ある日、エジソンは彼のもっとも有名な発明である白熱電球について、若い記者からこんな質問を受けた。
「電球を完成させるのに、1年以上も実験し、5000回も失敗したそうですが、そのときはどういうお気持ちでしたか?」
エジソンは記者の顔を見て、こう答えた。
「5000回も失敗した?そんなことはないよ。うまくいかない5000通りの方法を発見するのに成功したんだからね」
エジソンは、失敗を成功への布石と考えて努力を重ねた。
週に100時間以上も働き、世界史上もっとも多くの発明をし、生涯に1000を超える特許を取得したことで知られている。
また、19世紀末に設立したエジソン電気照明会社は、ゼネラルエレクトリック(GE)という世界最大の総合電機メーカーにまで発展した。
自信を持ち続けるうえでもっとも重要なことは、失敗を前向きにとらえることだ。
失敗したからといって失敗者ではない。
失敗の代償とは、成功の価値を理解するための「授業料」なのだ。
何かに挑戦すれば失敗するのは当然である。
失敗したことが一度もないとすれば、失敗するだけの価値があることに挑戦していない証しである。
本当の失敗とは、挑戦するのをあきらめることだ。
失敗しても絶望してはいけない。
失敗は一時的な回り道にすぎず、さらに前進するための起爆剤なのだ。
失敗へ恐怖が、行動を起こすうえで障害になることがある。
過去の失敗を思い出すと、怖くて前進できなくなるのだ。
しかし、後ろを振り返ってはいけない。
目標を達成できなかったときは、エジソンと同じように「うまくいかない方法を発見するのに成功した」と自分に言い聞かせるといい。
失敗を重ねるたびに、うまくいく方法の発見に近づきつづあると考えるのだ。
勇気を出して失敗する人だけが、成功をおさめることができる。
失敗の割合を2倍に高めるといい。
そうすれば経験が2倍に増え、障害を乗り越える知恵が得られる。
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トーマス・エジソンはこんなことも言っている。
「私たちの最大の弱点は諦めることにある。
成功するのに最も確実な方法は、常にもう一回だけ試してみることだ」
「しつこい」というとあまりいい意味では使われないことが多い。
「くどい」とか、「煩(わず)わしい」とか「執念深い」という意味で使われるからだ。
しかし、成功した人をみていると、たいていの人がこの「しつこさ」を持っている。
それは、いい意味での「あきらめない力」であり、「へこたれない」、「くじけない」、「めげない」というネバーギプアップの精神だ。
「うまくいかない方法を発見するのに成功した」
何度失敗してもめげずに挑戦し続ける人でありたい。