2010年4月24日土曜日

危機管理意識の欠如

今週の高等教育や大学を取り巻くニュースのうち、2つの記事が気になりました。

一つ目は、北海道教育大学の情報流出事件です。
最近は、官民問わず個人情報漏洩に関する報道に接しない日がないほどですが、このような事件はどんな大学でも起こりうるものです。完全な情報管理をめざせばきりがありませんが、最低限必要な情報管理レベルを認識して対応しておくことは必要です。”重要度=大”、”緊急度=大”、”難易度=易”という3つの条件を満たすものについては、直ちに対応すべきでしょうし、リスクの発生頻度が極小であっても、リスクの結果が極大となるものについては即対策を講じることが重要ではないかと思います。

二つ目は、東京大学の事務職員(課長、副課長)4名が、教員の研究費不正調査に際し、虚偽の報告書を作成し処分された事件です。
不正・不祥事が多いのも東京大学の特徴なのかもしれません。不正教員をかばってなのか、一流大学の面子をおもんばかってなのか、あるいは担当者としての責任逃れなのか理由はよくわかりませんが、かつては国家公務員であった国立大学法人の事務職員が、このような不適切な行為を行ったことは、他の国立大学法人で額に汗してがんばっている多くの事務職員を失望させるばかりではなく、国民の信頼を著しく失墜させました。関係者はこのことを重く受け止め真摯に反省していただきたいと思います。やや不思議に思ったのは、処分された課長さんや副課長さんには部長、局長という上司がいるはずなのですが、今回は無罪放免ということなのでしょうか・・・。

いずれの事件も、教職員の危機管理意識の欠如が大きな要因になっているのではないでしょうか。