大学職員の職能開発には様々な方法がありますが、近時、アドミニストレータ養成のためのコースを設置する大学・大学院も見受けられるようになりました。しかし、通学できる恵まれた環境にある大学職員は残念ながらごくわずかです。そこで、テレビ・ラジオを利用した通信制の「放送大学」の活用は、有効な職能開発方法の一つとして今後益々重要になるのではないかと思います。
国立大学法人では、法人化以前から、大学が行う組織的研修の一つとして放送大学の受講を位置付けてきました。しかし、どちらかと言えば、語学など教養的な科目に限定され、効果の検証も行われず、税金の使い方としてはやや問題ありといった状況でした。
放送大学を各大学のSD活動に活用することの重要性の高まりが影響したのかどうかはわかりませんが、最近では、大学職員の職務に関係の深い授業科目が増えてきており、多くの国立大学法人では、入学料や授業料を大学が負担し、大学職員のスキル向上に向けた積極的な取り組みが進められてきています。
放送大学では現在、平成22年度2学期(10月入学)の出願募集を行っています。そこで、大学職員の業務に関係しそうな授業科目を少し広めに拾ってみました(順不同)。参考にしていただければ幸いです。
教養学部
問題発見と解決の技法(’08)
私たちは職場だけでなく、地域や個人の生活においてもさまざまな問題に直面し、何とか解決方法を見つけようと悩んでいる。問題解決の仕方に方法があるのであろうか。ここでは問題とは何かから始まり、問題の見つけ方、解決の手順、解決に必要な情報をどのように収集・整理し分析するのか、解決に必要な考え方とは何かなど一連の過程を通して解決策を見いだしていく科学的技法を学ぶ。また、その過程で思考や発想などを目的に沿って他人に伝え、理解してもらうための基本的な技術を習得する。そして、ここでの学習が 実際に応用できることをねらいとして、さまざまな分野から問題解決の具体的な事例を集めて紹介する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/kiso/s_1120409.html
経営学入門(’07)
経営学入門として、経営学で明らかにしようとしている基本的な課題について解説する。企業はヒト・モノ・カネ・情報から成り立っている。従って、これらの経営要素を組み合わせる仕組みとしての株式会社制度や組織、もの作りの仕組みとしての生産システム、ヒトを動かす仕組みとしての人事労務管理、カネの動きを統制する財務管理、社会における企業の新しい役割などを企業経営の視点から学習することを目指している。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ippan_syakai/s_1124307.html
マーケティング論(’08)
今日のビジネス活動を考える上で、マーケティングは欠くことの出来ないものとなっている。マーケティングの考え方やフレームワークは、営利企業だけではなく、大学、病院、自治体など、非営利組織においても注目を集めている。その一方、マーケティングを断片的に捉えたり、誤って理解している人々も少なくない。この講義では、マーケティングの基本的な概念から、実際のビジネス・ケースまでを体系的に解説し、マーケティングの全体像を明らかにしていく。また、必要に応じて実務家を招き、実際のビジネスにおけるマーケティングについて語ってもらう。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1540807.html
管理会計(’10)
管理会計の目的は、企業で行われる様々な経営意思決定と業績管理に有効な会計情報を提供することにある。本講義では管理会計の役割を意思決定を支援する役割と業績を測定・評価して企業価値を高める行動を動機づけるコントロールの役割に分けて、それぞれの理論を解説する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1541110.html
初級簿記(’10)
簿記はおよそ500年前から存在し、「ビジネスの言語」ともいわれ、今日の企業社会においても欠かせないものとなっている。本講義では、商業簿記に関する知識・技術の網羅的な習得を目標としている。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1540726.html
官民の人的資源論(’09)
日本の経済は、民間部門と公的部門に大きく分類される。それぞれの部門で働く人々の雇用管理がどのようになされているかは大きな関心事であると考えられる。しかしながら、一般的な人的資源管理論は民間部門を対象に解説されてきた。そこで、この授業では公的部門の人的資源管理が付け加えられている。さらに、日本の人材育成に関する行政の役割にも言及する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1542605.html
