2021年6月27日日曜日

経済財政運営と改革の基本方針 2021|大学関係抜粋

経済財政運営と改革の基本方針 2021|令和3年6月18日閣議決定

第2章 次なる時代をリードする新たな成長の源泉~4つの原動力と基盤づくり~

2. 官民挙げたデジタル化の加速

(3)デジタル人材の育成、デジタルデバイドの解消、サイバーセキュリティ対策

全国の大学・高等専門学校・専門学校等において数理・データサイエンス・AI教育の充実や、デジタル関連学部や修士・博士課程プログラムの拡充・再編を図ることとし、モデルカリキュラムの普及、国際競争力のある分野横断型の博士課程教育プログラムの創設、ダブルメジャー等を推進する。デジタル人材の裾野拡大のため、職業訓練と教育訓練給付のデジタル人材育成への重点化を図ることとし、デジタル関連プログラムの拡充等の強化を行う。

(8)分散型国づくりと個性を活かした地域づくり

地域の知と人材が集積する地方大学の力を強化する政策パッケージを本年度中に策定し、STEAM 教育を中心とした人材育成や研究開発により地方の産業創出を推進する。東京圏の大学の地方サテライトキャンパスの設置を促進する。専門高校・専修学校において、地域の産業界等との連携・協働による実践的な職業教育を推進する。

5. 4つの原動力を支える基盤づくり

(1)デジタル時代の質の高い教育の実現、イノベーションの促進

高度人材教育や起業家教育を強化するため、企業等と連携・協働した教育プログラムの実施、高等専門学校の高度化・国際化、大学の学部段階における文理融合教育、キャンパスの共創拠点化 等を推進する。各地方自治体や企業等による奨学金返還支援を促進するとともに、貸与型奨学金について返還困難者に対する返還支援 を着実に推進する。感染症による影響を含め、高等教育無償化等の実施状況の検証を行い、中間所得層における大学等へのアクセス状況等を見極めつつ、その機会均等の在り方について検討を促進する。

世界トップレベルの研究基盤の構築に向け、本年度中に運用を始める大学ファンドについて、経営と教学の分離の推進、外部資金の拡大等の参画大学の要件を年内に具体化するとともに、大学改革の制度設計等を踏まえつつ、10兆円規模への拡充について、本年度内に目途を立てる。研究の生産性を高めるため、研究DX を推進するとともに、研究を支える専門職人材の配置を促進する 。基礎研究を始めとする研究力の強化に向け、優れた研究者や留学生が世界中から集まる多様性に富んだ国際研究拠点の形成や国際共同研究等の充実により、感染症で停滞した国際頭脳循環を推進する。社会課題の解決に向け、研究成果を社会実装につなげるために、スタートアップの創出や産学官の共創によるイノベーション・エコシステムの全国的な形成を促進する。スタートアップを生み出し、その規模を拡大する環境の整備を進めるため、兼業の仕組みを改革するとともに、資金調達環境の整備や大企業との取引適正化を始めとした包括的な支援策を講じていく。知財戦略 を推進するとともに、官民が連携し、先端技術・システム等の標準活用戦略を加速する。破壊的イノベーションの創出に向けた優れた人材の発掘、創発的研究の推進、ムーンショット型研究開発の抜本的な強化とともに、AI技術、バイオテクノロジー、量子技術、マテリアル、環境エネルギー、安全・安心、健康・医療 、小型衛星コンステレーションの構築や月・火星探査等の宇宙分野、北極を含む海洋、食料・農林水産業など、我が国における重要分野の研究開発を推進する。

(2)女性の活躍

IT分野を始めとした理工系分野において、特に女性の身近なロールモデルを創出するとともに、本分野の女性教員の割合を向上する取組を進める。学校推薦型選抜や総合型選抜に女子を対象とする枠の設定やオープンキャンパスの実施、女子学生向けのSTEAM教育拠点の整備、理系分野で優れた業績を残している女性研究者の話を聞くことができる機会の充実等の総合的な支援策を講ずることにより、地方大学を含めた理工系学部における女子学生の割合の向上を促す 。

(3)若者の活躍

若手研究者の活躍を促進するため、安定的な経済的支援による博士課程学生の処遇向上や研究に専念できる環境の確保、競争的研究費における効果的な枠設定等による若手研究者への重点化や手続の簡素化・効率化、より多くの若手研究者が活躍する大学への運営費交付金の重点配分を行う。産業界への就職、起業といった様々なキャリアパスを円滑に歩むことができる官民連携教育プログラムを拡大する。研究者の起業や兼業を促すためのガイドラインを充実するとともに、大学に対し、勤務時間外だけの兼業を認める規則等の見直しや手続の簡素化・迅速化を含め、研究者等の起業を総合的に支援する体制の整備を促す。

(5)多様な働き方の実現に向けた働き方改革の実践、リカレント教育の充実

(リカレント教育等人材育成の抜本強化)

博士号・修士号の取得を促すとともに、これらを有する企業人材やデジタル人材等の高度人材の育成を図る。このため、産学官連携の下、時代や企業のニーズに合ったリカレントプログラムを大学・大学院・専門学校等において積極的に提供する。企業、受講者、大学等に対する具体的なインセンティブ措置を検討 し、必要な施策を講じてリカレント教育を推進する。博士号取得者の採用拡大に向け、企業との効果的なマッチング機会を支援する。

第3章 感染症で顕在化した課題等を克服する経済・財政一体改革

4.デジタル化等に対応する文教・科学技術の改革

デジタル化に伴う学生の多様な学びのニーズに対応するため 、施設等の基準、定員管理、授業方法等に関する大学設置基準等の見直しについて本年度内に結論を得て、順次改訂する。国は、真に独立した、個性的、戦略的自律経営を行う、世界に伍する国立大学を実現するため、国立大学との新たな自律的契約関係の法的枠組みにつき、年内に結論を得る。ガバナンス抜本改革等と合わせ、法制化を行う。手厚い税制優遇を受ける公益法人としての学校法人に相応しいガバナンスの抜本改革 につき、年内に結論を得、法制化を行う。国立大学法人運営費交付金について、客観・共通指標による成果に基づく配分の見直しを更に進めながら、新たな配分ルールを本年度内に策定し、私学助成等を含めた大学への財政支援の配分のメリハリを強化する。国公私立の枠を超えた大学の連携・統合を促進する。

出典:経済財政運営と改革の基本方針2021|内閣府