2019年12月9日月曜日

記事紹介|変形労働制という対処療法だけでは長時間労働は解決できない

公立学校教員の長時間労働を解決するため、「変形労働制」を適用する改正法が国会において可決されました(2019/12/04)。

しかし、変形労働制だけでは長時間労働の根本的解決には至らないとの指摘があります。

特に、次のような組織風土が無くならない限り、あるべき姿に近づくのは困難かもしれません。これは、国立の大学や高専にも全く当てはまることです。(以下抜粋引用)


教員の働き方改革が進まない原因には、教員自身の意識や職場風土の問題もあるようだ。

現役教員の働き方を取材する中で、教員の高い献身性の反面、生産性意識の欠如やアナログな職場環境、時代錯誤の職場風土などさまざまな課題が浮かび上がってきた。

早く帰ると『楽をしている』と非難され、手間暇をかけるのが善、合理化して仕事を減らすのは悪、という風潮がある。

とにかく紙文化。保護者との連絡物は全て紙で手渡し・回収し、授業の教材も模造紙で作る。

インターネットに接続されているパソコンが職員室に3台しかないため、50人の先生で奪い合っている。

識者は、「学校の裁量で、業務の精選や効率化ができることも多い。例えば、学校や教育委員会も部活動や学校行事(運動会など)、宿題の採点・添削等に多大な時間をかけているのは、見つめ直すべきだ」と指摘する。

(出典)教師をむしばむ長時間労働 変形労働制だけでは救えない 社会の変化のしわ寄せを受ける学校|WEDGE