NPOマネジメント(’07)
今日、今までにない速度で社会が変化し、明治近代国家誕生後に形成された既存のシステムでは対処できない様々な問題が生まれている。なかでも政府・自治体がこの変化に対応できず、公的サービスの提供に限界が見え、担い手の多様化が強く求められている。こうした中で地域社会における福祉施設の経営等のサービス供給、まちづくりや環境保全、国際協力等を進める民間非営利組織(NPO:Non-Profit Organization)の活動が活発に展開されてきている。こうした背景と組織経営の実態及び課題を理解する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1543407.html
組織運営と内部監査(’09)
組織運営の成否を決めるのは内部監査の成否であると言っても過言ではない。本講義では、組織の外にいてはなかなか実感する機会がない内部監査について、その目的や手続きの実際について多面的に検討することによって、内部監査の重要性を理解することを目的とする。また、すでに組織運営に携わっている人には、内部監査についての再整理と新たなる知見を与えるものと期待される。なお、本科目は、(社)日本内部監査協会から支援を受けています。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1543113.html
社会と知的財産(’08)
21世紀の情報社会(知識社会)における「知的財産」の意味を考え、工業社会とは異なる各産業や経営モデルにおける「知的財産」の現状と課題を概観する。また「創造」「保護」「活用」からなる知的創造サイクルを早く・大きく・強く回すための知財マネジメントのポイントを理解する。ただし、ここでいう知的財産とは、特許権、実用新案権、意匠権、商標権などの 「産業財産権」を中心とするが、著作権、育成者権、不正競争防止法に基づく権利なども含む(著作権法については別科目を参照されたい)。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ippan_syakai/s_1542303.html
身近な統計(’07)
高度情報化社会が謳われる中で、私たちの身の回りにはテレビや新聞・雑誌・インターネット等を通して多種多様な統計情報があふれています。本講義では、統計の基本的な考え方、データの統計的活用の理論と方法を解説するだけではなく、諸種の統計情報が企業や行政の意思決定および社会・経済・自然現象の解明に具体的に活用されている事例を(VTR映像で)紹介します。また、更に具体的な理解を深めるため、身近なデータの表計算ソフトを使った簡単な分析方法も説明します。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/kiso/s_1132903.html
経済学入門(’08)
経済学は生まれて230年の比較的若い学問です が、一方で社会科学の女王と呼ばれるほどの論理的厳密性を追究すると同時に、他方で実社会の問題解決という要請に応えようとしてきました。この講義では現 代経済学の基本的な考え方と、その応用の仕方について考えてみましょう。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ippan_syakai/s_1120700.html
社会調査(’09)
現代社会を特徴づける人間活動の1つである社会調査について、その進め方(調査内容の決定、調査対象の決定、調査の実施方法、調査結果の分析方法とまとめ方)を知るとともに、その歴史と成果について学習する。個人が身の回りからさまざまな情報を得る場合と社会調査との違いに着目しながら、細かい技法よりも、基本的な考え方を修得することを目指す。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ippan_syakai/s_1121200.html
社会統計学(’07)
社会調査や実験から得られたデータをもとに、統計的分析を行なうための基礎を学ぶ。その際、因果推論の方法、すなわちクロス表分析、検定、分散分析(F検定)および回帰分析による仮説検定を中心に講義をすすめる。そして、初等統計学の基礎知識に関する理解を十分深めた上で、実践的な分析技法にすすむ。また、講義のなかでは、実際の分析例を数多く紹介し、受講者には単に講義を聞くだけでなく、例題や練習問題を解くことを課す。したがって、受講に際して、とくに3回目以降は、電卓(平方根を開く機能とメモリー機能のあるもの)および筆記具を用意すること。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ippan_syakai/s_1124102.html
情報科学の基礎(’07)
