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高等教育政策の動向

文部科学省高等教育局が全国の高等教育機関に発信しているメルマガ「高等教育政策情報」(2007年12月27日第18号)の中から主なもの(抜粋)をご紹介します。 平成20年度高等教育局予算(案)について 平成20年度予算の政府案が平成19年12月24日(月)に閣議決定されました。 文部科学省予算案は前年度に比較して33億円増(0.1%増)となりました。 その中で、高等教育局の主要な予算案は、 国公私立大学を通じた大学教育改革の支援の充実等(65億円増) 奨学金事業(85億円増) 留学生事業(前年度同額) 国立大学運営費交付金(▲230億円) 私学助成(▲45億円)となっております。 国公私立大学を通じた支援の新規事業としては、 国公私の複数の大学による多様で特色ある大学間の戦略的な連携の取組を支援する「戦略的大学連携支援事業」(30億円) 大学病院が緊密に連携して医師のキャリア養成を行う循環型の医療人養成システムの推進を支援する「大学病院連携型高度医療人養成推進事業」(15億円) 各大学の国際化戦略に基づいて、単位互換、ダブル・ディグリーなどの相互連携、英語による授業などを総合的・体系的に行う取組等を支援する「国際共同・連携支援」(5億円)が盛り込まれております。 独立行政法人の見直しについて 12月24日の閣議において、独立行政法人整理合理化計画が閣議決定されました。これは、「経済財政改革の基本方針2007」(平成19年6月19日閣議決定)において、年内を目処に101の独立行政法人について原点に立ち返って見直すことが決定されたことを受けて、行政減量・効率化有識者会議において議論を重ね、11月27日とりまとめられた「独立行政法人整理合理化計画の策定に係る指摘事項」に基づき、政府が決定したものです。 独立行政法人整理合理化計画では、101ある独立行政法人を廃止・民営化、統合により16減らして85とするほか、一般競争入札の原則化、民間競争入札の導入等が定められました。 高等教育関係の独立行政法人については、以下のような事項が決定されました。 ■メディア教育開発教育センター →平成20年度末に法人を廃止した上で、事業の一部を放送大学学園において実施。 ■大学評価・学位授与機構及び国立大学財務・経営センター →...

規制改革推進のための第2次答申

前回に引き続き「答申もの」のご紹介です。 12月25日に政府の規制改革会議がとりまとめた 「規制改革推進のための第2次答申」 は、報道を見る限りでは「骨抜き」「後退」などと揶揄されていますが、高等教育関係についてはどうでしょうか。 答申中「具体的施策」として提言されている主なものを見てみましょう。 教育・研究分野 教育と研究の適切な評価に基づく公費配分ルールの見直し等 教育・研究の質向上に向け、大学独自の努力を促す観点から、公費の配分額を大学の努力と成果に応じたものとすることは必要なことである。 学生や国民に対する情報提供の観点から、各大学の独自性を損なわないような配慮を行った上で、例えば、教員一人当たりの学生数、校地校舎面積、図書館蔵書数、教員の研究業績等の共通の情報の提出・開示を求めるべきである。 教育研究の評価については、文章表現の巧拙によって評価が左右されることなどないよう、このような法人からの根拠資料・データを客観的に把握した上で、これを分析することを評価に含ませるべきである。 上記以外については、当初の目標を低く設定すればその達成が容易となり評価が高くなりかねない仕組みとならないよう、評価の客観性を担保するため、共通の観点も適用すべきである。 その際、「評価に係る業務が国立大学の教職員の過度の負担とならないよう努める」との国立大学法人法案の附帯決議を踏まえ、例えば、 自己点検・評価や認証評価のために整えた根拠データ等を、法人の判断で国立大学法人評価に活用できることとする 平成19年度評価と中期目標期間の評価について、これまでに提出した資料・データについては資料の添付を省略することとする 平成19年度における目標・計画の達成・実施状況を調査・分析するという作業の類似性に鑑み、平成19年度の業務実績に係る報告書と中期目標期間の業務実績に係る報告書(平成16年~平成19年度)の様式を一体のものとする など、法人の負担軽減及び評価の効率化に努めていくべきである。【平成20年度内に実施】 国立大学法人の次期中期目標期間における運営費交付金の配分に際して、上記内容を含め、各大学の教育・研究それぞれの努力と成果に応じた適切な評価を実施した上でその評価に基づいた適切な配分が実現できるよう、国立大学法人運営費...

