話を聴ける人は目立たない
自己アピールが求められる時代だと言われます。SNSを開けば、誰もが自分の得意なことや個性を発信し、目立とうとしのぎを削っています。仕事のことも、私生活のことも切り売りして「自分がどんな人間か」を主張することに、多くの人が躍起になっているように見えます。
その一方で、「話を聴く人」は目立ちません。声高に自分を語ることもなく、前に出るタイプでもありません。けれど、そういう人ほど、実は周りから信頼され、好かれていたりするものです。あなたの周りにも、そんな人がいるのではないでしょうか。
ある方の言葉によれば、いま「アウトプット」という言葉が独り歩きしているといいます。「発信しなければ存在しないのと同じ」といった空気に押されて、なんでもかんでもSNSに上げる。YouTubeやTikTokのような動画では、より目立とうとするあまり過激さがエスカレートし、いつしか「何を伝えたいか」より「どう目立つか」が優先されてしまいます。
しかし本来のアウトプットとは、自分の思いや感じたことを誰かに伝えることであり、その根底には「誰かの役に立ちたい」という気持ちがあるはずです。それがなければ、ただの自己アピールで終わってしまいます。
だからこそ、誰もが自分を語りたがる今の時代に必要なのが「傾聴」だといいます。「アウトプット」と「傾聴」は、いわば車の両輪です。自分の思いを伝えるのと同じ熱量で、人の話にも耳を傾ける。そのバランスが崩れると、コミュニケーションそのものが成り立たなくなってしまいます。
話を聴ける人は目立ちません。それでも、人に好かれ、信頼されます。「話を聴く人は目立たない」――この言葉を、静かに胸に刻んでおきたいと思います。
参考記事:話を聴ける人 | 人の心に灯をともす

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