大学教育の現状と今後の見通しについて、木村誠氏(教育ジャーナリスト)に聞いた。
地方は国立大がなければ確実に衰退してしまいます。地方創生を真剣に考えるならば、大学経営資源は全国に分配すべきです。東京大学や京都大学などは企業からの寄付金も多く財務的に豊かですが、地方の国立大ではそうはいきません。地方の国立大は、「競争と集中」の美名のもとに権限と予算が削られているのが実情です。むしろ、地方国立大学からノーベル賞級の研究を生むような政策が必要でしょう。
地方の国立大は東大のような“総合百貨店”ではなく、高度な“専門店”となることで生き残りを図っているように思います。今後は、大学の経営改革と地域活性化の活動がリンクすることで、大学と地方がともに飛躍することを期待しています。
(出典)地方の国公立大学も存亡の危機…激変する全国大学教育|Business Journal