教育再生会議第3次報告

政府の 教育再生会議 が、12月25日、第3次報告「 社会総がかりで教育再生を-学校、家庭、地域、企業、団体、メディア、行政が一体となって、全ての子供のために公教育を再生する- 」をまとめました。 報道は案の定こぞってネガティブに取り扱っていましたが、完全ではないにせよ我が国の教育の実態を明らかにし、改善の方向性を示したという意味では尊重すべきでしょうし、これを機に各方面の関係者は自分達に向けられた課題の解決を図るために何をしなければならないのか真剣に考え実行すべきではないかと思います。 第3次報告のうち、報道ではさほど熱心には取り扱われなかった高等教育関係について、主な部分をご紹介したいと思います。 大学・大学院の抜本的な改革-世界トップレベルの大学・大学院を作る- 1 大学・大学院教育の充実と、成績評価の厳格化により、卒業者の質を担保する ■大学は教養教育を重視し、産業界等との連携を深め、社会人としての基礎的能力を備えた卒業生を送り出す ■大学院は、質の高い学生のみを入学させ、定員充足に拘らない 我が国が、成長力を高め、国際競争に打ち勝っていくためには、教育においても、世界トップレベルの大学・大学院を作ることが必要であり、「学生の立場に立った」教育組織としての抜本的な改革が必要である。 学部教育については、専攻分野に拘わらず、教養教育を重視する。社会人として求められる汎用的な基礎能力の修得を図るため、学生参加型授業や課題解決型授業などを推進する。このため、国は、GP(Good Practice) *1 等を活用して各大学が切磋琢磨する環境作りを行う。また、効果的な教育プログラムの分析や、汎用的な基礎能力の到達度を測る仕組みの構築を促す。 大学は、卒業認定の厳格化と単位・進級の厳格化(GPA(Grade Point Average)制度 *2 の導入など)を図る。また、学術関係団体や民間機関による学力検定の実施等の仕組みを作り、大学卒業程度の学力や能力の保証に資するようにする。 大学院は、質の高い学生のみを入学させ、定員を充足することに拘らない。一定の水準を満たす短期大学の専攻科及び高等専門学校の専攻科の卒業生に大学院入学資格を与えることを拡大する。 大学の4月入学原則を撤廃する学校教育法施行規則の改正...

教員と職員のあるべき関係「教職協働」

大学経営の成功の秘訣を言い表すキーワードとしてよく用いられる言葉ではないでしょうか。 しかし理想ではあるけれども現実にはなかなか難しい課題でもあります。 このブログでは、これまで大学経営の困難さ、教員や職員の意識の問題についての様々な有識者のご意見をご紹介していますが、その中によく出てくるのが「大学における教員と職員の関係」すなわち「大学における教職協働の大切さ」です。 誤解を恐れずに書くとすれば、大学には昔から「教員が主人で職員は使用人の関係」が存在していました。 また、そのことが原因で、これまで職員が様々な改革を進める際に、教員の理解が得られないために優れた施策が滞ってしまうことがありました。 逆に職員が教員とうまくいっていない関係を隠れ蓑にし、教員に責任を転化してやるべきことをやらないこともありました。 国立大学の教員と職員との関係について、国立大学の経営に参画する外部人材は次のような指摘 *1 をしています。 経営陣と事務組織、部局間、本部と部局、教員と職員などあらゆる部分にコミュニケーションの断絶あり。 教員と事務職員とが協働体制で法人を経営することが不可欠。基本的に教員上位という従来の大学の意識・体質を引きずっている限り、真の意味での協働は実現困難 教員と事務職員の溝は、法人化前とほとんど変わっていない。 教員、事務職員とも法人としての一体感がないので、改革に対する方向性が定まらない。 事務職員と教員の意思疎通が少ない。大学の目標を両者ともが明確に共有して、活力ある場を築き上げるべき 教員と職員との関係について、大学の現場の実態を正確に分析し、その真髄を明確に指摘しているブログがあります。 このブログは、私を含め多くの愛読者を持つ「 大学プロデューサーズ・ノート 」というブログです。いつも学ばせていただいています。 部分的ではありますが2つほどご紹介させていただきます。 我が国の大学では、未だに教員=アタマ、職員=手足という役割分担を行っている大学が少なくないのです。 以前の記事で、広報の素人である教員が持ち回りの「広報委員会」で意見を集めて広報方針を立て、(プロであるはずの)職員はただ決定事項を拝領し粛々と実行のための事務処理に努めるという、大学に見られがちなガバナンス構造について書きました。 こうい...

