北海道教職員組合による違法献金問題。子ども達に極めて大きな影響を与える学校の先生達の不正には、唖然とするばかりです。国民意識との乖離がありすぎる。もしや大学でも同様のことが行われているのではと不安でたまりません。
それなりの理由や歴史的背景はあるのでしょうが、組合活動を含め、なぜ教育者がこのような行動をとるのか、普通の国民感覚からは全く理解できませんし、情けない限りです。
【主張】北教組幹部ら逮捕 公金流用の悪質さ解明を(2010年3月2日 産経新聞)
北海道教職員組合(北教組)の幹部らが、民主党の小林千代美衆院議員の陣営に違法に選挙資金を提供したとして札幌地検に政治資金規正法違反容疑で逮捕された。
政治的中立が求められる教職員の団体が選挙の集金組織となり、本来教育の質向上に使われるべき税金の「主任手当」が裏金としてプールされ流用された疑いがある。事実とすれば悪質であり、教組の違法な資金提供について徹底解明してもらいたい。
北教組側の逮捕者には、委員長代理の長田秀樹容疑者や書記長が含まれる。長田容疑者は昨年8月の衆院選で小林陣営の選対委員長を務めていた。組合ぐるみで特定政党の政治家を支援し、違法献金を重ねていたのである。
さらに問題なのは、小林陣営への違法な選挙費用に充てられた疑いがもたれている「主任手当」は、「教務主任」や「学年主任」などを担当した教員個人に支給される公金であることだ。北教組では主任教員である組合員に拠出させ、プールしていたという。この金を北海道教育委員会に返還し、道教委がその都度、北教組に返送していた時期もある。
教育公務員特例法で、教職員の政治活動、選挙運動は禁じられている。だが罰則規定がないこともあり、北教組では教職員を動員した違法な選挙活動を行っている問題が以前から指摘されていた。
今回の事件発覚後も、北教組が家宅捜索を受けた2月15日付で北教組石狩支部が「捜査状況を見守る」とした上で、これまで同様に選挙運動強化を求める内部文書を出していた。
組合ぐるみの選挙は北教組だけの問題ではない。過去に日教組傘下の山梨県教組で同教組出身の民主党の輿石東氏(現参院議員会長)を支援するため、組合員から寄付金を集める政治資金規正法違反事件があった。
今回の事件で小林議員本人は「知らなかった」などとし、職にとどまっている。民主党は鳩山由紀夫首相や小沢一郎幹事長をめぐる規正法違反事件で全く自浄能力を示さなかったが、新たに浮上した教組の裏金について調査と説明が求められる。
平野博文官房長官は、今回の北教組幹部逮捕を「極めて遺憾」としながら「個別の事案」としてコメントしなかった。民主党の重要な支持母体である教組の不正に知らないふりは通用しない。
【北教組問題】ヤンキー先生、「ひどい実態」暴露(2010年3月3日 産経新聞)
かつて北海道の私立高校で教(きよう)鞭(べん)をとっていた「ヤンキー先生」こと、自民党の義家弘介参院議員が3日の参院予算委員会で質問に立ち、幹部逮捕で揺れる北海道教職員組合(北教組)の実態や北教組を含め日本教職員組合(日教組)の支援を受ける民主党の姿勢を激しく追及した。
義家氏は現職教員の証言として、北教組の教員に支持者獲得のノルマが課され、「選挙に莫大(ばくだい)な公金を原資とした裏金を使い、先生たちを違法に動員して自分たちのイデオロギー実現のために議席を買っている状態だ」と非難した。
さらに1月に北教組支部が作成した「日の丸・君が代強制」反対のための内部文書を示し、校長への抵抗方法や「強制」された場合の超過勤務拒否といった「裏マニュアル」を暴露。平成18年に民主党の輿石(こしいし)東参院議員会長を支援する山梨県教職員組合幹部が政治資金規正法違反罪で略式起訴され停職処分になったが、昨春、小学校教頭に昇進した例も紹介した。
義家氏の「波状攻撃」に鳩山由紀夫首相は「偏向した考え方を変えないとか、違法行為があることは許されない」と答弁した。