ハーバード大学教授を務めた、19世紀の著名な心理学者ウイリアム・ジェームズは「人間の本性の最も根源的な特徴は、自分を評価してほしいという欲求である」と言っている。
あなた自身のことを考えてみよう。自分の努力を認めてほしいと思っているはずだ。だから「よくできたね」とか「あなたのおかげで助かったよ」と言われると幸せな気分になる。それは他の人たちも同じだ。自分がほめられることばかり求めるのをやめて、まず人をほめることを始めてみよう。
では、相手の努力を認めて評価するときに考慮すべきことは何か。
- 感謝の言葉を述べる習慣をつける。誰かが仕事を手伝ってくれたら、メールか手書きのハガキを送ろう。電話でもいい。レストランでいいサービスをしてもらったら、ウエイターやウエイトレスにお礼を言おう。相手はあなたの言葉に感謝するし、あなたも気分がよくなる。
- 誠意をこめて相手をほめる。しらじらしいお世辞を言うと、相手はあなたに下心があることを見抜く。ほめ言葉は相手を利用するために使ってはいけない。相手をほめるときは、真心をこめてほめるのだ。
人をほめる習慣をつけて、確実にそれを実践すれば、あなたはその他大勢から抜け出し、さらに成功をおさめることができる。自分ひとりの力だけでは決して成功できない。成功するには、他の人たちの協力が不可欠だ。あなたが周囲の人たちの努力を認め、高く評価するなら、その人たちはあなたに一層協力してくれるようになるだろう。(ジェフ・ケラー「成長の法則」より)