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経営的視点からみた大学のあるべき姿とは(4)

「大学経営」を考えるシリーズ(勝手に命名しております)は今回で4回目になります。ひとまず今回で終わりとさせていただきたいと思いますが、今日は、「 大学改革で日本は強くなる!・大学教授の給料を9ヵ月分にせよ! -経済学者 竹中平蔵(慶應義塾大学教授、グローバルセキュリティ研究所所長)に聞く- 」(2008年7月28日 ダイヤモンドオンライン)をご紹介したいと思います。 竹中平蔵さんといえば、あの小泉政権で経済担当大臣として豪腕を振るわれた有名な方ですが、彼の経済政策の功罪は別として、経済学者に戻り自由な立場から大学を見てどのように感じているのか、大学経営をどのように考えているのかなど、少々辛口ではありますが、納得できるインタビューの内容ではないかと思います。 国の経済力を上げるには「大学のレベル向上」が必要 大学のレベルは、国の経済に影響を及ぼすのでしょうか? 大学は「労働市場に優秀な人材を送り出す」という重要な役割を担っています。実際、欧米の大学の強さと経済の強さを比較すれば、やはり関連性は高いと言えます。 現在の日本経済は知識経済で、知識やノウハウ、技術力が発展するとそれに比例して経済も強くなる傾向があります。 そういう意味でも、経済を強くするには強い大学が必要でしょうね。 今年1月に開かれたダボス会議で、フランスのフィヨン首相は「5年以内にフランス国内の大学を10校ランクインさせてみせる」と明言しました。 これは大学を強くすることでフランス経済を強くするという政治的リーダーの意思表明です。 日本の大学のどこに問題があると思いますか? まず、海外と比べて教育に対する情熱が低い。 教育は国がタダでやってくれるという意識がありますが、クオリティの高い教育にはお金をかけて、教える側も相当の努力をしなければなりません。 「教えるほうも教えられるほうも真剣勝負」という意識が海外の一流大学は徹底しています。 私がハーバード大学生だったとき、学生たちが授業中に辞書を引けばすぐにわかるような初歩的な質問をバンバンするんです。 日本人から見ると、「ノーベル賞レベルの学者にそんな質問するなよ」と思うけど、教授のほうも必死で学生の質問に答える。 まさに「教授と学生の真剣勝負」であり、海外と日本の違いを感じましたね。 教授は「給料9ヵ...

経営的視点からみた大学のあるべき姿とは(3)

近年、国立大学の現場は、運営費交付金の削減や評価の強化、新たな業務の急増等で大変疲弊した状態にあり、早急にガバナンス改革、事務改革、人事制度改革、財政改革を本気になって取り組む必要があります。 特に、今後の大学経営にとって、「ガバナンス改革」は重要な課題と思われ、学長以下構成員が一丸となって取り組まなければなりません。しかしながら、一般的に企業における経営の概念として用いられている「ガバナンス」 *1 を、使命・役割が全く異なる大学にそのまま当てはめて考えることは適切ではなく、それぞれの大学に求められる経営の在り方に最適な「ガバナンス」の構築を目指すことが必要ではないかと思います。 ◇ 今日は、日本総合研究所主任研究員の中原隆一氏が書かれた「 大学におけるガバナンス 」(2008年8月25日)をご紹介します。 近年大学改革の流れの中で、大学においてもガバナンスやアカウンタビリティ等の企業の経営概念が適用されてきている。大学進学率が上昇し、多くの人々が大学への関心を深め、大学と社会との関わり合いが拡大していることが背景にある。 ここではコーポレート・ガバナンスの概念を大学に適用することに関しての注意点を検討してみたい。なおコーポレート・ガバナンスについては様々な考え方がなされているが、「最終的には企業が誰のものか」、「どのように企業の活動をコントロールしていくか」に収斂する。本稿においても「大学は誰のものか」、「どのように大学の活動をコントロールするか」の視点を踏まえて、ガバナンスの仕組みを検討してみたい。 大学の組織体としての特異性 筆者は各大学の経営改革や業務改革等をお手伝いする機会があるが、コーポレート・ガバナンスという視点からみると、 大学が組織体として特異な存在 であることをしばしば感ずることがある。どのような点が特異か、以下3点について述べる。 第一は 教職員の意識 である。 わが国の企業では企業と従業員を運命共同体としてとらえる傾向がある。終身雇用制が崩れ弱まりつつあるが、企業は従業員とともにあるという意識は依然根強く残っている。わが国企業のガバナンスにはこの共同体意識が少なからず影響している。共同体意識の下、日常的な運営はトップ主導よりもミドルやボトム主導で行われていることが多く、従業員が企業活動をコントロールしてい...