身近な情報機器であるパーソナルコンピュータの動き方や実際の仕組みを導入として、情報機器を実際に実現しているのは手順を記述するプログラムであること、実際のプログラムの概略、及びその動作能力の源泉である数学的万能性を、平易な例を用いて解説する。さらに、現実的なコンピュータ処理の複雑さとそれを実現するプログラムの大きさを理解することによっ て、現代の情報システムの全体像とその限界を示す。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ippan_shizen/s_1231502.html
現代経済学(’09)
私達の欲望に限りはないが、資源には限りがある。その限られた資源を様々な欲望を充足するために配分しなければならないが、私達は市場経済という経済体制を用いることで、それを無意識のうちに行っている。市場経済とは多くのお金を支払う人が多くを購入できるという経済システムであり、ミクロ経済学とマクロ経済学という2つの分析手法を用いて、市場経済の果たす資源配分について考えていく。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1531603.html
統計学(’09)
現在社会においては、情報通信技術や測定技術の進展によって、大量のデータが収集され、蓄積されています。この蓄積されたデータの中にはさまざまなバラツキが含まれており、バラツキを持ったデータの中から本質的な特徴を把握する能力が、現在を生きる私たちには必要とされています。本講義では、確率的なモデルの基本的な特徴を解説し、それを利用した基本的な統計手法を紹介します。また、複雑な現象を把握するために必要となる、回帰分析を中心とした統計手法についても説明していきます。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/shizen/s_1861905.html
情報ネットワークとセキュリティ(’10)
IT技術を支える情報通信技術に関する基本的な事柄について説明する。またこうした技術を安心して利用できるために必要なセキュリティ技術および情報リテラシーについて述べる。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ningen/s_1551515.html
政治学入門(’07)
「政治」を理解するうえで不可欠の、基本的な政治学的概念や理論について紹介することにしたい。特に、政治における重要なテーマである「民主主義」を軸にしながら、政治思想における重要な概念や民主政治を支える様々な制度、マスメディアや利益団体といった中間集団、選挙制度と投票参加・投票行動について説明していきたい。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ippan_syakai/s_1123807.html
著作権法概論(’10)
情報社会あるいは知識基盤社会と呼ばれる今日において、知的財産の創造を促進し、その有効かつ適切な活用を図る上で、知的財産権に関する法制度が重要な役割を果たす。知的財産権制度の中にあって、小説や音楽、レコード、映画、アニメ、プログラムなどの著作物等を保護する著作権法は、特定の職業に携わる方々のみならず、全ての人々にかかわる法律であり、 この講義では、著作権制度の基本的な事項及び実際的な課題について総合的に学習を進めていく。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1590804.html
心理カウンセリング序説(’09)
臨床心理学における「カウンセリング」について、もっとも基本的なことを検討する。現在の日本においては、カウンセリングという言葉は、「受容的に話を聞くこと」とか、ほとんど「ガイダンス」とか、 「オリエンテーション」と言った意味で使われることも稀ではない。本講では、臨床心理学的な問題や症状を抱えた方々、すなわち、クライアントが自らの問題や 課題と取りくむためにセラピスト(=カウンセラー)の許を訪ねて開始される心理療法という意味での「心理カウンセリング」について系統的に学習する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/sinri/s_1522310.html
社会学入門(’10)
社会学の基礎的な概念と社会の基礎となる集団の特質についての理解を深めること、また、現代社会が直面する変動の諸相について正確な知識と理解を得ること、このことを目的として全15回にわたり講義を実施する。人間は、その成長に伴って、自己の属する集団を徐々に拡大させてゆくが、前半ではできるだけこの過程に即した説明をおこなう。後半では、日本の社会の変動に焦点を当て、また、社会学の中で重要な位置を占める社会調査についても講義する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ippan_syakai/s_1122312.html
財政学(’10)
