小林正観さんは、「「運」は「動」より生ず」と言う。
これを「運動」と呼んだ。
実践すること、行動することが、「結果」を生むからだ。
実践すれば必ず、「運」がやってきて、楽しく、おもしろい現象が起こるという。
あの伊藤博文が「一たび動けば雷電のごとく、発すれば風雨のごとし。周りの者は、ただただ驚き、呆然とするばかりで、敢えて正視する者すらいない。それこそ我らが高杉さんのことだ」と評した、高杉晋作はこんな唄を残している。
「真(しん)があるなら今月今宵(こんげつこよい) あけて正月だれも来る」
このままでは幕府によって長州はつぶされる、もし、国を思う気持ちがあるなら、今集まれ、という思いを込めて即興で作った唄だと言われる。
それを、幻冬舎の見城徹氏は翻訳してこう言った。
「情けあるなら今宵来い。明日の朝なら誰も来る」
人は、2回、3回と誘っても来ない人は、二度と誘おうとは思わない。
情けが感じられないからだ。
人と人との関係は、すべからく「情」によって動く。
理論や理屈ではない。
情の人は、動の人だ。
「行動範囲を広げること」
まわりから誘われ、声をかけられる人でありたい。
(出典)行動範囲を広げること|人の心に灯をともす