2013年4月24日水曜日

国立大学改革に向けた戦略

下村文部科学相は、昨日(4月23日)、政府の産業競争力会議において、国立大学改革に向けた当面の対応等についてのプレゼンを行いました。今後、この内容に基づいて、「国立大学改革プラン」が策定されるようです。



下村博文文部科学相は23日の産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)で、人材育成強化に向けた教育改革プランを発表した。成長産業への転職を促すため、社会人が専門知識を学び直せるように大学や専門学校の教育プログラム開発を助成。日本人学生の海外留学を倍増させるため民間資金を活用した奨学金も創設する。国立大教員へ年俸制を導入し、民間の優秀な人材も呼び込む。

文科省によると、2012年度に大学や専門学校で学んだ社会人は12万人。国内の産業構造の変化に伴い、職種転換が必要になるのは年間20万人に上ると推計される。同省は「新たな知識や技術の習得が重要」として、5年間で大学・専門学校で学ぶ社会人を現状の2倍の24万人に引き上げる目標を掲げる。

産業界と協力し、社会人向けの教育プログラムを開発する大学や専門学校に費用を助成する。例えば新エネルギー開発、都市再生、農林水産業の高度化など成長分野で活躍できるプログラム開発を促す。ほかにも、女性の職場復帰やシニア層の地域活動に役立つプログラムも支援する。

グローバル社会で活躍する人材の育成も強化する。日本人の海外留学生を現状の2倍の12万人にすることを目指す。学校での英語教育を強化するとともに、民間企業からの資金を活用し、留学希望者に奨学金を出す仕組みをつくる。

海外留学をしやすくするように、国際標準の秋入学の導入も促す。秋入学が拡大すれば、高校卒業から大学入学までの半年間を利用して海外留学する学生の増加が見込まれる。大学界と産業界が協力し、海外留学希望者の支援組織を立ち上げることも促す。

また、国立大教員に年俸制や民間企業からの報酬受け取りを本格導入し、優秀な民間研究者や外国人教員を呼び込む。日本と海外のトップ大学が共同で大学院を設置することも支援し、グローバル人材を育成する力を強化する。政府が6月にまとめる成長戦略に盛り込み、実現を目指す。


プレゼン資料(抜粋)

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