国立大学法人の07年度決算と08年度補正予算

1 国立大学法人の07年度決算 国立大学法人等の平成19事業年度財務諸表が、平成20年9月10日付で文部科学大臣により承認され本日公表されました。 財務諸表の概要、前年度実績からの主な増減要因等については、以下のURLをご参照ください。 国立大学法人等の平成19事業年度財務諸表について http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/09/08091221.htm (参考)国立大などの利益増 受託研究収益の伸びなど要因 (2008年10月1日 産経新聞) 文部科学省が公表した、法人化している86国立大学と自然科学研究機構など4つの大学共同利用機関の平成19年度決算状況によると、利益総額は前年度より約130億円増の計約903億円だった。 政府方針で運営費交付金が削減されたが、受託研究の収益などが伸びたのが要因。一方で、教員の人件費は2年連続減の約6540億円で、文科省は「減少が続けば、中長期的に教育研究機能の低下につながる」としている。 大学別の総利益は、京都大の約63億円が最高。約55億円の北海道大、約42億円の東北大が続いた。 19年度は、国による出資など実質的に税金で負担した経費を示す「業務実施コスト」が約1兆4084億円となり、国立大などが法人化した16年度より13%減少。財務体質の改善が進んでいることがうかがえた。 研究施設などの減価償却費約3432億円は法人化後の最低で、耐用年数が過ぎた施設の使用を続けていることが要因とみられる。 42ある付属病院は外来患者の増加などで全体は増益となっているが、看護師の人件費や設備投資などがかさみ、昨年度と同じ16病院が実質的な赤字状態だった。 ◇ 各国立大学法人において生じた剰余金のうち、翌年度に繰り越して使用できる金額については、文部科学省の資料によれば、全国立大学法人で合計約506億円であり、10億円以上の大学は、北海道大学(18億円)、東北大学(31億円)、東京大学(15億円)、名古屋大学(22億円)、京都大学(27億円)、大阪大学(26億円)、広島大学(13億円)、山口大学(13億円)、徳島大学(14億円)、愛媛大学(15億円)、九州大学(30億円)、佐賀大学(10億円)、長崎大学(12億円)となっています。 繰越承認に当たって...

経営的視点からみた大学のあるべき姿とは(2)

近年の大学を取り巻く厳しい状況を打開し乗り越えていくためには、大学本来の使命である教育、研究、社会貢献等を包含した広義の「経営改革・強化」に力を入れていくことが必須であることは、大学関係者のみならず、大学経営の原資たる「税金」を納めておられる国民の方々の一致した見解ではないかと思います。 しかし、大学には、従来から一般民間企業とは異なる様々な「特殊性」が存在し、この特殊性が「経営」を改革・強化する上で大きな障壁となっていることも事実です。 この「特殊性」の代表的なものが、憲法23条によって保障された「学問の自由」の精神に由来する「大学の自治」というものです。ちなみに、平成18年12月に改正された教育基本法第7条では、「大学は、学術の中心として、高い教養と専門的能力を培うとともに、深く真理を探求して新たな知見を創造し、これらの成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するものとする。大学については、自主性、自律性その他の大学における教育及び研究の特性が尊重されなければならない。」と規定されています。 このように、大学における学問の自由を保障するために、法律上「教育、研究の特性への配慮」が求められており、そのために法人化された国立大学では、学長の選考、教員の任免、中期目標の策定、法人評価の実施等において、大学の自治に配慮した仕組みが作られています。 しかしながら、大学内部に目を移してみると、実はこの 「学問の自由に裏打ちされた大学の自治」が、いつの間にか、いわゆる「部局自治」「教授会自治」といった名の下に、本来の趣旨が曲解され、効率的、円滑で責任のある大学経営に多大の支障を来たす間違った運用がなされている ことが少なくありません。 (参考) http://daisala.blogspot.jp/2008/01/blog-post_6890.html 大学は今、教育の質を高め、世界的競争に打ち勝つためにはどうしたらいいのか、真剣に考えなければならない緊急事態に立たされています。しかし、 現実には「学部あって大学なし」「教授会が最高の議決機関」的発想や慣習が未だにはびこり、結果的に、それが勇気を持ってリーダーシップを発揮しようとする学長の足かせとなり、改革に向けて懸命に努力している心ある構成員のモチベーションをことごとく潰している という実...

