんいらっしゃると思いますが、今回は、これまでとはやや様相が異なっており、大学をはじめとする各研究機関では、今後の対応に苦慮されているところもあるのではないでしょうか。

通知文のうち、気になる箇所を抜粋転載します。


このことについて、別添「平成23年度交付決定一覧」に記載の研究課題について、添付の「交付決定通知書」のとおり交付決定しましたので通知します。

つきましては、速やかに当該研究代表者に通知書をお渡しくださいますようお願いします。

なお、平成23年3月11日に発生した東日本大震災により甚大な被害が生じたことから緊急に財源確保が求められる可能性があり、今後の状況によっては交付額の減額変更を行う可能性があります。この場合、各研究課題の本年度交付する補助金の額は、今回の交付決定額にかかわらず減額されることとなりますので、当面、各研究者には、補助金の慎重な執行に留意していただくことが求められます。

また、国の財政事情に鑑み、本年度は、全ての研究課題について分割払いを行うこととなります。7月に、文部科学省より通知のあった補助金の支払い額の範囲内において、各研究課題の交付決定額の一部(交付決定額の7割に相当する額)が支出される予定です。

このことについて各研究者に周知するとともに、別紙5「平成23年度科学研究費助成事業(科学研究費補助金)の受領金額の請求について」を作成の上提出願います。なお、本様式の提出期限や貴機関における今回受領予定額及び各研究課題の支払予定額については、別途連絡します。


(関連記事)震災で科学研究費補助金3割カット? 通知で学者ら混乱(朝日新聞)