『元外務大臣で戦犯になった広田弘毅(こうき)さんが、外務省の欧米局長のときに後の首相、幣原(しではら)喜重郎に嫌われて人事異動でオランダ公使に飛ばされるんです。
当時はオランダと日本は通商がなかったので、この移動は左遷でした。
皆はこれを心配しましたが、当の本人は平気のへっちゃら。
そのときの心境を得意の狂句で吟(よ)んでいます。
「風車 風が吹くまで 昼寝かな」
風車はオランダのトレードマーク。
彼はオランダへ飛ばされる、オランダは風車が有名、風車は風が吹かないとどうにも仕方がない、風が吹くまで昼寝かな、と詠んだわけですね。
彼はのほほんとしていたけれども本当に昼寝をしていたわけではもちろんありません。
その逆境時に、外交的ないろんな情報を集めて勉強するんです。
そして再び中央に戻ってソ連の大使になったときに、その成果を発揮して成功を収めたのです。
彼は機が熟するのを待ったわけです。
慌てることなく、じっくりと。
物事にはいいときも悪いときも必ず“流れ”がある。
これに抵抗してはダメだと思うのです。
無理して慌ててもいい結果は得られません。
たとえ逆境の中だろと腐らずにいれば必ずチャンスはやってくる。
そのときのために努力を続けること。』
(つまずくことが多い人ほど、大きなものを掴んで成功している。 日本人への遺言/マガジンハウス)より
人生にはいいときもあれば、悪いときもある。
大事なのは、そのとき、くさらないこと、なげやりにならないこと、へこたれないこと。
やる気を失わず、ニッコリ笑ってじっと時期がくるのを待つ。
人生の中の「待つしかない時間」。
どんな心構えでいるか、天は見ている。
「いいときも、悪いときもある」という言葉を胸に刻みたい。
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