沖縄 2008 ・ 牧志公設市場

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那覇滞在の折、牧志公設市場を散策しました。 市場は、戦後の小さな闇市から始まり、今では「沖縄の台所」といわれるまでに発展してきたそうです。約400もの店舗がひしめきあうように軒をつらね、不思議な魅力と活気に満ち溢れています。 市場には、新鮮で色鮮やかな魚や、豚の足(テビチ)や豚の顔の皮(チラガー)まで沖縄の食文化に欠かせない様々な食材がずらりと並んでいます。迫力のある食材ばかりで圧倒されてしまいます。 建物の中では、ラブチャー(アオブダイ)やミーバイ(ハタの一種)など、南国を象徴する色鮮やかな鮮魚が店の軒先に所狭しと並んでいます。2階の食堂に持っていって調理してもらうこともできます。 沖縄近海で獲れた色鮮やかな魚たち お肉屋さんには、足ティビチ(豚足)、骨付き肉やチラガー(豚の顔の皮)など、沖縄料理に欠かせない豚肉のあらゆる部位が売られています。 チラガーと呼ばれる豚の顔 建物の2階は食堂街になっています。 市場で買った食材を調理(有料)してくれる店もあるようです。

国立大学法人若手職員勉強会

近年、大学における事務職員の役割が重視されるとともに、事務職員の職能開発に大きな関心が寄せられるようになりました。このため、各種職能団体や各大学では、多様な研修プログラムを設定するなど、SD(スタッフ・ディベロップメント)に力を入れてきています。 また、国公私立を問わず、自分達自身で職能開発に取り組む意識の高い事務職員グループや団体も出現 *1 しており、大学職員の輝く未来を予感させてくれます。特に、大学を取り巻く厳しい現状を踏まえれば、10~20年後の大学経営を支える若手職員には、とりわけ強い期待が寄せられています。 今日は、国立大学に勤務する若手職員の能力開発、引いては国立大学の経営向上・継続的な発展を支援するために、独立行政法人国立大学財務・経営センターが実施している「国立大学法人若手職員勉強会」をご紹介します。 この勉強会は、昨年度(平成19年度)から始まった全国規模の研修会ですが、勉強会の企画そのものから若手職員が行うという自主性を重んじる大変素晴らしいものだと思います。現に昨年参加した若手職員からは、刺激のある意義のある勉強会だったとの報告を受けています。 このたび、今年が2回目となるこの勉強会の実施要領が公表されました。「 白ら考え、行動できる職員を目指して 」という副題の付けられた勉強会の概要は次のようなものです。 1 目 的 国立大学等の経営向上及び継続的な発展を支援する。 2 背 景 国立大学等は、法人化後もその果たすべき使命は基本的に変わるものではないが、内的環境・外的環境ともに変化が早く、予測しにくい環境下にある。一方、法人化後の国立大学等の経営にあっては、事務職員の役割と責任は極めて大きいものになっている。そのため、個々の職員における資質・能力の向上が肝要であり、国立大学等全体の組織・経営環境の改善や各国立大学等の将来構想の構築などに資することが期待されている。 3 目 標 国立大学等とそれを取り巻く環境等について主体的に学ぶ 国立大学等職員として働くモチベーションを刺激する 自らのキャリア形成を意識する機会とする 所属機関内のみならず他機関の職員とのネットワークを構築する契機とする 成果をそれぞれの機関へとフィードバックする 4 対象者 若手事務職員(概ね経験年数3年から10年程度...

