自分が今、いかに苦労しているかとか、忙しくてどれだけ大変か、をまわりにアピールする人がいる。しかし、経営が苦しいとか、忙しくて倒れそうだ、と深刻そうに言われても、まわりは少しも明るくはならない。
まわりに多くの人が集まる人には、明るくて、軽(かろ)やかで、居心地のいい雰囲気がある。たとえどんなに苦しくても、ニコニコとして、少しも苦労を見せない人だ。
松下幸之助翁を初めとして、多くの成功した人は、「自分は運がよかった」と言う。病気で倒れたり、倒産の危機に瀕(ひん)したときでさえ、自分は「ツイていた」という。
いつも笑顔でいれば、笑顔になるようなことがやってくるという。いつも深刻そうな顔をしていれば、深刻な出来事がもっとやってくる。いつも「ツイている」「ラッキーだ」と言っている人には、ツイていること、ラッキーなことがやってくる。
「ラッキーに見える人間」
忙しさや苦労を微塵(みじん)も見せない、余裕のある人でありたい。(「人の心に灯をともす」から)