沖縄 2007・砂浜

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沖縄・恩納村にあるビーチ。波の静かな白い砂浜が美しい。 恩納村営ビーチ 万座毛と万座ビーチ間の恩納村営海浜公園内にあり、入口のシーサーが目印。 遊泳客がほとんど地元という穴場のビーチでプライベート気分を存分に味わえる。 バーベキュー機材の持ち込みは禁止だが、ビーチ内でレンタルは可能。 波も静かでとてもきれいな海。 海に向かって左側にある万座毛沖に沈むサンセットは絶景で、ロケーション的にもGOOD。 まさしく絶好の眺めが楽しめる最高のプライベートビーチ。

地方国立大学の挑戦

このブログでも以前ご紹介しましたが、去る12月14日(金)、15日(土)に、岐阜大学において「地方国立大学の挑戦」と題するシンポジウムが開催されました。この模様は衛星を通じて全国の国立大学にも配信されました。 地方国立大の意義訴え 岐大でシンポ 学長ら270人参加 地方国立大の必要性を訴えるシンポジウム「地方国立大学の挑戦」が14日、岐阜市の岐阜大で開かれた。 国の経済財政諮問会議のメンバーから国立大の存在を問う意見が相次ぐ中、岐阜大、三重大、金沢大、熊本大の学長らがあらためて意義をアピールした。 シンポは岐大が毎年開催してきた。今回は、経済財政諮問会議の議員が今年、「全県に国立大が必要か議論すべきだ」「ミニ東大型の総合大学は各県には要らない」などと発言したため、中部の大学に呼び掛けて国立大学協会とともに催した。 大学関係者や自治体や約270人が参加した。 パネル討論では、金沢大の林勇二郎学長は国立大の役割として「廉価な学費と確かな教育の機会均等」を挙げて地方国立大による教員や医師の養成の重要性を話した。 熊本大学長は、水俣市で「みなまた環境塾」を開き、人材育成していることを説明し「水俣市という不幸な歴史を持つ地で行うべきもの」と地方国立大学の使命を説いた。 三重大の豊田長康学長は、研究で成果主義が重視されつつあることに触れて「日本の企業が成果主義を導入することでかえって成果が下がったという報告をしていることを肝に銘じるべきだ」と批判した。(2007年12月15日付中日新聞) 1日目を聴講する機会を得ましたのでご紹介したいと思います。まず、各講演の主旨を配付資料から抜粋(敬称略)します。 開会挨拶(国立大学法人岐阜大学学長 黒木登志夫) 民間議員(経済財政諮問会議)たちは地方大学軽視、あるいは蔑視の考えを隠そうとしなかった。 曰く、「地方国立大学に元気がない。地方国立大学と首都圏の私大に合格したら、学生は私大を選ぶ。教員も首都圏の私大を職場に選ぶ。全都道府県に国立大が必ず一つずつ必要かどうか」(4月17日読売新聞)。「一律に運営費交付金を配分し、金太郎アメ的なミニ東大型の総合大学を各県に作る、そんな大量生産方式をやめなければならない」(5月8日朝日新聞)。 地方国立大学はそんなにダメな大学なのだろうか。われわれの...

