2019年12月25日水曜日

記事紹介|茶を濁す程度の働き方改革しかできない学校現場

小中学校に限らず大学においても同様に多忙を嘆く教員が多いことは事実。中には多忙を理由に今では教員の義務となった科研費の申請を拒む者も出てくるほど。

しかし、自ら多忙を取り除く努力をどれほどしているのかなかなか見えてきません。校務の負担軽減をはじめ、業務改革を求める声もほとんど聞こえてきません。これでは何も変わりません。


「忙しい、忙しい」と言うわりには、「何のせいで、それほど忙しいのか」という分析は、しただろうか?

「部活動の負担が重い」、「非効率な会議が多い」、「面倒な事務作業に追われている」などは、学校現場の先生たち自身からもよく聞く話なのだが、感覚的な話が大半で、家計簿を付けるように、多忙の内訳を見て話をしてくれる人はとても少ない。

校長や教頭へ「業務改善や働き方改革で、どんなことに取り組んでいますか」とヒアリングすると、ざっくり申し上げて、10人中8人、9人が「会議を見直しています」という話をしてくれる。先日聞いたのは、”読み聞かせ”会議なるものが、あるそうだ。資料の最初から最後まで朗読してくれる、説明の長い会議の仕方を揶揄した言葉だ。まあ、そういう会議ばかりではないだろうが、「ちゃんと説明しないと、読んでくれない先生がいるんです」といった話もよく聞く。そんなこと言って甘やかしているから、周りの時間を奪う会議が続くのだ、とも思うのだが。

部活動、行事、採点、掃除などにもメスを入れよ。保護者の一部から反対があがる可能性が高い。部活動の一部を閉める、行事の一部は去年よりも簡素化にする、添削は例年よりも減りそうだ、と言うのだから。また、保護者にいく前に、当の教員が反発することもある。

対照的に、会議の見直しは、ほとんどの人が反対しない。だから、校長等もやりやすい。だからこそ、現状では、おそらく多くの学校では、業務改善や働き方改革といっても、会議の見直しやノー残業デイの設定くらいで、言い方は悪いけれど・・・、お茶を濁している。これでは、おそらく教員の過労死はなくならない。

本当にそれでいいのか?

(出典)多くの学校の業務改善、働き方改革は、メスの入れどころを間違っている|Yahoo!ニュース