国・地方を合わせた借金の残高が2009年度末 には800兆円(GDPの1.6倍)を超えるなど財政再建が急務の課題になっている。一方、高齢化に伴い、今後社会保障給付費(年金、医療、介護等)が増加していくも のと懸念されている。格差の拡大から、福祉の拡充など再分配への要請も高まっている。さらに地域経済の低迷により財政難に陥った地方自治体も数多い。我が国の財政(国・地方)は現在、将来に渡って困難な課題が山積しているのである。財政は全ての国民にとって身近な問題である。医療や年金に限らず、日常、享受している地方公共サービス(ゴミの収集、衛生管理、公園や道路の整備)、あるいは国防や治安も、国や地方といった公共部門によって提供されている。また、社会保障の財源として消費税の増税や社会保険料の引上げなど、国民の負担増を求める改革が議論されている。この講義では経済学の視点から財政の理論を学ぶとともに、財政(公共部門)に関わる諸問題(税制改革、社会保障など)について考えていきたい。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1531719.html
日本国憲法(’05)
比較憲法史や憲法の一般理論などの成果を踏まえつつ(1~3)、現行の日本国憲法が定めている統治構造(4~9)と権利保障(10~15)について、主要な論点を取り上げながら検討を加えることを通して、憲法に対する理解をより深めることができるよう努めたい。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ippan_syakai/s_1127810.html
市民生活の財産法(’06)
民法は、私人間の関係について規律する基本的な法である。民法全5編は、財産に関する総則、物権、債権の3編と家族に関する親族、相続の2編とに大別できる。本講義は、このうち、財産法について概観するものである。限られた時間で、民法の条文のすべてについて、詳細に説明することはできないので、重要な制度・仕組みを紹介するにとどまらざるを得ないが、民法以外の特別法についても、可能な限り、言及する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1831020.html
行政法と市民(’06)
行政法(総論)の入門講義を行う。行政法は、行政組織法・行政作用法・行政救済法から成るが、後二者に重点をおいて、全体を概観する。特に、行政(役所とその仕事)抜きでは生活できないが、受動的な行政「客体」にとどまるわけではない私たち「市民」の目を大事にしたい。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1830228.html
現代行政分析(’08)
日本の行政に仕組みを概観すると同時に、それがどのように作動しているかを経験的な分析に基づいて明らかにする。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1531000.html
現代日本の政治(’07)
現代日本の政治を理解するために、選挙制度や、政党、議会、官僚制など日本の政治制度と政治アクターについて説明を行った上で、それらの制度や政治アクターが、実際の政策過程においてどのような働きをし、どのような形で日本政治の特徴を形づくってきたのかを説明します。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/syakai/s_1538705.html
基礎教育学(’07)
日本の教育は、今、「危機」に瀕していると言われ、様々な改革が実施されている。しかし、その改革は時代や社会の変化に適切に対応するとともに、教育の本質に適ったものであろうか。転換期にある日本の教育改革の現状を検証し、そのゆくえを探るために、グローバル化・IT化・知識社会化が進むなかで、教育の「基礎・基本」をどう捉え、子どもと家庭や学校(大学を含む)、社会などをめぐる諸問題をどう解決するべきかについて多角的に考察する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ippan_jinbun/s_1111604.html
生涯学習と自己実現(’06)
生涯学習社会への移行が叫ばれる今日、生涯学習は、私たちをどこへ導いてくれるのだろうか。本講では、人間の自己実現というひとつの方向目標を手がかりとして、発達論と学習論を軸に、生涯学習をめぐる 問題を考えていきたい。あわせて、生涯学習社会がかかえる今日の社会的な問題をもともに考えていきたい。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/sinri/s_1510703.html
地域教育の創造と展開(’08)
