2019年12月26日木曜日

記事紹介|創造的な日本人の潜在力を殺している組織風土

個人がいかに創造的であっても、属する組織が反発想症に冒されていると、能力は発揮されないままに終わります。

その典型は、官僚組織です。

先例主義、新しい試みの拒否、形式主義が蔓延する環境は、発想には最悪の環境です。

かつて役所で仕事をしていたときのこと、決裁を取りに行ったら、「局長の考えをまず聞いて来い」といわれたことがありました。

局長がイエスならイエスだというわけです。

また、日本の大企業の多く(とくに伝統的な産業の企業)は、官庁より官僚的です。

こうした組織が、創造的な日本人の潜在力をなんと無駄にしていることか。

これらのエネルギーが解放されたら、日本は大きく変わるでしょう。

問題は、個人の能力でなく、それを殺してしまう社会制度なのです。

組織の指導者や経営者の最も重要な仕事は、組織をこのような病から守ることです。

多くの日本の組織において問題なのは、失敗が許されないことだ。

日本の官庁では、失敗や判断ミスはありえないことになっている。

だから、「とりあえず試行して、結果を見る。駄目なら修正する」という行動方式がとれないのだ、と野口氏はいう。

こうした環境では、試行錯誤はできず、絶対確実なことしか行われない。

これは、ジャーナリズムの責任も大きい。

アメリカでは、新しく生まれるベンチャー企業の8割は失敗すると言われている。

そして、日本では認められない敗者復活戦もある。

その結果、日本では、小さな失敗を認めないために、知らないうちに大きな失敗を犯してしまうという、笑えない現実がある。

失敗が許される組織、アイデアを生かす組織に…

AI時代、新たな「超」発想が求められている。

(出典)AI時代の「超」発想法|人の心に灯をともす