大学職員の能力開発(3)

これまで2回にわたって、国立大学を例にとり、有識者の見解をご紹介しながら、法人化前後の変化や全体としては思うように進んでいない大学職員の能力開発の現状について書いてきました。 しかし、そのような中でも、前々回ご紹介した記事の中で取り上げられていたいくつかの大学のように、経営改革を担う職員の能力開発を進めるための先進的な取り組みが行われています。 これらの取り組みは、全国の志の高い大学職員にとって、彼らの将来に光を見出すことのできる大変価値のある取り組みではないかと思います。 今回は、記事の中でも取り上げられていた山形大学の取り組みについてご紹介したいと思います。 既にこのブログでも「地方国立大学の役割と存在意義」としてご紹介しているところですが、山形大学は、これまで地方の国立大学にいろんな意味で元気を与えてくれる素晴らしい改革を進めてきました。その中に、大学職員の能力開発を進める取り組みの一つとして、特色あるSD活動があります。 まず、このSDへの取り組みについて、山形大学地域教育文化学部教授の小田隆治氏がある雑誌(文部科学教育通信 No.183 2007.11.12)に寄せられたレポート(抜粋)をご紹介したいと思います。 地方大学にとってなぜSDが必要なのか ■SDの成果と課題 (冒頭略) 企画力などという創造的能力は誰しもが均等に持っているわけではない。そもそも、それを持っている人を発掘することも難しい作業である。 SDでは、事務職員個々の企画力を開発し、伸ばすことを第一義の目的としているが、それと同時に誰が企画する能力を有しているかを発掘する作業でもあった。そうした事務職員をこのSDを通して発掘することができた。 しかしながら、彼らをその能力にふさわしい部署に就けるところまではいっていない。そもそも本学ではまだ事務職員が主体となってプランを練る組織体制ができていない。ボトムアップからトップダウンと言った時、機会均等に広く意見を聴取し、それを具体化していく創造的な(これが重要である)組織を設置し、それを活用できるシステムを構築することが必須である。それはこれからの課題である。 (途中略) 法人化になったからといって、学長が自由にできるお金は少ない。また使ったら使ったで、各学部には自分たちの研究費がそちらに回ったと...

沖縄 2007・ジンベエザメとマンタ

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沖縄・美ら海水族館で気持ちよさそうに泳ぐジンベエザメとマンタ 沖縄美ら海水族館(おきなわちゅらうみすいぞくかん) 沖縄県国頭郡本部町字石川の海洋博公園内にある水族館。 「チュらうみ」とは「清[きよ]ら(しい)海」の沖縄弁であり、「美」ら海の文字をあてることもある。 大水槽を泳ぐジンベエザメや、イルカショーが人気で、沖縄島の著名な観光地となっている。 水族館内には水量7500トンの世界最大級の大水槽『黒潮の海』を設置するほか、総展示槽数は77槽。 沖縄の海をコンセプトに、イノー(沖縄の方言で珊瑚礁の縁の浅瀬のこと)、珊瑚礁、黒潮の海、深海と様々な海の生物を紹介している。 中でも世界で初めて長期飼育に成功したジンベエザメやオニイトマキエイ(マンタ)が人気の展示となっており、ジンベエザメは美術館のキャラクターともなっている。 http://www.kaiyouhaku.com/

大学職員の能力開発(2)

