あなたの「当たり前」は、誰かの「すごい」
――自分では気づかない力に、出合い直す―― あなたにとっての「当たり前」は何でしょう 「あなたにとって当たり前にできることで、人に驚かれることは何ですか」 そう尋ねられたら、あなたは何と答えるでしょう。すぐに思いつく方は、意外に少ないものです。「特にありません」と答える方もおられるでしょう。けれども私は、答えが見当たらないところにこそ、大切なものが隠れていると考えます。人は、自分にとって自然にできることを、特別だとは思わないからです。 毎日欠かさず続けられること。人の話をじっくり聴けること。初対面の人とも自然に言葉を交わせること。誰かが困っていると、気づかぬうちに手を差し伸べていること。本人にとっては「ごく普通のこと」でも、その普通は、誰にとっても普通とは限りません。 才能は、目立つ姿をしているとは限らない 才能と聞くと、絵が上手い、文章が書ける、人前で話せるといった、人より秀でた能力を思い浮かべがちです。もちろん、それらも才能です。けれども、才能は必ずしも目立つ形をしているわけではありません。 「どうしてそんなことができるの」と尋ねられても、うまく説明できない。努力しているという自覚さえない。ただ、自然にできている。そこに、自分では気づいていない力が宿っています。あまりにも自然にできてしまうからこそ、自分では見つけにくいのです。 身近にある、見えにくい才能 続ける力 :毎日少しずつでも、決めたことを続けられる。本人には普通のことでも、長く続けることは誰にでもできるわけではありません。 聴く力 :相手の話を遮らず、急いで答えを出そうとせず、ただ耳を傾けられる。それだけで救われる人がいます。 つなぐ力 :人それぞれの良さを見抜き、「この二人ならきっと合う」と、自然に橋を架けられる。双方から信頼されていなければできない、高度な営みです。 和ませる力 :その人がいるだけで、場の空気がやわらぐ。仏教に言う「和顔愛語」、穏やかな表情とやさしい言葉の持ち主です。 上機嫌でいる力 :嫌なことがあっても声を荒らげず、誰もが腹を立てそうな場面でも、機嫌よく物事を収める。周囲への、何よりの贈り物です。 美点を見つける力 :欠点より先に長所が目に入り、その人自身も気づいていない良さを引き出せる。 切り替える力 :「今泣いたカラスが...