でも、あなたの5は本物ではありませんね。
あなたは自分だけ分かればいいと思っているんじゃないの。
クラスの中で自分を比較しちゃだめ、他の人に偉そうに言ったらいけない、分からない人に教えてあげて初めてあなたの5は本物になる。
いくら100点とってもみんなのために使えない100点なんか意味がない。
あなたは頑張ったけど自分のことだけで一所懸命だった。
来年は私の言う本当の5にしてみなさい、そのような立派な人になるように、ずっとあなたのことを見てますよ。
竹内 昌彦(社会福祉法人岡山ライトハウス理事長)
小学校の時に両目の視力を失いながらも、両親・教師・友達の支えを得て盲学校の教員となられた竹内さん。
冒頭の言葉は竹内さんが中学一年生の時に出会った社会科の中原先生の言葉です。
中原先生のおかげで勉強が面白くなり、通知表に「5」が並び、クラスで得意げだった竹内さん。
そんな竹内さんを中原先生が呼び「よく頑張ったね」と褒めてくれた後の言葉だそうです。
この話を聞いた竹内さんは、今まで以上に逆境にも前向きに物事を考え、勉強にも励んで、盲学校で教員となり、また教頭にもなられました。
今は発展途上国で盲学校を作る活動を地道に続けられているそうです。
作家の石川達三氏の言葉にこんな言葉があります。
『若い人たちはよく、「生きがいがない」と言います。
それは当たり前のことです。
孤立した人には生きがいはない。
生きがいとは人間関係です』
悩むのも人間関係であれば、喜びを運んでくれるのも人間関係ですね。
自分の長所を出し惜しみなく他人のために使いましょう。
本当の「5」とは|今日の言葉 から