経営的視点からみた大学のあるべき姿とは(1)

国立大学法人の本質的な課題の一つに「経営」があります。 これまで約5年間、国立大学は「運営」はやっても「経営」はやってきていないという厳しい指摘を耳にすることがよくあります。 国立大学時代の「運営」をそのまま続けているだけで、「経営」を知らない・できない学長、理事の経営陣に対する苦言も多く聞かれます。勿論このことは、経営陣を支えるべき幹部事務職員にも言えることでもあります。 国立大学法人の「経営」とは何か。正直言って、具体的に明確にこういうことだと自信を持って答えることが残念ながら私にはできません。 そこで、今更の感はありますが、今日から数回に分けて「大学の経営」に関して書かれた考察をご紹介しながら、少し「経営」について考えてみることにしました。 まず今日は、日本福祉大学常任理事の篠田道夫氏が書かれた 「戦略経営の確立に向けて-今なぜ戦略的な経営が求められるか-」 (抜粋)をご紹介します。 私大を巡る厳しい競争環境 大学をめぐる環境の厳しさには、二つの側面がある。外部的には規制緩和と市場化による競争激化であり、内部では、その結果としての教育や経営の困難さの増大である。各種の参入規制の撤廃により、毎年10校ほどの大学が設置され、また国立大学法人化が定着するにつれ、私大との間での学生争奪戦は激しさを増している。二大都市圏にある大学を除くと、定員を満たせない大学のほうが多数を占めるという異常事態が進行している。株式会社立大学や海外大学日本校の新たな参入もある。第三者評価の義務付けは改革を励ます半面、問題がある大学を浮き彫りにする機能も併せ持つ。COE、GPなどの競争的な資金の拡大は、採択されるか否かが資金獲得だけでなく社会的評価に連結する仕組みをますます強化させている。さらには定員割れしている大学への補助金減額幅を従来の15%から50%近くに拡大する厳しい措置も進められている。 競争により大学改革を促進する政策からさらに一歩踏み込んで、市場評価を得られない大学の退場を促す方向への展開が進んでいる と見ることができる。 実際、学校法人の倒産も増加し、また半世紀ぶりに大学間同士の合併の動きも始まった。赤字法人は拡大し、大学で30%を超え、短大では50%近くとなっている。定員割れで補助金がカットされた大学・短大は、全体の2割を超え196校に上る。 ...

新総理と国立大学法人との関係

本日、麻生総理大臣が誕生し、新たな内閣が発足しました。 閉塞感漂う国政、国策、外交の打開にあらゆる努力を傾注していただき、私達国民はもとより、世界の日本として、将来に夢を持てる国づくりを目指していただきたいと思います。 さて、麻生新総理大臣は、昭和63年12月に文部政務次官(~平成元年6月)、平成2年3月に自由民主党文教部会長(~平成2年12月)をされておられますが、こてこての文教族ではなさそうですし、大学や教育行政とはおおよそ無関係だろうと思っておりましたが、なんと、「国立大学の法人化」に関わっておられたことを知りました。 まずは、 国立大学が法人化されるに至った主な経緯 をおさらいします。 平成11年4月 閣議決定「国立大学の独立行政法人化については、大学の自主性を尊重しつつ大学改革の一環として検討し、平成15年までに結論を得る。」 平成12年5月 自民党・政務調査会が「これからの国立大学の在り方について」を提言 平成12年7月 文部科学省の調査検討会議が検討を開始 平成13年6月 遠山文部科学大臣が「大学の構造改革の方針」を発表 国立大学の再編・統合を推進 国立大学を国立大学法人に移行 大学に競争原理を導入し重点育成  平成14年3月 文部科学省の調査検討会議が「新しい「国立大学法人像」について」(最終報告)を取りまとめ 平成14年6月 閣議決定「国立大学の法人化と教員・事務職員等の非公務員化を平成16年度を目処に開始する」 平成14年11月 閣議決定「競争的環境の中で世界最高水準の大学を育成するため、「国立大学法人」化などの施策を通して大学の構造改革を進める。」 平成15年2月 国立大学法人法案等関係6法案を国会に提出 平成15年7月 国立大学法人法案等関係6法が成立(10月施行) 平成16年4月 国立大学法人に移行 以上のような経緯を経て国立大学は法人化されることになります。 このうち、いわゆる「遠山プラン」として知られる「大学構造改革の方針」、引いては、文部科学省調査検討会議の最終報告である「新しい「国立大学法人像」について」の基となったものが、平成12年5月に自由民主党政務調査会が提言した「これからの国立大学の在り...