前回は、法人化前の国立大学における大学職員の能力開発に関わる課題と法人化後の展望について、筑波大学大学研究センター長(現広島大学高等教育研究開発センター長)の山本眞一氏が書かれたコラムをご紹介しました。 法人化後4年目を迎えている現在、果たして山本氏の展望は現実のものとなっているのでしょうか。 ちょっと乱暴かもしれませんが、法人化後の国立大学職員の能力開発の状況について書かれたレポート *1 により検証してみたいと思います。 ◇ 事務部門の問題は、組織の問題である以上に職員の能力開発の問題である。 これまで、事務局の運営も、職員の採用から研修、移動、昇進にいたる人事も、全ては文部科学省と各大学の事務局長の責任であり、教授会は言うまでもなく、学長や評議会もそれに直接かかわることはなかった。 事務部門の管理運営の権限が、人事権を含めて全面的に学長と役員会の手に移ったのは、法人化がもたらした、まさに革命的な変化のひとつなのである。そして、初めてその実態に触れた学長たちの、事務部門と職員に向けられた目には厳しいものがある。 法人化に伴い、事務部門の専門性が強く求められるようになった。しかし従来はゼネラリスト指向の人事政策であったため、対応しきれていないのが現状である。今後できるだけ早い時期に、大学運営のプロを育成することが求められている。 法人化後、直面した新たな課題に対応していくためには、事務部門の縦割り構造や、これまでの業務のやり方に拘泥するような意識では対応していくことが困難。管理職からの意識改革が必要 事務職員の専門職能化、資質向上があまり進んでいない。 法人化前後で、あまり意識の変化、業務内容の変化がない。 公務員体質がなお持続している。 企画・実施能力及び迅速さは、課題と感じている。 一部職員の公務員意識の残存、交流人事の弊害、情報の非共有 法人化後も意識改革ができず、相変わらず前例主義・事なかれ主義・指示待ち型の、一部の事務系管理職員をどう教育するのかが、目下の大きな悩みでありテーマ しかし同時にそれが、職員の資質能力を高め、事務部門の強化を図り、職員をイコール・パートナーとしていくことなしに、効率的で円滑な大学経営は望みがたいという、学長たちの認識の反映でもあることを見落としてはなるまい。 ...

大学職員の能力開発(1)

このブログでも何度か取り上げてきましたが、大学を取り巻く環境の急激な変化とともに、大学経営に関する大学職員の担う役割や能力開発が益々重要になってきています。その実践例が紹介された記事が目にとまりました。 経営改革職員が主役 勝ち残り戦略、担い手に 教員の陰に隠れがちだった大学職員の存在感が増している。18歳人口が減るなか、大学間競争を勝ち抜く経営の担い手として期待されているからだ。 私大はもちろん、法人化を機に経営が求められるようになった国立大も事情は同じ。「地味」という大学職員のイメージは変わるかもしれない。 「教員は理不尽」「先生(教員)の言いなりになるな、と若い職員に言っている」 山形大で11月に開かれた「大学職員サミット」。パネリストと会場の意見交換が特に熱を帯びたのは、教員とのかかわりをめぐる話題が出たときだった。 「専門領域という“たこつぼ”に逃げ込む教員を引っ張り出すのは職員の腕だが、教員以上にかたくなな職員もいる」。 パネリストで玉川大知的財産本部の近藤誠事務部長は壇上で本物のたこつぼを取り出し、文部科学事務次官を退き9月に就任した結城章夫・山形大学長に贈った。「非協力的な教職員に直接言えないことを、つぼに叫んで下さい」とジョークを交えた。 サミットは、桜美林大大学院の高橋真義教授(大学アドミニストレーション専攻)のゼミ生らが企画した。多くは現役の大学職員だ。 高橋教授は日本私学振興財団(現・日本私立学校振興・共済事業団)職員だった約30年前、私大に職員として出向。 何事も教員中心で、職員は反論すらしない関係を変えようと職員の勉強会を始めた。「いまや職員が教育サービスをプロデュースしていかないと大学は立ちゆかない。“職員の時代”だ」と話す。 文科省の杉野剛・私学行政課長によると、私大で職員の存在感が増した背景には、大学設置基準の大綱化(91年)でカリキュラムが自由に作れるようになるなど規制緩和の進展がある。 職員が教員に働きかけ、他大学に差をつける戦略的な経営をしていかなければ、18歳人口が減るなかで大学間競争に勝ち残れなくなってきた、というわけだ。 ■産官への窓口 大学職員は「定型的な業務しかしない」と言われることもあった。だが、産学連携など大学改革にいち早く取り組んだ立命館大では「教職協働」...