学校・家庭・地域の連携・協力・融合が今日的な課題になっている。本科目では、学校教育、社会教育そして家庭教育が地域社会のなかでどのような形で実践されているかについて「地域教育」という新たな概念を用いて考察する。地域社会が急激に変動するなかで、さまざまな「教育問題」が多発化している。学校や家庭だけでは解決できない多様かつ深刻な問題の解決を探るために、今、「地域の教育力」が求められている。専門科目として、教育学、教育社会学の理論を学ぶとともに全国各地の実践事例を詳細に検討しつつ、 その解決の糸口を探りたい。学校の教員、教育行政担当者、PTAをはじめ地域の教育関係者の「生の話」を通してさまざまな教育問題の解決に向けての課題を展望する。放送メディア(ラジオ)の特性を生かして、受講者が自らの経験的実践を踏まえて、その経験的実践と教材を対比しつつ考え、地域住民としての生活実態・教育ニーズに即した形での実践的学習を深めてくれることを期待している。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/sinri/s_1520601.html
学校教育論(’08)
わが国ではこれまでになかったほど学校教育に注目が集まっている。特に、これまで看過されてきた学校内部の問題、たとえば、カリキュラム(学習内容)、学校・学級での生活や人間関係、そして学校改革の可能性などへの関心は高い。この科目では、学校社会学、学校心理学、及び学校経営学を専門とする立場から、学校教育をその基礎から理解し、現下の問題の本質と背景、発生のメカニズムを把握した上で、今後を実践的に展望する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ippan_jinbun/s_1110608.html
教育社会学(’07)
人は生まれながらにして人間であるわけではない。家族という基礎的な小集団の中に生まれ、親密な人間関係を通じて自我の基礎を形成し、やがて一般化された人間関係が縦横に展開する社会集団との接触を通してその社会の文化と規範を身に付けることにより、一個の自律的な人間となるのである。その意味で人間はすぐれて社会的な存在であるといえる。本講義では、人々が生まれ、育ち、学び、働き、さらに自らの子ども達を育て、自己を実現していくというプロセスを縦糸とし、人々がそのプロセスの各段階で関わっていくさまざまな教育の在りようを横糸として、社会的な営みとしての教育の意味と本質を解き明かす。あわせて最近の教育状況とそれを巡る環境の変化および今後の課題や展望についても検討する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/sinri/s_1524909.html
現代の教育改革と教育行政(’10)
現在進行している教育改革を、主に、教育行政の法制度やその運営の観点から考える授業科目である。教育行政とは、国や自治体の公権力による教育経営であり、教育行政学はそうした公権力の機能を踏まえて、教育経営に関係する様々な主体間の権利義務関係や役割を明らかにしながら、政策目標を実現していく政策立案と検証、法制度・組織づくりやその管理・経営を研究する学問である。授業では、国、自治体の教育行政制度と機能、学校の組織・運営と管理、教員の職能開発と人事管理政策、学校改革の論議・動向等を学び、日本の教育行政の実際と今後の課題を考える。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/sinri/s_1520911.html
教育の社会史(’08)
現代の教育の問題群に、歴史学の方法によるアプローチをこころみる。そのために、学校に収斂させるのではなく、社会に埋め込まれた人間形成のあり方に視点をすえて「教育の社会史」を描く。おもに17世紀以後の日本の教育史をたどるが、なかでも知を伝達するメディア、身体や時間の近代化、試験の歴史、教育におけるジェンダー、移民社会にみる異文化教育の特質など、高度情報化とグローバル化を見通した主題に留意する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/sinri/s_1520300.html
コミュニケーション論序説(’07)
「人から人へと何かを伝えるというのはどういうことか」「人から人には何が伝わるのか」という2点をテーマに、コミュニケーション学の枠組みを骨格に据えつつ分野横断的な内容を組み立てる。毎回のテーマにそったゲストをお呼びして、それぞれの分野で、何をどう伝えようとしているのか、何がどう伝わっているとみなされているのかを話して頂く。様々な分野への興味を開花させるきっかけとなるような話題の提供を心がけたい。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/kiso/s_1112317.html
日本語表現法(’07)