大学マネジメントセミナーレポート

去る9月10日(水)に、学術総合センター一橋記念講堂(東京)において、国立大学協会が主催する「平成20年度大学マネジメントセミナー(財務編)」が開催されました。 このセミナーは、国立大学の財務担当役員、担当幹部職員等を対象に毎年行われているものですが、今年は例年に比べ、民間企業出身の講師陣の気合の入った辛口が出席者の気持ちを引き締める場面が多かったような気がします。 特に印象深かった3人の方の講演内容のポイントをご紹介します。(聞き取りメモにより記載していますので、講演者の意図が正確に反映されていない部分があるかもしれませんがご容赦ください。) 国立大学の財務について-なぜ財務戦略が必要なのか-(筑波大学理事・副学長 吉武博通) 吉武さんは、新日本製鐵株式会社から筑波大学に入られた元民間人の方です。 国立大学が新たな発展プロセスをたどるためには、独自の「構想力」「実行力」が必要であるとともに、自らの存在意義を社会・国民に的確に示すことが必要である。 大学を強くする最も手っ取り早い方法は、大学を社会に「さらす」こと、恐れずに自分を「さらす」ことである。 自らが置かれている現状を直視した上で、「ビジョン」(15年程度の将来像)を描き、ビジョン達成までの道筋である「戦略」(経営戦略、財務戦略、情報戦略等々)を明らかにした上で、「PDCA」サイクルを回しながら、「着実に改善」を重ねること(「改革」より「着実な改善」)が重要である。 戦略の中でも最も重要な財務戦略の構築に当たっては、「金」だけを見るのではなく、「人、もの、金、時間が真に有効に活用されているか」について、従来の発想にとらわれず抜本的に見直し、最も効果的な活用を目指して、大胆な組み替えを行うことが重要である。そのためには、財務部門や会計業務に携わる職員が、戦略的な部門や職員に変わらなければならない。財務担当職員は、会計検査院、文部科学省、規則等を振りかざし、「適正性」を追求し「効率性」を無視している。財務担当職員が従来の枠組みにとらわれていると大学はだめになってしまう。戦略的財務部門・職員は、人事部門、教務部門、学部等とコミュニケーションを図り、学生のニーズ、教育研究現場の視点からの発想、効率性と適正性は車の両輪との信念、学問や社会の将来に対する洞察と大学職員としての当事者意...

国立大学法人の中期目標・中期計画

国立大学法人の第1期中期目標・中期計画(平成16~21年度)については、各大学ともその達成に向け、現在懸命な努力が続けられているところです。また、今年6月末までに、各大学の平成19年度の業務実績とともに、中期計画期間中(平成16~19年度)の業務実績が国立大学法人評価委員会に提出され、平成19年度の評価結果については、つい先日、評価委員会の素案が各大学に示され、各大学からの意見等の申し立てが終了したところです。一方、中期評価については、年度末までに確定することになっています。 さて、いわゆる法人評価のベースとなるのが、実際は大学が作成し、形式上文部科学大臣が設定することとされている中期目標と、中期目標を達成するために各大学が作成する中期計画であるわけですが、現在、各大学は第1期中期計画の達成作業とともに、平成22年度から始まる第2期中期目標・中期計画の策定作業に汗を流しています。 各大学とも第1期中期目標・中期計画の総括・検証を行いながら、来るべき第2期中期目標・中期計画期間中の戦略策定に頭を悩ませる日々が続いているのではないかと思います。 この悩ましい第2期中期目標・中期計画の策定指針については、第1期における様々な反省を踏まえ、これまで文部科学省と国立大学協会が中心となって、制度設計を行ってきましたが、いよいよその形が大学現場にも見えてきました。 今日は、今月末にも文部科学省から各国立大学に示される予定の第2期中期目標・中期計画の項目等について、事前に入手した資料から主なポイントをご紹介したいと思います。 1 第1期からの主な変更点 中期目標・中期計画の対象となる事項をより明確化したこと 達成度を明確に評価できるよう可能な限り中期計画の記載の具体化を図ったこと 中期計画の「記載事項の例」を示さないなど例示を簡略化したこと 最小単位の項目数の目安を設定したこと 国際化の項目等一部記載事項の追加を行ったこと等 2 上記による効果(第1期と比較した場合の想定されるメリット) 各大学の目標の明確化・重点化により、各大学の個性化や機能分化がより促進されること 国立大学法人評価の精選化・重点化により、質の高い評価を行えること 目標・計画や評価に関する作業量が大幅に減少すること等 3 今後の予定されるスケジュール 平成2...