小論文やレポート類などを、考えを表現する文章ととらえ、その書き方を実作の分析を通じて学ぶ。特に生涯学習の観点から、表現したいことがらを持っていながら、それを意識して顕在化し具体的な言語表現としてまとめる術がわからない、という学生を念頭に置き、自らの考えを、読み手が理解しやすいように表現する方途の基礎を、【基礎】【応用】【発展】各5回の段階を追って身に付けていく。各段階は、模擬的な実作を分析・解説する形で進めると共に、表現の力と表裏関係にある、文章を読み取る力を養うことにも配慮する。これらの学習を通じて、文章表現の基本的な手法を身に付けると共に、自らの言語表現に自覚的になっていくための視点を提供する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/kiso/s_1112503.html
現代の会計(’08)
会計上のトピックスが一般紙にもしばしば登場してくる。会計および監査が今日ほど社会の注目を受けることはかつてなく、会計制度の大変革いわゆる「会計ビッグバン」が社会経済に大きなインパクトを与えている。この大きく変容する現代の会計を読み解くため、「歴史」、「理論」、「社会」の3つの視軸をとおして講義を進める。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/ippan_syakai/s_1121006.html
大学と社会(’08)
今日、大学は学問の研究や高等教育の場としてほとんどの社会に普及しており、いずれの社会のどの大学にも大学としての共通点がみられる。しかし、それぞれの社会に存在する大学は多種多様で、大学と社会との関係もさまざまである。本科目では、ヨーロッパ中世社会に誕生した大学が近代日本に導入される歴史的経緯をふまえ、現代日本における大学と社会との関係を、グローバル化や高度情報化、学習社会化など社会変化というマクロな観点から学ぶとともに、大学の活動と機能について理解を深める。大学の組織・運営 や大学改革の動向と課題についても学習する。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/kyouyou/B/sinri/s_1520407.html
大学院
教育経営論(’08)
現在、日本では教育改革が進行中であるが、今日の改革が従来と大きく異なるのは、国の教育行政から学校単位の経営に至るまであらゆるレベルで問題が生起し、それらに対応した改革が同時進行的に取り組まれている点である。講義では、国、自治体、学校の各段階における教育システムの現状と問題、改革の論議・動向等を概観し、これからの教育システムの改革と経営・運営上の課題を考える。現在の教育システムとそれが直面する諸問題、そして、それらに対する対応策=政策課題について、教育の経営・管理という観点から学習することを目的とした科目である。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/daigakuin/B/ningen/s_8940282.html
大学のマネジメント(’08)
近年、大学を巡る諸環境は大きく変化し、とくに18歳人口の減少は私学経営に大きな影を投げかけ、また国公立大学においては法人化後の大学運営に格段の工夫が求められている。さらに雇用構造の変化や科学技術の高度化、大学マーケットのグローバル化などに対応するためには、従来の大学事務処理を遥かに超えるマネジメントの革新が求められている。本科目では、これらの変化に対応するための知識や考え方を、大学事務職員を始めとする関係者に身に付けさせることを目的とする。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/daigakuin/B/syakai/s_8930392.html
経営システム1(’06)-企業の公的経営
受講者が関心をもつテーマや修士論文で取り上げようとするテーマをより広い学習分野の中から選択できるよう「経営システム」は、講義内容を大きく、二つに分けた。前半の第部では私企業(民間企業)の経営を対象とし、後半の第部では公企業の経営を対象とする部分から構成させるよう努力した。それぞれの分野の重要問題を簡潔に学ぶことにしよう。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/daigakuin/B/syakai/s_8930252.html
コーポレート・ガバナンス(’09)
最初に自治体と政策を検討するための、政治的サイクルと政策的サイクルという枠組みを提示する。次に自治体の政治行政の制度的枠組みと近年の改革について説明をする。さらに、自治体とコミュニティ、住民の関係を概観し、これらをつなぐ自治体の諸政策の課題を検討する。最後に、現代の自治体と政策のあり方を歴史的・比較的文脈の中に位置づける。
http://www.u-air.ac.jp/hp/kamoku/H22/daigakuin/B/syakai/s_8930538.html
《追記》
放送大学のススメ<前編>(2010年07月07日 N.IDEMITSU-Blog)